月別アーカイブ: 2021年2月

版画工房みのむし in himaar 開催決定!

ペーパースクリーン版画という技法で、版を切り出し、1枚ずつ手刷りで、1色ずつ色を重ねて作品をつくっている版画工房みのむしさん(from山口・下松)。

みのむしさんがつくる「4月はじまりカレンダー」は、もう何年も、毎年たのしみに発売を待たれているリピーターさんが多く、この時期になると「いつ入荷しますか?」というお問い合わせが入ります。
今年は、みなさんがわくわくソワソワされるカレンダー入荷にあわせて、個展を開催していただくことになりました。

「ご祝儀袋はこれに決めている」とおっしゃるファンも多い”大ぽち袋”や、送りたい&飾りたい”季節のポストカード”など、版画工房みのむしの世界をたっぷりとおたのしみください!

版画工房みのむし in himaar

2021年3月26日(金)〜4月2日(金)12:00-18:00
*会期中、月曜休み。
*新型コロナウイルスの感染状況によっては、会期の変更や入店制限をお願いする場合がございます。最新情報は、ヒマールのサイトや電話でご確認ください。

ライヴ再開

ブログ「ライヴ問答」にコメントをくださったみなさん、店頭で意見を聞かせてくださったみなさん(ブログを読んで意見を伝えに来てくださった方も!)、ほんとうにありがとうございます!
今回は、「ヒマールにライヴを観に来る人たちが、いま一番気にしていることは何か」ということが知りたくて、ブログと店頭とで意見を募ってみました。

一番気にしているのは、やはり「感染予防対策」。
そして、それと同じくらい「周りの目」。
複数の人から「遊びに行った写真をインスタにあげなくなった」「出かけることを人には言いにくい」という話を聞いて、そうだよねーと思いつつ、そのことがあらためてショックでもありました。

こうしてみなさんの声を聞いて、ヒマールふたりでよく考えて相談して、そろそろ、ライヴを再開しようと思います。

感染予防対策はじゅうぶん以上にやる。
そのうえで、「こういうやり方でやれば、ライヴをたのしむことはできる」という事例を積み重ねていくことが大事だ、と考えました。
遠くへ行くこと、大勢で集まることができないなら、なおさら、近所で、少人数から。

まずは、ごく近隣の方を対象にした小さなライヴからの再開になると思います。
状況によっては、直前になって中止や延期を判断することもあるでしょう。
決して無理はせず、でも柔軟に、お客さんと出演者と一緒に協力しあって、たのしい時間と場所をつくっていきたいと思います。

ご理解とご協力のほど、どうぞよろしくお願いします!

具体的なお知らせは、また追って!

ライヴ問答

友だちと、初めてビデオ通話でオンライン・ランチをしました。
この1年、落ち込んだり持ち上げたりを繰り返しながらなんとかやってきたけれど、もう無理!ライヴに行きたい!ライヴに行けないの(どこにも行けないのですが)辛すぎる!とお互いにパンをもぐもぐしながら言い合う。
いま、ライヴはやっていないわけではないので、行こうと思えば行ける。だけどいろいろあって考えてしまって、わたしたちは行けていないことにモヤモヤする。行くと決めてもモヤモヤするだろうと思う。

コロナ禍がはじまって、「不要不急」と言われ続けてきたライヴだけど、不要ってなんだよ!と反発しちゃうくらいわたしには必要なもの。確かに非常時に優先すべきものではないから不急であったことは認めるけれど、もう1年が経って、非常を日常にせざるを得なくなって、不急という言葉で片づけられる時はとっくに過ぎていると思う。
そして、この状況が長引けば長引くほど(まちがいなく長引きますよね)、ライヴをはじめとする「不要不急」で片づけられてきた文化や芸術というものは、生きていく力として癒しとして喜びとして、どんどん不可欠なものに、ますます重要な役割を担う大事なものになると、たくさんの人が感じているし、施策を講じている国もある。

で、ヒマールよ、どうする!?ということを、この数日、考え続けています。
店でのライヴを、いつから再開するのか、ということです。

やりたい。感染対策はしっかりとれる、と思っている。対策をとりながらたのしさも演出する、そんなアイデアも少しある。お客さんもきっと協力してくれるはず。
でも……どんなに対策をしても感染の可能性をゼロにすることはできない。そして、もし感染者が出てしまっても、店はその人たちに責任のとりようがない。「ライヴで感染者」ということになれば、全国のライヴハウスやライヴをやっているお店、そこで演奏するミュージシャンに迷惑をかけることにもなる。自分たちの問題だけではないということ、それが怖い。
でも……そう考えていたらずっとできない。いつならできるんだ? ワクチンの接種が始まったら? マスクなしの生活は早くて2〜3年後という記事をどこかで読んだけど、そうなってから? 収束してから? それはいつ? 店がまだあるあいだに、その日はやってくるのか?

