Yumiko's

松井ゆみ子がアイルランドからお届けする「食」と「音楽」のこと

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エッセイ「アイルランドの発酵食品」by Yumiko

 この数年、アイルランドは空前の発酵食品ブームです。
 5年ほど前だったでしょうか、スライゴーに住む夫の従姉妹から「麹を買いたいのだけど」と相談されました。味噌作りのワークショップを行なうのが目的で、へー!と驚きながらお手伝い。彼女は独自の食事療法をしていて大豆が食べられないので、何で作るのだろうと思ったら、くるみ。北西部は特に寒いエリアで、家の中でもセーターを着込むほどなので、ちゃんと発酵するのかしら??と心配でしたけど、彼女たちの意欲を削ぎたくないので、お探ししました。強く要望された、乾燥タイ... つづきを読む...



キャロットスープ/carrots soup

免疫力の向上に役立つのが、にんじん、と多くの記述を見かけたので、拙著ですでに紹介しているのですが、あらためて。

しょうがはレシピの倍くらいまで増やせると思いますが、初めて作る方はこの分量で。アイルランドでは、キャロットスープというとコリアンダーを加えることが多いのですが、日本では嫌いという方が多いのではずしています。お好きだったら試してみてくださ... つづきを読む...



チーズスコーン/cheese scones

カントリーマーケットなどでよく見かける、しょっぱい系のスコーンはいつも飛ぶように売れています。以前、なかよしの海藻料理研究家のワークショップを手伝ったときに作った彼女のレシピは、よく炒めたたまねぎとにんにくをたっぷり入れたタイプで、やわらかめの生地を平らにした後、型をぬかずに切り込みを入れておいて、焼いた後に切り分けるのが新鮮でした。そうすると焼かれる面が少ないので、しっとり仕上がるんですよね。

わたしのは、たまねぎを生のまま入れて、食感を残しています。チーズもすりおろさず、適当な大... つづきを読む...



エッセイ「ホットドッグ」by Yumiko

 どちらかといえばアイルランドでは、ホットドッグよりもハンバーガーの方が人気が高いような印象です。レストランのメニューにハンバーガーはあっても、ホットドッグはまず見かけません。アメリカのホットドッグ専門店のチェーンはそこそこ人気ですが、どの町にもあるわけではないし。チッパーとよばれるフィッシュ&チップスの店などで買えますが、ソーセージをはさんだだけの素っ気ないものばかり。

 ダブリン郊外ダンレアリのファーマーズマーケットのロイのホットドッグ屋さんは、いつも行列の人気店。炒めたたまねぎ... つづきを読む...



ベジ・リゾット/ veg risotto

うちでいちばん頻繁に作るのはリゾットかもしれません。幸い夫マークはライス好き。日本米もインディカ米も、玄米にいたるまで喜んで食べてくれるので助かります。リゾットはパスタよりもカロリー低めに仕上げられますし、何より野菜をふんだんに使えるのが魅力。リゾット用のイタリア米は日本米よりも容易く手に入りますし。

このレシピはベジタリアンの親族のために作ったものなので野菜オンリーです。

日持ちするのでバターナッツ・スクォワッシュ(butternuts squash)を常備して... つづきを読む...



オレンジマーマレード&アイリッシュウィスキーのプディング/Orange marmalade & Irish Whiskey pudding

スティームドプディングとよばれる湯煎にかけて作るお菓子は、クリスマスプディングが代表格。失敗することが少ないのが大きな魅力。そして、あったかくて、おいしい。

これも料理本でよく見かけるのに長年食べたことがなかった。おお!と感嘆する出来で。

あつあつのプディングに、アイスクリームを添えるのもおススメ。

「オレンジマーマレード&アイリッシュウィスキーのプディング/Orange marmalade & Irish Whisk... つづきを読む...



豚肉の味噌漬け/ marinated pork with miso & Irish whiskey

アイルランドで暮らすことがなかったら、自分で豚肉の味噌漬けを作ろうなんてしなかったと思います。魚の西京漬けもどきも作りますが、キーポイントはアイリッシュウィスキーを使っているところ。和食を作るときに日本酒が手に入りづらいので、何か代用できるものはといろいろ試して行き着きました。代用以上の役割をしてくれて、今や台所にアイリッシュウィスキーは欠かせません。

スコッチウィスキーはクセが強くて料理には不向きと感じました。アイリッシュの、豊穣な香りと甘みが料理を大きく引き立たせてくれるのです。... つづきを読む...


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クイック・トマトレリッシュ/ quick tomato relish

ほんのり甘みのある、食事に使うジャムがレリッシュ。チャツネもレリッシュのひとつです。チーズに添えるのがポピュラーですが、サンドウィッチにぬったり、肉料理に添えたり、あると便利な一品です。

おいしい瓶詰めがどこでも買えるのですが、巣ごもり(Cocooning)中は自分で作ります。実は超簡単だし、次はどんな味にしようかなと考えるのも楽しいので。一気にたくさん作る方がエコなのですけど、今は誰かにあげることもできないし、食べきれる量にしています。

市販のものや、多くのレシ... つづきを読む...



バブル&スクィーク/Bubble & Squeak

マッシュポテトが残ったときの便利なレシピ。滅多に残らないのですけど。

これもイギリス料理で、ロースト肉のごちそうの後、付け合せの野菜の残りで作るのが始まりだったそう。アイルランドの伝統料理コルカノン(マッシュポテトにキャベツ、スカリオン=小ねぎ)を焼いたみたいと思っていましたが、つなぎの卵とか小麦粉とかがなくて、まとまるのかな?と少しナゾだったのですけど、じゃがいものでんぷん質でほどよくまとまるのにびっくり。残り物でなく、わざわざ作りたい一品です。

小さく見えても... つづきを読む...



エッセイ「新しい世界」by Yumiko

 アイルランド北西部の片田舎に家を借りて数ヶ月。隠遁生活をしているときだったので、ロックダウンといわれても、ふだんの暮らしぶりにほとんど変化がありません。
 仕事に支障が出てる多くの人たちには心底同情しています。どうか無理をせず、ご自愛していただきたいと願うとともに、アイルランドが目指している「自分が媒介になって、身体の弱い人を苦しめる事態になるのを避けよう」というアプローチを心がけてほしいです。

 私ごとですが、アイルランドで初めての料理本を出版する予定で5年間準備を続けてき... つづきを読む...




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