遅ればせのお礼 from Ireland

2ヶ月の東京滞在から真冬のアイルランドに無事帰還いたしました。
4年半ぶりのニッポンは、なかなかに新鮮で観光客気分を味わいました。
不思議な感覚です。
11月に開催した大崎シャノンズと新橋Man in the Moonでのイベントは、おかげさまで満員御礼。ご来場くださった方々と、すてきな会場のパブふたつ、コラボしてくださったフィドルの小松大さん、ギターの長尾晃司さん、ほんとうにありがとうございました。
ヒマールのご店主、辻川ご夫妻は岩国からお手伝いに駆けつけてくださって、5年ぶり?に再会できました。イベント後にたっぷりおしゃべり♬
今回の滞在は、ごく個人的なミッションがあって自由時間はあまりとれないと覚悟していたのですが、思いがけずたくさんの友人たちと会う機会に恵まれて楽しい時間を過ごすことができました。
幸い“ミッション限りなくインポッシブル”も達成し、クリスマス直前のアイルランドに滑り込み。
夫マークもなんとか生き延びてくれていましたが、冷蔵庫は見事に空っぽ。食料の大買い出しからここでの日常が再開しました。
待ち構えていた新たなミッションのクリスマスディナーは下ごしらえの少ないローストビーフをチョイス。小さめの肉を注文したのですけど、いちばん小さいブロックが2キロ!二人暮らしなんですけどーー
おまけに大きな骨つきで焼き付けるのに四苦八苦。いちばん大きな厚手鍋にも収まらず、押し込みながら焼く始末。重いのでひっくり返すのも一苦労でした。オーブンでの焼き時間も、ほとんどのレシピは1キロの肉用なので結局当てずっぽう(苦笑)。それでもなんとかなるのがオーブン料理のいいところ。かなり野蛮な見た目のローストビーフでしたけれど、味は絶品。
元旦まで食べられそうと思う量でしたが、案外すぐに食べきっちゃえそう。それもオソロシイことですが!

今回の帰り道には初めて、アイルランド北西部にある小さなノック・エアポートを利用しました。スライゴーからは1時間の距離なので、ダブリンを利用するよりもずっと便利なのです。今年春にロンドン・ヒースロー行きが就航するようになり東京までのフライトがつながるように。ただ、1日1便しかないので万が一フライトがキャンセルになると、行きのチケットはすべておじゃん。誰もが「長距離便につなげるのはリスクが高すぎ」と言うので、ならば往路に。これがねー、サイコーでした。
ノックエアポートは地元メーヨーの神父さんの悲願で開設されたもの。
聖地ノック山とヨーロッパ各国の聖地をつなげたいという思いと、アイルランドのなかでも特に多くの移民を送り出したメーヨーにまた彼らが帰って来られるように玄関口を作りたいという、ふたつの理由があったのだそうです。実際、わたしが搭乗したフライトはクリスマスを控えて満席。隣の席はカナダ移民のメーヨー男性でした。
いいなと思ったのは、隣り合わせになった人たちがすぐにお喋りをはじめて機内ががやがや(笑)。以前はダブリン行きのフライトもこんな感じだったなーと思い出しました。今は外国人やビジネスで利用する人たちが増えたせいか機内は静かになった印象。
ノック行きは帰省列車のような高揚感にあふれ、そうだ、わたしもアイルランドに帰る移民だったと思い出しました(笑)。
隣の席と、さらにその隣の席のおばさんと3人で、機内で買ったドリンクで乾杯「Happy Xmas !!」
ダブリンを通過し、西へ向かう飛行機からずっと、眼下に広がるアイルランドの景色を眺められたのも初めての体験でした。

帰国の翌日から天気は大荒れ。海は白波がたって怖いくらいですし、強風は家を揺るがすかのよう。海鳴りと風の吠える音に「ああ、帰ってきた」と妙な安堵感を覚えたりして(笑)。
そんな中でもノックに着くフライトはキャンセルにならなかったようですが、遅れはあった様子。わたしはかなりラッキーでした。
クリスマスは若干おだやかさが戻りましたけれど、寒さも戻ってきました。とはいえ例年よりは暖かいですが、東京よりは寒いですっ。

ここのクリスマスは日本の元旦に似て、静かでおだやかな1日を家で家族と過ごします。東京の喧騒から離れたばかりなのでことさら、クリスマス休暇をしみじみと味わっております。
日本が元旦を迎える頃、アイルランドには普段の喧騒が戻ります。
来年はどんな風に生きようかな。
静かなときに、あれこれ夢想するのが大好き。

みなさまも、どうぞよいお年をお迎えくださいませ!!

大崎シャノンズにて。イベントをアレンジしてくださったフィドル奏者の小松大さんと。



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