個人的なおすすめも含めて、気に入っていただけたら嬉しいなと思うミュージシャンをご紹介したいと思います。たぶんまだ日本ではあまり知られていない人たちばかり。
まずはヒマールご店主、辻川夫妻も大絶賛のこのグループから。
新譜がリリースされたばかり、ツアーも控えてブレイク直前、衝撃映像です!
北アイルランドとの境にあるダンドーク(Dundalk)出身のチャールズ(このヴィデオではメインヴォーカル)とアンドリューのヘンディ兄弟、ショーン・マッケーナのヴォーカリスト3人が中心。地元のサポートが熱く、すでに国営放送でも何度か取り上げられ、新作の発表とともにラジオでもこの曲ががんがん流れ始めたところ。わたしはつい最近、新作以前の作品を見つけてファンになったばかりなのですが、すっかり虜!
「Cod liver oil ( 肝油)とオレンジジュース」はスコットランドの歌です。
次は、最近ようやく名前と顔と声が一致したばかりの女性アーティスト。
音楽一家のなかで育ち、フィドルは3歳で始めたという多才な人でサクスフォンまでこなし、毎回印象が異なるので混乱していましたが全貌が見えたところです。スライゴーのテーマ・ソングともいえるこのチューンを。
共演しているBridin はヴィデオの舞台になっているスライゴー南部エニスクローン(Enniscrone)出身のハープ奏者。実家が葬儀屋さんで彼女もフルタイムで働いているそう。父親は有名かつユニークな人物です。
クレア・サンズ(Clare Sands)の多才さを知っていただきたいので、もう1曲。
ポエトリーリーディングは歌の原点、ミュージシャンとの共演もしばしば行われます。コナル・クリーダンはコーク出身の作家で、わたしが愛聴しているラジオ番組のプレゼンター、ジョン・クリーダンの兄弟。
さて次。2021年に新譜がリリースされ、まだロックダウンモードが続くなかでしばしばラジオから流れてきたこの歌を。
閉ざされた家のなかで聴くにはぴったりでしょう?
エイドリアン・クラウリーはマルタ島で生まれ、ゴールウエイとダブリンで育ったユニークなシンガー。90年代後半、ダブリンにあったシンガーズ・クラブといった感じのカフェで歌うエイドリアンを観ています。暗いな〜〜と思いましたけど、20年以上続ければ“スタイル”になるのですよね。今聴くとかっこいい。変わらないところも、かっこいい。
そのカフェには、まだ無名だったデミアン・デンプシーやパディ・ケイシー、マンディたちが歌いに来ていました。なつかしいなーー
John Francis Flynn の名前はよく耳にしていましたが Ye Vagabondsと親交があるのはラジオのインタビューで知りました。
「ロックダウン中のほうが会う機会が多かったかも。解けたらお互いツアーに出ちゃってちっとも会えない」と冗談まじりにコメント。
ではジョン・フランシス・フリンのオリジナル曲を。
彼の歌う伝統歌「Lovely Joan」もすごくいいのでチェックしてみてくださいね。
ヴィデオにもちょこっと登場しているフィドラーのウルタン・オブライエン(Ultan O’Brien)はジョン・フランシスのサポートの他に、やはり今注目されているシンガー&ミュージシャン(コンサーティーナ、ホイッスルetc)のオーエン・オキャナボーン(Eoghan O’Ceannabhain)とユニットを組んでいます。
オーエンの新曲ヴィデオはおなじみマイルスの作品。ウルタンは登場しませんが、キッチンでの演奏風景はとてもアイルランド的。
オーエンは、ジョン・フランシス、ウルタンとともにSkipper Alleyという7人編成のトラッドグループで活動していました。7年ほど前のこと。
個々にデビューするよりもグループで活動を始めたのはとても賢いと思います。Planxtyは大きなお手本になっていたよう。
フェスティバルなどにも招かれ、テレビ出演もし、充分に注目を集めたのち、今それがそれぞれの活動のフックになっています。
最後は幅広い活動で独自の立ち位置を見つけたコンサーティーナ奏者コーマック・ベグリー(Cormac Begley)と、おなじみになってきたYe Vagabondsのセッションを。コーマックはディングル出身、父親も叔父も有名なアコーディオン奏者です。今、父親ブレンダン・ベグリーとキャラヴァン(キャンピングカー)でふたり旅をしながら行く先々の土地で地元のミュージシャンとセッションするテレビドキュメンタリー番組が好調。うちもかかさず観ています。
コーマックは珍しいコンサーティーナをたくさん所持していて、低〜い音の出るベース・タイプは彼の専売特許のようになっています。彼の演奏を初めて観たのは代々木でした(笑)。
そのすぐあとにアイルランドでライブを観ることができ、ステージ上に並べた様々なコンサーティーナに驚きました。手のひらにのりそうなピッコロタイプも。
このヴィデオではベースタイプを使用。演奏には力が要るそう。共演者たちはそれを知っていて、いつもだんだん演奏を加速していくのが面白くて。
お楽しみいただけたかしら。
まだまだご紹介したいミュージシャン&映像がたくさんあるので、いずれまた書かせていただきたいと思っています。
フリーペーパー冬号も準備を進めていますので、お待ちくださいねーー!
こんにちは。
2005年、アイルランド留学中に、松井さんにアエラの取材をして頂いた、林(旧姓)千恵です。当時はフィドルを勉強するためにアイルランドに滞在していました。一度の取材だったので私のことは覚えていらっしゃらないと思いますが…コロナ禍になってからふと、アイルランドのことを思い出す機会が増え、また行ってみたいなぁと強く思うとともに、松井さんのことを思い出し、検索してこちらに辿りつきました。現在は、写真家となり、作品制作や個展、海外出展などの活動をしています。いつかアイルランドでも撮影をしたり、ギャラリー展をしたり、そんなことができたらいいなぁと夢を膨らませています。
…と、長々と失礼しました。今後もブログ楽しみにしております!
大江(林)千恵さま
覚えていますとも!写真家になられていたとは!フィドルはどうされているのかしら?
わたしを思い出してくださったこと、ヒマールのこのブログまでたどり着いてくださったことに感謝です!!アイルランドはあいかわらずです(いい意味で!)ぜひまたいらしてくださいね!!! ゆみこ