Yumiko's

松井ゆみ子がアイルランドからお届けする「食」と「音楽」のこと

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涼しい風をクリフォニーから

コメントをいただいたことで、ひさしぶりにブログをアップしました。

ヨーロッパの熱波もここまでは届かず、わがクリフォニーのヴィレッジは冷夏です。笑っちゃうくらい曇天が続き。たまにちょろっと晴れ間が出ても、湿気が多いのか洗濯物がまったく乾かずにがっくり。それでも涼しくすごせているのはラッキーですよね。近隣諸国で気温が40℃に近いとか超えたとか聞くと、わたしにはとても耐えられそうにないと思います。
太陽に見放されたようなクリフォニーで、夏野菜の育ちも若干遅れ気味でしたが、ようやく出揃ったところ。トマトもやっときれいに色づきました。黄色のプチトマト(ここではチェリートマトとよびます)の甘いこと!
毎週たくさん買い込み、おやつがわりにつまんでいます。

じゃんじゃん育って消費が追いつかず、少々やっかい者扱いされてしまうのがズッキーニ。巨大化したものはマロウとよばれ、さらに嫌われる始末。
中身をくり抜いてミートソースなどを詰めてオーブン焼きするのがポピュラーなようで、ときどき巨大マロウを嬉々として購入する人もいますけれど。
ファームに野菜を買いに行くたび、売れ残っているズッキーニを見るとしのびなく、ついついたくさん買ってしまって若干後悔。たくさん使えるレシピはないものか?と毎年悩んでいる気がします(苦笑)。

そして今年、大活躍しているのが「ズッキーニのパンケーキ」。
ふつうもう少し小麦粉をまぜますが、わたしのは卵が多めでピカタに近い感じ。大事なポイントはフェタチーズとガーリック。フェタチーズは最近やっと使い方を覚えてお気に入りの食材になりました。ここではチェダーチーズよりも安く、カロリーも低めでヘルシー。スライスしたガーリックとともにオリーブオイルに漬け込んでおくと、味に深みが出てぐっとおいしくなりますし日持ちの短さもこれでだいぶ解消されます。サラダにまぜたり、オーブン料理するもののトッピングにしたり、今うちでいちばん活躍しているチーズはフェタ。日本ではまだ買いづらいのかもしれませんが、ぜひ一度試してみてください。フェタチーズを豆腐で代用するレシピもあるようで、それはそれでおいしそうですけれど、やはり「別物」だと思います。

アイルランドではイギリス流にズッキーニとよばず“クールジェット”とよびます。なぜ?はググってみてください。歴史に関わることで長くなりますからここでは割愛。アイルランド人に「ズッキーニって何?」と聞かれることはたびたびですが、わたしは慣れ親しんだ呼び名の“ズッキーニ”を使っています。

「ズッキーニのパンケーキ」

オーガニックファームの力強い卵のおかげで食欲倍増の出来上がり!バジルの葉をちょっとあしらってみています。左側に添えているのはカントリーマーケット仲間が作ったエルダーフラワーのピクルス。素晴らしく美味。花の香りとほのかな甘みと酸味、初夏そのものを瓶詰めしたような素敵な一品です。

【材料】2人分のおかずかおやつ
ズッキーニ 1本 みじん切り
コーンスターチ 大さじ1
塩 少々
卵 1個
フェタチーズ 適量(ガーリック2〜3片をスライスしたものとオリーブオイル大さじ2〜3ほどをからませておいたもの)

【作り方】
1.ズッキーニにコーンスターチをまぶし、塩少々を加えて卵をまぜる。
2.フェタチーズはスプーンで1センチ角ほどの大きさにくずし、1にまぜる。
*細かくしすぎず、大きさもばらばらがいいです。焼き加減に変化がつくので。
3.フライパンにオリーブオイル(分量外)を入れて熱し、生地を適当な大きさにのばして焼く。両面が色づいて、卵に火が通ればオッケー。

お好みでバジルやパセリなどハーブをまぜこんだり、アレンジしてみてください。バジルは火を通すと香りがとぶので、バジルペストを生地に混ぜ込む方がいいかもしれません。コリアンダーも夏らしくていいですね。

