新年、明けました。
アイルランドの元旦は、いつもなら友人たちとパーティをしたりしてすごす祝日です。ちょうど日本とは逆の感じで、日本のクリスマスがアイルランドの元旦の様子。ここのクリスマスは家族と祝うもので、日本のお正月の感じです。が、今年はクリスマス後から再びのロックダウン、それもかなり規制のきびしい状況になり、元旦も家ですごすことが奨励されたので、クリスマスの続きのようでした。
大晦日に食料の買い出しに行くと、そこそこの人出でびっくり。それでも田舎のスーパーなので、混雑というほどではなかったですが。
若い女性が、ワイン2本と冷凍ピザを持ってるのが微笑ましかったな。ボーイフレンドかパートナーとすごすにちがいない。イタリア産のオレンジドリンク半ダースを持った男性は、シャンペーンにまぜるのかしら? もう片手にはドッグフード。買い物客のチョイスを見るのは密かな楽しみです。
さて、唐突ですが、ヤーコン。ご存知ですか?
名前は知っていましたけれど、去年初めて食べてから、すっかり気に入っております。いつも行くオーガニック・ファームで育てていて、秋に収穫されたのを食べたのが最初。どうやって食べるの?と聞いたら、ファームの主人エイダンが、お嬢さんの登場する映像を見せてくれた。「こうやって、生でかじるとナシのような味」といってかじった瞬間、水分が飛び散って彼女の目を直撃。水分けっこうあるのね。説得力充分。
日本では新しい食材がどんどん紹介されるので、あまり振り回されないようにしていましたが、アイルランドでは話は別。そもそも自国の野菜の品目が多くはないので、新しい野菜、それも地元で育てているとなったら興味津々。しかも、味がよくて栄養価も高く、低カロリーと三拍子そろっているので、積極的に食べるようになりました。
ここは大根がよく育たないらしく、たまに見かけてもみずみずしさゼロで、なんとか煮物にできるくらい。なので大根好きとしてはかなりさみしい思いをしていたのですけれど、ヤーコンが代役をつとめてくれそうです。
おろしは、サラダ用のラディッシュをちまちますりおろしているのですが、これはこれで辛味大根に近く、日本蕎麦に合うので重宝していますが、煮物は絶対にヤーコン。きんぴらも抜群で、むしろ大根よりいいかも。しゃきしゃき感がまったく無くならないんですよね。
生でも食べられるのでサラダにも最適。繊細な味なので、マヨネーズ味だと残念。レモンと塩で充分です。紹興酒のかわりにシェリー酒とお醤油をまぜたもので浅漬けにしてみたのですが、お!と、びっくりのおいしさでした。いちばん気に入ってるのは、近くで買える上質な骨つき牛スジ肉と甘辛煮。細めのリークを長ネギ風に加え、しょうがもたっぷり。コトコトと1時間ほど弱火で煮るのですが、ヤーコン、煮崩れないんですよね〜。味はばっちりしみているけど、ぐずぐずにならないのがいい。
翌日は残った汁に少し水を足して、煮込みうどんに。
まだまだ食べ方知らない人が多いので、あれこれ調理法を考えて、ファームのお客さんに教えてあげています。
今年も育てるそうなので、収穫期の秋口までにもう少しレシピを増やして、宣伝部隊をつとめる予定です(笑)。
葉は、乾かしてハーブティのように飲むといいそうなのですが、うまく乾くかな〜。
大きく、トロピカルな様相の植物ですが、花は意外に小さいそう。去年は見逃しちゃったので、今年はしっかり観察します。キク科なので、カモミールみたいな感じの花らしい。
雪のちらつく今日この頃、すでに夏の終わりを楽しみしています。