Yumikoのサバイバル・クッキングレシピ

アイルランド在住の料理家・松井ゆみ子さんから届く、いま作りたい&作ってもらいたいレシピと日々のエッセイ。

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2020 / 5月

エッセイ「ホットドッグ」by Yumiko

 どちらかといえばアイルランドでは、ホットドッグよりもハンバーガーの方が人気が高いような印象です。レストランのメニューにハンバーガーはあっても、ホットドッグはまず見かけません。アメリカのホットドッグ専門店のチェーンはそこそこ人気ですが、どの町にもあるわけではないし。チッパーとよばれるフィッシュ&チップスの店などで買えますが、ソーセージをはさんだだけの素っ気ないものばかり。

 ダブリン郊外ダンレアリのファーマーズマーケットのロイのホットドッグ屋さんは、いつも行列の人気店。炒めたたまねぎとパプリカをたっぷりのせてくれる数少ない例外です。大きすぎてちょっと食べづらいので、わたしはいつもミニサイズのキッズ版を買っていました。それでも大きい。夏の定番行事、各家庭でのバーベキューでも、ソーセージはみんな大好きですが、パンにはさむのはバーガーだけで、ソーセージはそのままかぶりつくのがお決まり。

 わたしは断然ホットドッグ派。初めてアメリカに行ったときは毎日食べてました。どこかの美術館の庭だったか公園だったか、屋台で買ったら30センチくらいあって驚愕。それも中身はソーセージだけでしたっけ。でもあれに他の具材が入ったら食べきれなかったな。

 アイルランドにまだ “通って” いた頃、毎回出立の日の朝、健在だった母がホットドッグを作って持たせてくれていました。ひとりっこのスポイル度全開。いつからそんな風に “恒例化” したかは忘れてしまいましたけど、バターロールに炒めたキャベツと普通サイズのソーセージを入れた特製ホットドッグ。生まれ育った実家は東京・西荻窪にあり、グルメ度の高いエリアなので、パンもソーセージもトップクラスで、おいしかったな〜。
 小ぶりだったので、いつも4個はバッグに詰め込んで、1〜2個はマークにとっておいたりもして。燻煙の強いソーセージだったし、よく火を通してくれてたし。

 母が亡くなった後、2年ぶりにアイルランドへ出かける日。母のいない日々には少しずつ馴れていっていたのですが、アイルランドへ向かう道中に母のホットドッグがないことに気づいた瞬間、大きな喪失感でいっぱいになりました。

 いま住んでいるクリフォニーのヴィレッジにあるコンビニエンスストアで、レストランにだけ卸している精肉業者の肉が買えるのです。小売はしていない業者なのですが、近所のよしみでほぼ毎日、数パックだけ配達しているので、お肉はいつも新鮮。鶏肉の扱いはなく、牛肉が中心ですが、ときどきラムやポーク、そこそこ厚切りのベーコンも。そしてたま〜に買えるのがソーセージ。思わず買っちゃったのでホットドッグを作りました。
 キャベツとたまねぎのソテーをたっぷり入れて。フランクフルト・ソーセージ級の大きさで、焼くのに少し難儀しましたけど、や〜、ジューシーでおいしかった!

 アイルランドのソーセージの多くは燻煙していない生ソーセージで、焼くよりも煮込みにした方が調理がラクなんですけど、やはりフライパンかグリルでよーく焼いて、皮がぱりっとした方が好き。でも、煮込みやパイ、パスタソースなど、ソーセージは大活躍します。ただ脂肪分も多いので、最近は少し控えておりますが。そういう風潮を考慮して、脂肪分を減らしたものや、小麦などの “つなぎ” を減らした肉肉しいもの、牛肉や鹿肉を使ったものなど、種類はぐんと増えています。