ハーブといえば。
カントリーマーケット仲間から生ハーブを分けてもらう機会が多く、最近はコリアン・ミントを初めて知りました。ただいま使い方を研究中。
ずっと使い道が見つからなかったのが、セージ。ですがやっと克服。フランスに住んでいるアイルランド人が帰省しているときに習いました。
葉を乾燥させてパスタにまぜる。これだけですが超おいしい!びっくりです。乾燥させやすい葉なのでキッチンで2〜3日、オーブンペーパーで軽く覆って完成。瓶に入れて食卓に常備しています。カシャカシャと手でくずして、卵料理や魚料理のトッピングに。楽しみが増えました。

ご好評いただいているヒマールとの共作フリーペーパー「アイルランドの風」の秋号の準備を進めています。8月中に完成させる予定なので、ヒマールのサイトでチェックしてくださいませ。

そうだ!おともだちの小松大さんのライブがヒマールで開催されますので、ぜひ聴きに行ってくださいね!!素晴らしいフィドラーです。カウンティ・クレア仕込み、名古屋で熟成。

久しぶりの更新で長くなってしまいました。
みなさま、よい夏を!!



ズッキーニ

 まずは、9月1日に発売の拙著「アイリッシュネスへの扉」、ご予約販売ですでにたくさんご購入いただいているようで、みなさま本当にありがとうございます! 書店さんからもご注文をいただいていると聞き、とても嬉しく思います。
 発売まであと3週間ちょっと、たのしみにお待ちいただけましたら幸いです。

 さて、元気な夏野菜がファームにあふれ、どれもこれも欲しくなって、毎週末ダンボール箱にいっぱいの野菜を買い込んでいます。
 家庭菜園でも、プロのファームでも、どうしても生産過剰になってしまうのがズッキーニ。成長がとまりません。採れ始めの頃の小ぶりなズッキーニだけ欲しいといっても無理。一旦育て始めたら大きいやつも面倒みないと。
 無駄にならないよう、わたしもせっせと購入していて、おいしい食べ方プラスたくさん消費できる方法を試しまくっています。
 レシピの話に入る前に。このあたりで「ズッキーニ」(イタリア由来)とよんでいるのは、わたしくらい。たいていの人は「クールジェット/courgette」(フランス由来)とよんでいます。アメリカ英語とイギリス英語のちがいのひとつで、理由はどうぞ各自でググってみてください。

 まずは炒めもの。まちがいのない調理法で、なんだかんだいちばんたくさん食べられる気がします。
 写真にあるのは、千切りをオリーブオイルでさっと炒めただけ。味付けは塩と、フライパンが熱くなってきたときに入れたクミンシードほんのひとつまみ。これがいい仕事をしてくれました。一緒に炒めたのは、長ネギの輪切りに見えますが、たまねぎの軸。今の時期はまだ新たまねぎで、茎つき。そろそろ茎は”腑抜け”の状態でスカスカしたものもありますが、使えるものもあり、炒めものやスープに使っています。これは長ネギを使っていただくか、なくてもぜんぜんオッケー。
 塩は、千切りにしたズッキーニにからめておくのがポイント。水分が出てきて、炒める時間をさらに短縮できます。
 切り方は、わたし流ですが、まず輪切りにして(薄くなりすぎず5ミリ強)それを粗く千切りに。そうすると、切り口の上下に皮がつくので食感が保てます。

 今までのズッキーニの炒めものの定番は、ごま油で炒め、最後にすりごまを和える。で、韓国料理のレシピを簡素にしたもの。これも最初に塩をまぶしておいて、余計な水気を絞ってから炒めます。この方法のときは、輪切りか半月。最初に覚えた方法なので今もキープ。確か、元のレシピはガーリックと唐辛子が入っていたはず。韓国料理ですね。
 写真の二品目は、ピカタっぽいですけど、卵多めのパンケーキ。かな? これもまた、ワインのアテにぴったり! ズッキーニ(半分)をわたし流粗めの千切りにしてボウルに入れ、塩、米粉小さじ1ほど、卵1個を加えてまぜあわせます。フライパンにオリーブオイルを熱して生地を入れて焼くだけ。
 エイダンのファームの卵が、すごくヴィヴィッドな黄色で抜群の仕上がりになるのはラッキーなことです~。ズッキーニは卵との相性がとってもいいので、オムレツやキッシュ、フリタッタなどに。和風に厚焼き卵に入れてもいいですね。今度やってみよ。
 塩気を気持ち強めにしたので、何もつけずにそのままでいただけます。が、薄味にして、酢醤油をちょっとつけるのもいいかもしれません。

 ズッキーニのケーキ、材料のひとつを切らせたままなので、すみません! 次回に持ち越し!

