Yumiko's

松井ゆみ子がアイルランドからお届けする「食」と「音楽」のこと

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サーディン・ケジャリー/Sardine kedgeree

料理本や雑誌には頻繁に登場するケジャリーですが、レストランのメニューで見たことはまだ一度もありません。イギリス料理で、魚(燻製が多い)と茹で卵をごはんにまぜこんだ料理ですが、オリジナルはインド料理。イギリスがインドを支配していた時代につくられた一種のクレオール料理といえるのかな。

初めて食べたのは、アングロな元・兄嫁が夫マークの実家で作ってくれたとき。彼女のケジャリーは、炒めた玉ねぎにスモークサーモンと茹で卵をまぜ、生クリームで仕上げたリッチなバージョン。未知なる米料理は素晴らしくおいしくて、すぐさま日本で当時健在だった両親に作ったのですが、大失敗。日本のおコメは合わないの。生クリームをどんどんすっちゃって、えらくくどい料理に。

なので、ぜひインディカ米のような、水分の少ないお米を使ってください。

ここでご紹介するのは、サバイバル料理なのでオイルサーディンを使っています。骨まで食べられるので、ツナ缶より栄養価が高いことは恥ずかしながら最近知りました。以来、魚料理が苦手なアイリッシュにレシピを作っては勧めているところ。このレシピも、免疫力アップのヨーグルトを使用。伝統音楽を習っている仲間たちや親族に送ったばかり。
義姉がさっそく作って写真を送ってくれました。たいらげた後のお皿の写真とともに。

ちなみに拙著「家庭で作れるアイルランド料理」に、シンプルなケジャリーを紹介していますので、そちらもぜひチェックしてみてください〜。

「サーディン・ケジャリー/Sardine kedgeree」

【材料】2人分
インディカ米 1カップ
カレー粉 大さじ1
にんじん 1本(粗みじん切り)
卵 1個
メープルシロップかハチミツ 小さじ1(オプション)
オリーブオイル 小さじ1/2
たまねぎ 1個(みじん切り)
キャベツ 2〜3枚(手で適当な大きさにちぎる)
サーディン缶 1個
ヨーグルト 大さじ1
塩 少々
しょうゆ 少々
パセリ みじん切り大さじ1

【作り方】
1.鍋にたっぷりの水を沸騰させインディカ米を投入、5分茹でる。にんじんを加えてさらに5分茹でた後、湯を捨て、カレー粉をまぜこむ。
2.溶き卵にメープルシロプあるいはハチミツをまぜる。オリーブオイルを熱したフライパンで粗めなスクランブルエッグをつくり、皿に取り出しておく。
3.同じフライパンでたまねぎとキャベツをしんなりするまで炒める。
4.たまねぎとキャベツを端に寄せ、サーディンを1分ほど焼く。
5.インディカ米とにんじん、スクランブルエッグを加え、ヨーグルト、塩、しょうゆをまぜこんで火をとめる。パセリはお皿に盛ったあとにちらす。

★ヨーグルトのかわりにココナッツクリームを使えば、デイリーフリーの一品になります。(現代アイルランドでは“フリー”のオンパレード。グルテンフリーが代表格ですが、ベジタリアンやヴィーガンに転向する人も増え、レシピ出しには縛りが多くて楽しいです!)

[ ingredients ] for 2 people
basmati rice 1 cup
curry powder  1 tablespoon
carrots 1 small size ( chopped)
egg 1
maple syrup or honey 1 teaspoon (op)
olive oile 1/2 teaspoon
onion 1 small size ( chopped)
cabbage 2~3 leaves ( tear by hand, small bite size)
sardine  1 tin
yoghurt  1 tablespoon
salt  a hint
Soy sauce (or Tamari) a dash (op)
parsley (chopped) 1 tablespoon

1.Boil basmati rice for 5 min, add chopped carrots into the rice then boil for another 5 min.  Drain the water, add curry powder and mix them. Set aside.
2.Beat egg, add maple syrup or honey. Heat olive oil then poor egg and scrambled. When it cooked transfer onto the cooked rice. Set aside.
3.Use the same frying pan, fry onion and cabbage until softened.
4.Put sardine beside onion and cabbage, cook for 1 min.
5.Add rice, carrots and egg into the frying pan, add yogurt, salt, soy, mix together.
6.Put parsley as a garnish.