ほんとは上を切ってあるパンが体裁として好きなんですけど、市販のもの、すでに横をスライスしてありました。でも内側を焼くのに便利だった。ソーセージ焼いた後のフライパンの上に、パンを開いてぱかっとふせて、内側を軽く焼くとおいしさアップ。
キャベツとたまねぎをオリーブオイルで炒めた後、ちょびっとバターをまぜこみ、パセリを散らしました。もちろん写真撮ったあと、ケチャップとマスタードをたっぷり!
本文とまったく関係ないのですが、本日のレトロな昼食。コロッケもどきは冷凍食品のチキンバーガーの中身。カツ丼もどきが作れるかな?と思って買ってみたのですが、衣に力がなく、そのまま食べることに。チキンナゲットを平たくしたようなものでした。サラダは近所のオーガニック農家のもので、近所のコンビニで買えるのがラッキー。そして甘みのない自国のトマト。じゅんこブログ編集長が「岩国のを食べさせたい!」と叫ぶこと必須。


ベジ・リゾット/ veg risotto

うちでいちばん頻繁に作るのはリゾットかもしれません。幸い夫マークはライス好き。日本米もインディカ米も、玄米にいたるまで喜んで食べてくれるので助かります。リゾットはパスタよりもカロリー低めに仕上げられますし、何より野菜をふんだんに使えるのが魅力。リゾット用のイタリア米は日本米よりも容易く手に入りますし。

このレシピはベジタリアンの親族のために作ったものなので野菜オンリーです。

日持ちするのでバターナッツ・スクォワッシュ(butternuts squash)を常備していて、このレシピでも使っていますが、日本にお住まいのみなさまは、かぼちゃをお使いください。アイルランドではなかなか、かぼちゃが買えないのです。ハロウィンの頃にはたくさん出回るようになってきたのですが、水っぽいタイプがほとんど。食用でなくディスプレイがメインのようで。

スクォワッシュは年中買えてとても重宝。最初は日本のかぼちゃと比べてしまい、ちょっと見下していたのですが、フライパンで焼いてバルサミコ酢をちょっとかけるなど、おいしい食べ方を見つけてからは、欠かせない食材になりました。

「ベジ・リゾット/ veg risotto」

【材料】2人分
オリーブオイル 小さじ1
たまねぎ 1個 みじん切り
にんにく 3カケ みじん切り
マッシュルーム 5〜6個 スライス
リゾットライス(または日本米) 1カップ
バター 小さじ1/2
水 3カップ
塩 小さじ1/4
昆布    2×5cm くらいの大きさ1枚分
にんじん 1/2 本 粗みじん
スクォワッシュ(またはかぼちゃ) 3cmほどの角切りを1カップ強
ズッキーニ 1/2 3cmほどのいちょう切り
味噌(なんでも)小さじ1
牛乳 大さじ2
サラダリーフ(下ゆでの要らない葉物ならなんでも。小松菜やパクチョイなど)一つかみ
パセリ みじん切り 小さじ1

【作り方】
1.厚手の鍋にオリーブオイル、たまねぎ、にんにくを入れて炒める。しんなりしてきたらマッシュルームを足し、さらに炒める。
2.洗わない米を1に加え、バターを入れて1〜2分炒める。
3.水半分を注ぎ、塩、昆布、にんじんを加え、沸騰したら火を弱めの中火にして煮る。
4.10分たったら残りの水の半分を注ぎ、再度沸騰してきたらスクォワッシュ(またはかぼちゃ)を入れてさらに煮る。(10分たつ前に水分が少なくなってきてしまったら、前倒しで水を足してください。)
5.5分たったところで最後の水を全部注ぎ、ズッキーニを加えてさらに3分煮る。
6.味噌をまぜこみ、牛乳を加え、サラダリーフを足してさっと混ぜ合わせて出来上がり。お皿に盛りつけたらパセリをちらして。

★水を加えたところから、だいたい18〜20分でお米に火が通ります。白状しますが、わたしはお米のアルデンテがいまひとつ好きになれないので、少しやわらかめの仕上がりです。そのかわり、ズッキーニはアルデンテ。スクォワッシュがやわらかすぎるのも好きでないので、後から加えています。そのあたりのさじ加減は、お好みで。
★初めてリゾットを作る方には、面倒な感じに見えるかもしれませんけれど、手順を覚えてしまえばこっちのもの。トマト味にしたり、クリーム系にしたり、楽しい料理です。
★ふつうはパルメザンチーズを加えますが、これはさっぱりと仕上げたかったので抜いています。塩気も少なめなので、そこもお好みで調整してください。