ズッキーニの炒めもの。酒のつまみにサイコー。
ピカタ風パンケーキ。米粉は、サクサクした仕上がりになるので、いい感じです。


クイック・トマトサルサ

焼き菓子のレシピをご紹介するつもりだったのですが、日本からは「ハンパなく暑いですっ」のメールが続々。オーブン使う気にはなりませんよね。
なんとアイルランドも先週から夏日が続いており、うちで登場回数の多い「トマトサルサ」のレシピをお伝えしたいと思います……なんて大仰に言うようなものではないのですけど、便利な一品ですので。

トッピングの花はワイルドガーリック。初夏に撮ったカットです。うちの食卓にしばしば登場する一品。

【材料】(作りやすい分量)
トマト 2個 湯むきして種をとり、粗みじん切り
たまねぎ 半分 みじん切り
エクストラバージン・オリーブオイル 適量
レモンの絞り汁 適量
塩 少々
はちみつ 小さじ1ほど
ハーブは、バジル、パセリ、コリアンダーなどお好みで(みじん切り)。
パンチがほしいときは、にんにくのみじん切りかすりおろしを小さじ1ほど。
そしてチリ。これもお好みで。チリ抜きだとサルサとよべないですね(笑)。ケイパーのみじん切りを加えて「サルサ」とよぶことがありますが。わたしは青唐辛子で、きりっとした味にするのが好みです。

作り方は材料をただまぜるだけ。カリカリに焼いたバゲットにのせたり、ごはんにまぜてもいいですし、冷製パスタにも、トルティーヤの具材にも。朝、大きなボウルにこれを作っておくと、1日中使い回しができて、とても便利です。グリルした魚やお肉にのせればソースに早変わり。
ちょっと加える甘みがミソ。メープルシロップでもかまいません。トマトは少し甘みを加えると、ぐっと奥行きのあるソースになります。フルーツですもんね。
こどもの頃は、お砂糖少しかけて食べていました。そう言うと、うえ〜ってのけぞる人と、あ、わたしもやってた。と同調する人とに分かれて面白いです。

ラジオで「今夜はトロピカルナイト」と警告(?)していました。20℃ほど。アイルランドの夜の気温としては異常な高さですけれど、日本ではクーラー使っても、この気温にはならないですよね(苦笑)。
昨日まではまだ、夜になるとさっと気温が下がり、スパッツ2枚重ね。この夏ようやくお目見えした半袖シャツ!ですが、夜はフリースなどに逆戻り。1日に2回着替えることになり洗濯物が増えますけど、今はさっと乾いてくれるので洗濯も楽しいです。なんだか所帯染みた話になっちゃいましたけど、ここの冬、洗濯物をいかに乾かすかは大問題!なので、ここ数日の”夏日”、大いに助かっているのです。
冬中着ていたセーターもようやく洗えたし。みんなどうやって乾かしているのだろう?と思って、地元の人に聞いてみたところ「厚手のセーター?洗わないで干す」が基本のようでした。東京生まれには、まだまだハードル高いです(苦笑)。

トマトサルサから思いっきり話がそれました。
日本のフルーツトマトなら、はちみつ要らないのかも?と、ふと本題に戻り。
はちみつは、トマトの酸味の緩和とともに、水気を封じ込める役割もさせているのですけど、甘すぎるようでしたらオリーブオイルをからませるだけにとどめてみてください。



ハーブのある暮らし(ハーブ・バターとバジル・ペスト)

 お料理雑誌の特集記事のタイトルみたいですけど、この夏に実感していたことなんです。台所にたくさんハーブがあるって、なんて豊かな気分にさせてくれるんだろう、と。今までも、スーパーマーケットでパック入りのハーブはけっこう買っていました。でも、イスラエルやら遠くの国から運ばれてくるものが多く、すぐにぐったり。それが今年は、近所にあるエイダンのオーガニックファームに野菜を注文するときに“bunch of”(超適当な分量!)ハーブを追加してもらっていて、料理がぐっと楽しくなりました。レギュラー陣は、バジル(夏ですから!)、ミント、コリアンダー(わしわし食べられる!アジアっぽい料理には欠かせません、特にヌードル系)。毎週魚を買うようになってからはディルも常連。日持ちするので隔週にやってくるのはローズマリーとタイム。最近レギュラーに加わったのがチャイブ。今の時期にあるのを知らず、たまたまファームで見つけたので「ほしい〜」と言ったらすぐに切ってくれました。定番のパセリ(今はイタリアンのフラットパセリ)が入っていないのを不思議に思われるかもしれませんけれど、さすがに使いきれなくなるので今はお休み。