堂々巡り。正解のない問答を繰り返しています。
それと、もうひとつ考えていることは、店やミュージシャンがやりたいと思っても、お客さんが来なければライヴはできないということ。
ライヴは、ミュージシャンとお客さんと店でつくるものだから。

なので、ここで、ヒマールにライヴを観に来るお客さんへ、質問があります!

いまから2〜3ヶ月先にヒマールでライヴがあるとして、あなたが観たいライヴで、都合もつくとしたら、ずばり観に来ますか?

ヒマールがライヴをやるとしたら、完全予約制でご予約の際に連絡先を伺い、店内ではマスク着用で、ミュージシャンとの距離とお客さん同士の距離もじゅうぶんにとって、換気休憩をはさみつつ、店内での飲食はなしでやろうと思っていますが、ほかに気になることがありますか?

観に行きたいけど悩んでしまう方、行かないと思う方、その理由と、もし「こうなれば行くかも」という条件(たとえば、岩国で感染者ゼロが続いたら、とか、ワクチンを接種したら、とか)があったら教えていただけませんか?

コメントに書いていただくのが難しかったら、直接、店頭かDMなどでも伝えていただけたら嬉しいです。

みなさんの考えを聴かせてください。
どうぞよろしくお願いします!

本づくり 2021年2月その2

松井ゆみ子さんの本づくり、順調に進んでいます!

原稿もほぼ揃っているし、構成(章立て)も決めたし、ふつうならもうとっくに、ゲラ(印刷するように文字を組みレイアウトをしたもので、校正紙ともいう。こちらでも説明しています)を作成している段階なのですが、我々(ゆみ子さんとヒマールの妻のほう)はまだメールに添付した「Word」で原稿の細かいやりとりを続けています。

なぜか、というと、ゆみ子さんがひとつ前のブログに乱入(!?)して書いてくださったように、現在、日本からアイルランドへの郵便(船便を除く)がストップしているから……。

通常、本づくりの過程では、ゲラになってから原稿に手を入れるというのはよくあることで、むしろゲラになったほうが推敲しやすい部分もあり、初校(1回目のゲラ)、再校(2回目)、場合によっては三校(3回目)と、書き足したり削除したりチェックしたりしながらゲラを更新していって印刷原稿を完成させていきます。
そのゲラは、現在ではもちろんデータとしてつくられているのですが、著者も編集者もゲラをデータ上でさわることはしません。ゲラ=校正紙の名の通り紙にプリントしたものに、直接手で書き込みをしています。どこをどう書き換えたのか、どこに何を書き足したのか、どこを削除したのか、お互いにわかる必要があるからで、わかったうえでここをこう修正する、ということが決まれば、編集者からブックデザインの担当者に書き込みをしたゲラを戻して、データもそのように修正してもらいます。

航空便でやりとりできる状況であれば、日本国内のように宅配便で翌日に……というわけにはいかなくても、10日から2週間ほどで送ったり送り返したりができますので、もうゲラにしていたと思いますが、船便で3ヶ月、となると、ちょっと無理、いや、無理!
ということで、ふつうならゲラに手書きしてやりとりすることを、ゲラにするとやりとりできなくなってしまうのでWordの原稿の段階でやっている、というわけです。

Word……。わたしはWordが超苦手なのですが、つい最近、ひっぱりだしてコメントを書く、という技(?)を覚えたので、その技を駆使して、まずはゆみ子さんからいただいたWord原稿に質問や確認事項を書き込み、お送りしてみました。
すると、ゆみ子さんから「窓が開いて、かっこいい!」というメールとともに、本文内に直接書き込みをしたお返事が(笑)。ゆみ子さんはまだ、わたしが覚えた ”技” をご存知なかったようです。
それ以降、我々はあっさりと、Wordの本文内に各自の色で書き込みをするスタイルに。ゆみ子さんは緑、わたしは赤。なのですが、ときどき、ゆみ子さんは色をコントロールできなくなる(!?)そうで、ずらーっと緑になってお返事が帰ってくることも〜(笑)。わかるので全然問題なし!
そんな感じで、たのしくやっています!