[Ingredients] Makes  2
Olive oil  1 teaspoon
Onion  1 (chopped)
Garlic 3 cloves (chopped)
Mushrooms  5~6  (sliced)
Risotto rice  1 cup
Butter 1/2 teaspoon
Water 3 cups
Sea salt  1/4 teaspoon
Kelp   about 2cm×5cm
Carrots  1/2 (roughly chopped)
Butternut squash  (3cm cubes) 1 cup
Zucchini (courgette) 1/2 roughly chopped
Miso paste (any type) 1 teaspoon
Milk 2 tablespoon
Young spinach or pakchoi  handful
Parsley chopped  1 teaspoon as a garnish

1.Put olive oil, onion, garlic into heavy pan, fry them until they soften. Add mushrooms and fry them a bit more.
2.Add butter and rice (unwashed) into the pan, fry for 2 min.
3.Add half the water into the pan then put salt, kelp, carrots. When water starts to boil, turn down the heat to between moderate and low.
4.After 10min add half of the remaining water into the pan, when it starts to boil again,  add butternut squash then boil for another 5 min. (if the water evaporates too soon, you can add another half the remaining water)
5.Add the rest of the water and zucchini (courgette), boil for 3 more minutes.
6.Mix  miso, milk, young spinach then turn off the heat.
7.When you serve, put parsley as a garnish.

★It seems complicated but it’s not. If you make this recipe a few times it’ll become very handy.  You can choose tomato or creamy flavor.
★I omitted cheese but of course you can add if you wish.

Stay safe & keep healthy !!
Yumiko



オレンジマーマレード&アイリッシュウィスキーのプディング/Orange marmalade & Irish Whiskey pudding

スティームドプディングとよばれる湯煎にかけて作るお菓子は、クリスマスプディングが代表格。失敗することが少ないのが大きな魅力。そして、あったかくて、おいしい。

これも料理本でよく見かけるのに長年食べたことがなかった。おお!と感嘆する出来で。

あつあつのプディングに、アイスクリームを添えるのもおススメ。

「オレンジマーマレード&アイリッシュウィスキーのプディング/Orange marmalade & Irish Whiskey pudding」

【材料】争って食べる量の2人分
300ml の生地がゆったり入る耐熱ボウル1個
バター 50g +耐熱ボウルの中に塗る分
三温糖   50g
オレンジマーマレード 50g +トッピング用大さじ2
アイリッシュウィスキー  大さじ2(お酒が苦手な方や子ども用には無しで!)
卵 1個
小麦粉 50g
ベーキングパウダー 小さじ1

【作り方】
1.バターと三温糖をまぜてクリーム状にし、マーマレードとウィスキーをまぜこむ。
2.溶き卵を加えて、小麦粉、ベーキングパウダーを足し、さっくりまぜる。
3.耐熱ボウルにバターを塗り、トッピング用マーマレードをまず底に入れ、2の生地を入れる。ボウルに水が入らないようホイルで塞ぐ。
4.鍋にボウルを入れ、熱湯をボウルが半分かくれるまで注いで火にかける。沸騰してから40分茹でる。湯がボウル半分を下回ったら、湯を足すこと。竹串を刺してみて生地がついてこなければできあがり。あつあつを召し上がってください。

[Ingredients] Makes  sharing small potions between 2
Use a pudding basin (for 300ml)
Butter 50g + for greasing the basin
Brown sugar 50g
Orange marmalade 50g +  2 table spoon for topping
Irish Whiskey 2 table spoon (op)
egg 1
plain flour 50g
baking powder 1 teaspoon

1.Creamed butter and brown sugar, add marmalade & Irish whiskey, mix well.
2.Add beaten egg  then flour and baking powder and mix them. Grease the basin by butter, put marmalade at the bottom. Then add 2.
3.Use tin foil to seal the top of the basin.
4. Put the basin in a pan, add boiling water just cover the basin half way then heat the pan. Boil for 40min. Keep the water the same depth.

Stay safe & keep healthy !!
Yumiko




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