 ハーブは家で育てるのがいちばんなんですけど、これだけの種類を常に置くのはスペースが要るので台所で育てるのには限界があるし、外で育ちますけど美しいコンディションを保たせるのは簡単ではないので、元気できれいなハーブを毎週入手できるのは、ほんとうにラッキーなことだと感じています。

 摘みたてのハーブは元気で、切り口がきれいなものは水につけておくと根が出てくるのですが、土に入れてだめにしたことが何度もあるので、水耕栽培にとどめて誰かほしい人にあげています。いつか、ハーブ専用の小さなビニールハウスを持ちたいな〜

 ハーブは使い道がよくわからない、という声を聞きますが、わたしもそうでした。アイルランドで料理するようになって、パセリ、タイム、ローズマリーは郷土料理にしばしば登場するので身近なものになりましたけれど、セージやタラゴンなど使いこなせていないハーブは多数。コリアンダーは嫌いな人が多いですけれど、アイルランドで育つものは香りがやわらかくて使いやすいです。わたしはそもそもコリアンダー好きなので、アジア産のがっつり系も問題ないのですが。アジア風の麵ものにはたっぷりトッピングします。幸い夫マークもコリアンダー好きなので、炒めものやタイ風カレーにはてんこ盛り。餃子にも欠かせません。

 フレッシュ・ミントは、お菓子づくりに大活躍。ご存知のようにチョコとの相性がいいので、先日はチョコ味&ミント入りのマドレーヌを作りました。

 ローズマリーもベイキングに最適。タルト生地にまぜこんだり、オレンジマーマレード入りのスコーンにちょこっとまぜたら、いい仕事をしてくれました。

 ハーブは、料理人のイマジネーションを刺激する名脇役たちだと思います。

 レシピってほどではないですが、調理例をいくつか。

「ハーブ・バター」

室温でやわらかくしたバターに、にんにくのすりおろしと刻んだハーブ(チャイブ、ローズマリー、ディルなど)を混ぜ込む。使い方は、トーストしたバゲットにぬる他、魚や肉のソテーにのせるなどお好みで。

「バジル・ペスト」

常備したい便利な保存食。冷凍できます。

<作りやすい分量>
バジルの葉 25g
パインナッツ(松の実) 大さじ1(くるみなどでもオッケー)
レモン汁 小さじ1
オリーブオイル 大さじ1(たいていのレシピはもっと多いと思います)
塩 少々

材料全部をハンドミキサーなどでブレンドするだけ!
ミキサーがないときは、すり鉢でもできます(オイルは最後に)。
塩はブレンドした後に、味見しながら加えてください。

バジルをコリアンダーにしたり(唐辛子との相性抜群)、レモンをライムにしたり、変幻自在です。
パルメザンチーズを入れるのがオリジナルのレシピですが、うちはパスタにするときに最後に加えたり、ダイエット事情で入れなかったり(笑)。
最近は、これにケールをまぜこむ知恵がつきました。かさが増すだけでなく、栄養価もぐんとアップ。
たくさん作り置きすると便利な調味料です。
茹でたパスタにまぜるだけで一品になるし、サンドウィッチのベースにしたり、魚料理のソースにしたり、万能選手。

庭にあった、ウイキョウ(フェンネル)の実を収穫したところで、家の中にいい香りが漂っています。もうね、それだけで豊かな気分。



コチュジャンもどき/ kochu-jyan (Gochujang) -ish

ピリ辛好きなので、以前は豆板醤やコチュジャンを日本から持って来ていたのですが、そうしょっちゅう使うものでもなく、賞味期限切れにすることが多くて(それでも使ったりしてましたが・苦笑)自分で作ってみることに。本来の発酵食品ではないですが、調味料としては満足できる仕上がりに。
甘めにしたり、ピリ辛度を上げたり、毎回手を加えられるのも楽しいし、何より食べきりサイズなのが潔くて助かります。