★You can use coconuts cream(1 tablespoon) instead of yoghurt.

Stay safe & keep healthy !!
Yumiko



サーモン・オブ・ポリッジ/Salmon of porridge

アイルランド神話に登場する “Salmon of Knowledge”  ならぬ「サーモン・オブ・ポリッジ」。

外出規制がとっくに始まっているアイルランドでは、買い物に出かけることは許されていますけど、ジョギングその他、必要のない移動は家から2キロ圏内と定められています。いつも買い物に行く大きなスーパーマーケットは車で10分ほど。店内が混み合わないよう入場制限されていて、平日はすっと入れますけど、週末近くは外に並ばないといけないことも。なんとなく億劫になって2週間に一度くらいしか行かなくなっています。

幸い、近所の商店でいつも買えるのが冷凍サーモン。これが重宝で考案したレシピ。「オーツ麦」を使ってとろみを出した、即席サーモンの煮込み料理です。

「ポリッジ」というのはオーツ麦でつくるお粥のことで、アイルランドにじゃがいもが渡来する前の主食でした。オーツは滋養もあり、腹持ちもいいので、今も人気の高い食材です。サーモンも長く親しまれ、この国の魚の中では王様級。アイルランドを代表するふたつの食材を活かしたレシピです。

石狩鍋のアイルランド版と言えないことも……

「サーモン・オブ・ポリッジ/Salmon of porridge」

【材料】1人分(増やすのは簡単なので!)
冷凍生鮭 1切れ(もちろん生でもつくれます)
ポロネギか長ネギ 1/4本
昆布 2×5cmくらいを1枚
オーツ麦 大さじ1
水 1カップ
牛乳 大さじ2
白味噌 小さじ1

【作り方】
1. 鍋に鮭、ネギ、昆布、オーツ麦、水を入れて火にかける。
2. 沸騰したら弱火にして10分煮る。
3. 牛乳と白味噌をまぜこみ火をとめる。

★食べるときに、イングリッシュマスタード(和がらし、洋辛子でも)を小さじ半分ほど入れると、ちょっとパンチがきいてさらにグー。
★野菜は他に、セロリやフェンネル、パースニップやかぼちゃなどを加えてもいいですね。その場合、水は少し多めにした方がいいかもしれません。
★オーツ麦に、そばの実や大麦をまぜるのもいいですね。雑穀は免疫力アップにつながります。でも、これらはとろみにはならないので、できあがりの食感は別物に。
★パセリやディルなどのハーブを最後にトッピングしてみるのもおすすめです。タイムは最初から入れちゃってください。

[Ingredients]  make for 1 
frozen salmon fillet  1
leek 1/4 ( sliced)
kelp  2×5cm
oats  1 tablespoon
water  1 cup
milk 2 tablespoon
miso paste (op)  1 teaspoon
salt  a hint

1. Put salmon, kelp, leek, oats in a small pan, add water.
2. When it’s started to boil, turning down to low heat then cook for 10min.
3. Add milk and salt (or miso) , then turn off the heat.

★When you serve, add tiny amount of  English mustard is quite nice.
★You can use another veg like, celery, fennel, parsnip, butternuts squash etc. Just put everything in a pan, you might need to add bit more water.
★Mix few different grain is ideal. Buckwheat, barley with oats. 
★Parsley, dill, thyme, any herbs are nice as a garnish. Just I don’t have any herbs at moment !!

Stay safe & keep healthy !!
Yumiko


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