8月15日

8月の「読むロバの会」読書会の課題図書、「野火/大岡昇平」を読了。

戦後70年がたち、戦争を体験した方から直接その話を聞ける機会がなくなりつつあると言われます。
「野火」や「黒い雨(去年の夏に読むロバの会で読みました)」のような作品が残されていることに感謝して、読み継いでいかなくては、と思います。

作家が体験をもとに書いたものでなければ、資料や証言にあたって書かれた作品は読む価値がない、とは言いませんが、実際にあった戦争を描いた作品についていえば、作品の重みはまったく違う、と私は思います。

「野火」と並行して読み始めた「南洋と私/寺尾紗穂」。
読み進めながら、誠実に取材をされていることが伝わってきて、この本は信用できるな、と感じます。
寺尾さんは30代のシンガーソングライターで、もちろん戦争を体験されているわけではないけれど、寺尾さんの取材「体験」がまっすぐに心を打ちます。