こちらでも買えるのですが、日本から持って来た大切なソーメンに和えたところ、旨っ!
新じゃがに和えるのも合うはずですが、これはまたいずれ。
アイルランドも今年は夏の訪れが早く、ソーメン日和に恵まれております。

「コチュジャンもどき/  kochu-jyan (Gochujang) -ish」

【材料】作りやすい分量(ソーメン2人分に和えるのに充分。ごはん1膳にのせて食べると残るくらいな感じ)
にんにく 2カケ(みじん切りかすりおろし)
しょうが みじん切りかすりおろし 小さじ1
味噌(麦味噌、おすすめです) 大さじ1
アイリッシュウィスキー(お好みで) 小さじ1
トマトピューレ 小さじ1
はちみつ 小さじ1
チリパウダー 小さじ1/2

材料すべてを混ぜ合わせるだけで完了。

【おすすめメニュー】
ソーメン2人分を茹でて、流水でしめ、水気をきったらコチュジャンもどきを和え、サラダリーフを添えたら出来上がり。

【Ingredients】Serves 2
garlic  2 cloves (chopped or grated) 
Ginger  chopped or grated 1 teaspoon
Brown rice or Barley miso  1 tablespoon
Irish whiskey (op) 1 teaspoon
Tomato puree  1 teaspoon
Honey 1 teaspoon
Chili powder 1/2 teaspoon

Just mix all of ingredients.

I’ll recommend to mix it with “so-men” or angel hair pasta which cooked and rinsed by cold water and drain well.
Serve with fresh salad leaves.

Stay safe & keep healthy !!
Yumiko



クリスプス・サンボ/Crisps sambo

究極のサバイバル・レシピです。コロナ騒ぎのずっと前から、非常食であり国民食でした。アイルランドのどの家庭にも必ず常備している材料で、素早く作れるだけでなく、トーストしたパンの後にクリスプスを食べるよりも、一緒にすることで満足感が増すのがマジック。夫マークが大学生の頃、仮住まい先でよく作っていたそうで、青春の思い出とともに教えてくれたレシピです。

“ポテトチップス” は “クリスプス” とよびます。“チップス” はフライドポテトのこと。

日本でアイルランド関連のイベントに参加したときに作ることがあるのですが、日本にはアイルランドでいちばんポピュラーな “チーズ&オニオン” 味のクリスプスがないので、代用をあれこれ試作してみたのですが、某社コンソメ・パンチがいちばん近い味になります。個人的には、海苔塩が新鮮。逆にアイルランドにはない味なので!

レシピに “クリスプスは3層に積んで” としています。重ねることで、食感の楽しさが倍増。入れすぎると、こぼれる方が多くなるので、3層が理想的。

嫁ぎ先のヌーナン家では、サンドウィッチは “サンボ” の愛称でよばれていました。すべての人が使う表現ではないですが、たまにカフェのメニューなどで見かけるので、少なからずの人が使っているよう。“サンゲッジ” とよぶ人もあり。サンドウィッチをちゃんと発音するのって簡単ではないし、気取った感じになるので “サンボ” が好き。

アイルランドの “食パン” は、日本のサンドウィッチ用パンの薄さです。ふわふわで、買いたての新鮮なパンはトーストにするのが “もったいない”と感じます。でも、太る原因になりがちなグルテンたっぷりなので、近年は買い控えているのですけど、ときどき無性に食べたくなるんですよね。オソロシイのは、2斤パックで売られていること。1斤パックもあるのですが、この近所ではあまり見かけず、今回も買い出し部隊のマークが2斤パックを持ち帰り、大慌てで半分は冷凍しました。
サバイバル・レシピですからね、全部食べちゃったら意味ないですもんね。

でも、クリスプス・サンボ。何事もなくても、ときどき食べたくなるんです。そこがソウルフードとよばれる所以。

「クリスプス・サンボ/Crisps sambo」

マヨネーズはこんな感じに塗ります。

【材料】2人分
サンドウィッチ用パン 4枚
バター 適量
マヨネーズ 小さじ2
クリスプス(ポテトチップス)20g強

【作り方】
1.パンの片面にバター、もう片面にマヨネーズをぬる。マヨネーズはきちんとぬるとパンに吸い込まれてしまうので、波立たせるような感じで=写真参照。クリスプスがくっつきやすいように。
2.クリスプスをパンの片面に3層に並べる。少ないと食べ応えがないし、3層以上だと食べづらいので。
3.片面のパンをクリスプスの上にのせ、手のひらで軽く押さえる。じゃりっと音がしたら出来上がり。

