日別アーカイブ: 2011年5月24日

100,000年後の安全

朝ご飯を食べてから電車に乗り、横川シネマへ、映画を観に行ってきました。
岩国駅から約45分、広島駅のひとつ手前、横川駅のすぐそばにある映画館です。

すぐ脇に線路があって、上映中に電車の通る音が聞こえてきますが……(苦笑)
単館上映の名作を観せてくれる、貴重な映画館です。

観たのは、「100,000年後の安全」

フィンランドに現在建設中の、世界で初めての高レベル放射性廃棄物最終処分場「オンカロ」を取材したドキュメンタリー。

原子力発電所から出た高レベル放射性廃棄物を、生物に安全な状態となる10万年後(!)まで、自然災害や人災、戦争や経済などの社会的変化による影響を受けやすい地上で管理し続けることは不可能なので、火山も地震もないフィンランドの固い岩盤の地層に埋めるための施設を建設しているのだそうです。

埋める、と言っても、ただ穴を掘って土をかぶせるような、そんな単純なものではなくて、それは地下都市のような巨大システムで、10万年間保持されるように設計されているのだそう……。

10万年間、管理を引き継いでいくことも不可能なので、おさめる放射性廃棄物がいっぱいになったら施設は封鎖され、二度と開けられることはない、という計画なのですが……。

映画の中で、「施設を閉じた後、未来の人々に、ここに高レベル放射性廃棄物があることを警告すべきかどうか」という議論があります。
警告しなければ掘られてしまう可能性がある……
しかし警告するにしても、どうやってすればいい?……
10万年後の人々は現代の言語を理解できるだろうか? 絵で表現してはどうか?……
などなど。

警告しても(むしろ警告したほうが!?)、好奇心で掘られてしまうんじゃなかろーか……と思うのですが、みなさんはどう思いますか?

東京では渋谷アップリンクなどで上映中です。
ぜひご覧になってみてください。