生鮭を茹でて召し上がったことは、おありですか?
日本ではあまり馴染みのない食べ方だと思いますが、これがねー、カンタンだしおいしいし、ぜひおすすめしたいのです。
拙著「家庭で作れるアイルランド料理」でも紹介していますが、最近あらためて「旨ッ!」と顔がほころぶ機会が増え、我が家の定番料理になっています。
前出の拙著では、ポーチド・サーモンを初夏の風物詩として紹介しています。
実際、夏の競馬などのイベント会場などで丸ごと1尾を切り分けてサーブするような場面もしばしば見かけます。なので冷製のディッシュと思い込んでいたのですが、待てよ、熱々もイケるのではないか?と、ふと気づき。
毎週金曜日、うちのすぐ近くにドニゴールのキリべグスという漁港から新鮮な魚を売る屋台が設置されます。日本に比べると種類は少ないですが、近海で獲れる丸ごとの小エビやムール貝をはじめ、ヒラメやカレイ、アンコウやタラ、スズキetc。毎週3〜4種類をまとめ買いして即調理。煮魚にしたりそぼろにしたりして数日間、食卓をにぎわしてくれます。
サーモンはまず欠かさず大きめの切り身を購入。茹でておけば日持ちするので、炒めごはんにしたり、マッシュポテトにまぜて焼きコロッケにしたり、ちまちま利用しています。
でもね、ポーチした後すぐに食べてみたら、これが病みつきに。
保存食にするだけでは、もったいないわ。
皮をはがした後の、脂ののったところにお醤油をちょっとたらして、わさびなんかをのせて食べたら、もうたまりません!
豪勢な感じになるのでオーブン焼きなどしていましたけれど、ポーチした後の身のほろほろ感の方が日本人の好みだと思います。
ポーチするとき、皮付きのサーモンがひたひたにつかるくらいの水に塩を小さじ1/4ほど入れて沸騰させます。サーモンを入れて、あまりぐらぐらさせず、ゆらゆらくらいで10分強。これだけ。
茹でた後の水は、いいスープストックになるので捨てないでくださいね!
後の使い道を考えて、スターアニスを2〜3個入れたり、ハーブを入れたり、昆布にしたり。炊き込みご飯やリゾットに重宝します。
ポーチしたサーモンは、あたたかいうちに召し上がれ!
ベシャメルソースはもちろん合いますが、バルサミコヴィネガーと醤油をちょっとたらすとか、マヨネーズにケイパーとマスタードをまぜたものを添えるとか、ゆず味噌なんかもばっちり。
ごはんでも、洋風にじゃがいもでも、パンでも。万能おかず、というかメインディッシュになります。
ヒラメやカレイは煮魚にして、翌日に煮凝りを楽しむのーーー
幸いマークは、このぷるぷるした食感が今いち理解できないので、これはわたしだけの贅沢。ワインのアテにしております🎵