[Ingredients] Serves  2
Normal white bread  4 slices
Butter  2 knobs
Mayonnaise  2 teaspoons
Crisps  1small pack (25g) preferably cheese & onion

1.Spread butter on one slice of bread. Roughly spread mayonnaise onto the other slice.
2.Put crisps onto one slice.  Place 3 layers of crisps on it. This makes a nice texture when you bite it.
3.Put the other slice onto crisps then lightly press the bread by hand. When they make crunchy sounds it’s done !

Stay safe & keep healthy !!
Yumiko



クイック・トマトレリッシュ/ quick tomato relish

ほんのり甘みのある、食事に使うジャムがレリッシュ。チャツネもレリッシュのひとつです。チーズに添えるのがポピュラーですが、サンドウィッチにぬったり、肉料理に添えたり、あると便利な一品です。

おいしい瓶詰めがどこでも買えるのですが、巣ごもり(Cocooning)中は自分で作ります。実は超簡単だし、次はどんな味にしようかなと考えるのも楽しいので。一気にたくさん作る方がエコなのですけど、今は誰かにあげることもできないし、食べきれる量にしています。

市販のものや、多くのレシピはフードプロセッサーを使ってジャムっぽい仕上がりにしていますが、自家製ですからね、食材の食感が多少あったっていいじゃないですか。そこそこのみじん切りにしますが、形はあえて整えません。食感がばらばらな方が楽しい。煮込みも同じ方針でいきます。野菜の大きさ、ばらばら。煮え方も異なるので、くたるもの、存在を強調するもの、それぞれを楽しめる。が、わたしの方針。

「クイック・トマトレリッシュ/ quick tomato relish」

写真のレリッシュは、レーズンは白いもの、ドライドクランベリーもまぜています。

【材料】300gのジャム用瓶ひとつ分
トマト 小さめ3個(湯むきする)
たまねぎ 1/2個(みじん切り)
にんにく 3カケ(みじん切り)
しょうが みじん切りしたもの小さじ1
りんご 1/4個(みじん切り)*品種はなんでもOK
レーズン 大さじ1
バルサミコ酢 大さじ2
アイリッシュウィスキーまたは赤ワイン 小さじ1(お好みで)
ハチミツ 大さじ1
塩 小さじ1/4

【作り方】
1.トマトを粗みじん切りする。タネごと厚手鍋に入れる。
2.材料すべてを同じ鍋にいれ中火にかける。沸騰してきたら弱火にして20分煮る。
3.鍋に入れたまま冷ます。

★チリ(生でも乾燥のものでも)や、ナツメグ、シナモンなどを入れたり、クミンも合います。
★りんごのかわりに洋ナシを入れたり、両方入れたり、お好みで自在に。

市販の瓶に入れました。スライゴーの老舗食材屋さんで買うお気に入りレリッシュ「チリチリ・バンバン」!ものすごいピリ辛でクセになっており。ブレグジットの騒ぎで一時入荷しなくなり(イギリス製なので)泣きそうになりましたが、また復活。写真の中身は自分メイド、このレシピのレリッシュです。

[Ingredients] Makes 1 medium jam jar (about 300g)
Tomatoes 3 small sizes (skin off)
Onion 1/2 (chopped)
Garlic 3 cloves (chopped)
Ginger 1 teaspoon (chopped )
Apple 1/4  (chopped)
Rains 1 tablespoon
Balsamic vinegar 2 tablespoon
Irish whiskey or red wine 1 teaspoon(op)
Honey 1 tablespoon
Salt 1/4 teaspoon

1.Chopped tomatoes then put them with seeds in a heavy pan.
2.All ingredients goes into the pan. Turn on to moderate heat. When started to boil, turn to low heat. Cook for 20 min.
3.Cooling it down in the pan.

★You can add chili (raw or dried), nutmeg or cinnamon, if you like. Cumin makes unique relish.
★Pear is nice, instead of apple or use both.

Stay safe & keep healthy !!
Yumiko




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