アイルランドではクリスマスのデザートとして定着している、イギリス発祥のお菓子です。500年以上前の料理本に紹介されていたというのは、最近まで知らなかった。スポンジケーキを果物やゼリーなどと何層にも重ねて、カスタードで蓋をし、シェリーなどの洋酒を注いで全ての具材を封じ込めた不思議なデザートです。
trifleには“くだらないもの”という意味もあり、気の毒な命名のお菓子ですが、きらいと言う人はいるのか?と思うくらい、万人に愛されています。クリスマスのデザートと思っていましたけど、スーパーマーケットでは年中売られていて、売れ行きもコンスタント。日本で、冬のおやつの“おしるこ”や“ぜんざい”が年中食べられるのと同じかもしれません。
定番スタイルは拙著「家庭で作れるアイルランド料理」におさめていますが、スイスロールとよばれるジャムをまきこんだロールケーキをスライスしたものの上に果物(缶詰が主流になっていました)、ベリー系のゼリーをぐずぐずにこわしたものと重ね、カスタードクリームでふたしてシェリー酒をふんだんに注ぎ、一晩置きます。食べる前にホイップした生クリームをトッピング。各自にサーブするときも、ざっくり大さじですくって、いただくときも、ぐずぐずにくずして。
trifle のもうひとつの意味はここか?
レシピというよりは、コンセプトをご紹介しますので、いろいろ試してみてください。ものすごくポテンシャルなデザートだと思うので。
形状の一例だけ、写真でご紹介しておきますので!
以下、こんなのありかも?を羅列しておきます。
「アイリッシュウィスキー・トライフル」
出ました、アイリッシュウィスキー!大人限定です。
グラスの底にフルーツケーキ。市販のもので大丈夫。果物は、できれば洋梨やりんごをお砂糖で煮たものを刻んで。生ならハチミツをからませて。
ブルーベリーやパイナップル、すぐに召し上がるならバナナもいいですね。
で、カスタード部分は、市販のカスタードプリンをぐずぐずにくずしてのせる。
即席バージョンです。で、ウィスキーを注ぎます。15分くらい置いて、ウィスキーがケーキにしみこんだら、ホイップした生クリームかアイスクリームをのせて召し上がれ!
「ベイリーズ・トライフル」
ベイリーズはアイルランド特産のリキュールで、クリームとウィスキーで作られた甘いお酒。お菓子づくりにすごく重宝です。スポンジケーキやアイスクリームの上に注いだだけで高級デザートになります。
でも、トライフルバージョン。
やはりベースはフルーツケーキで、果物も上記ウィスキーと同じようなラインアップで。甘くない果物のほうがいいかもしれません。
カスタードプリンのかわりに、クリームチーズかアイスクリームをのせてみてください。ベイリーズにすごく合うので。で、ビターなチョコレートをちらして。
「お酒を飲まない方や、お子様向けに」
スポンジケーキと果物の上に、甘みをつけたレモンの絞り汁をしませてみてください。要は、ケーキにシロップ(お酒も含めて)がしみこんで、ずぶずぶしたのがおしいんです。ティラミスも同じコンセプトといえると思います。
チョコ風味のスポンジケーキに濃いコーヒーをしみこませて、パッションフルーツをのせて、カスタードプリンでふたして、ビターなチョコアイスをのせるとか。
きりがないので、あとはみなさまに丸投げ!