じつは、ゆみ子さんの本も、タイトルが決まりました!
表紙のデザイン案もほぼできています!!
そのへんのお話は、またそのうちにー。

本づくりの話、読んでくださりありがとうございます。

ゆみ子さんの本に収録するお菓子のレシピ原稿を見ながら、試作するのもわたしの仕事。材料に「ゴールデンシロップ」とあったのですが、日本だと一般的には入手しにくいので、蜂蜜で代用できるか確認したときの写真。左が「ゴールデンシロップ』使用、右が「蜂蜜」使用。見た目は変わらないけど、食べるとやっぱり違いがありました。

本づくりブログに著者乱入!?

 こんにちは、松井ゆみ子です。
 著者乱入!笑

 山口洋さんの本づくりのプロセスを読んで、とっても興味深かったので、ついまた”乱入”コメントしてしまいます。お許しを。

 わたしたちの作業の詳細は、じゅんこ編集長が書かれるので割愛しますけれど、こちらもだいぶ細かい作業になってきているところなので、わたしの本にかかり切りなのではと思っていました。さにあらず、平行してあんなに大量のゲラや資料を作成していたとは!! お店も再開しているし、その切り替え度が素晴らしい。打ち合わせの前にすべての資料をプリントして、各スタッフに発送している手際もあっぱれです。

 わたしの本の作業と大きく異なるのは、今現在コロナの影響で日本とアイルランド間の郵便が止まっており、プリントアウトしたもののやりとりができないため、すべての作業をメールで行なっているところ。
 自慢じゃないですが、わたしはニューテクノロジーに疎い方で、フェイスブックもインスタも使っていません。そんなわたしが紙抜きで本づくりの作業をするアンバランスさをちょっと楽しんでいます。
 アイルランドは紙代が高いので、ゲラを出さずにすべてパソコンの画面で作業することが多いようです。表紙など、大事なビジュアル部分だけはプリントアウトしていますが。
 山口洋チームの、膨大な紙資料を見て、ちょっとうらやましい気もしました・笑。
 自分で書いている原稿ですけれど「あれ、どこで書いたっけ?」と確認したいときに、紙ならすぐにめくって見つけられますけど、画面だとそうはいかず。しかし、じゅんこ編集長がしっかり原稿を読み込んでいてくれるので、うっかり同じようなことを別の章で書いてしまったときも、ちゃんと見つけて記しておいてくれますから、画面だけの作業でも支障はまったくありません。部屋がちらからないのも嬉しい・笑

 もうひとつの大きなちがい。
 わがチームは、じゅんこ編集長、ふみふみ(じゅんこさんのだんなさま。こうよばせていただいてます)デザイナー、著者のわたくしという極めてミニマムな編成。ミュージシャンとエンジニア、デザイナーの3人でCDを作るような感じかな。かっこいいでしょう?

 すっかり長くなっちゃったので、じゅんこ編集長にバトンを渡します!

**********

ゆみ子さん、ありがとうございます!
褒めていただいている文章を自分のところのブログにアップするのもどうかと思ったのですけど、ゆみ子さんからの「引き続きがんばりましょう」というエールと受け取って!

書いてくださった、山口洋さんの本づくりとの大きな違いが、自分も関わっていることながら、おもしろいー!
じつはちょうど、昨年11月初めに出したゆみ子さんへの郵便物が、丸3ヶ月たって「ついに届いた!」というお知らせと共に、この乱入原稿(笑)をいただいたんです。
船便ですよ〜。コロナ禍になってもう長いこと、日本からアイルランドへの郵便物は船便しか引き受けがないのです。いまの時代に、船便って、ねえ(苦笑)。
インターネットがなかったら、アイルランド在住のゆみ子さんとの本づくりも、原稿を受け取るのに3ヶ月、返事を出して3ヶ月……一体、何年後に出版できることやら!? インターネットがあってほんとうによかったのですが、ご自身で書いておられるように「ニューテクノロジーに疎い」ということで、そのネットでのやりとりも、当然 ”ニューテクノロジー” を ”駆使” した感じにはなっておりません!(笑)
そのあたりのようす、次のブログでお伝えしますね。おたのしみに〜!

本づくり 2021年2月その1

立春大吉。

ヒートウェイヴ・山口洋さんの本、今年になって初めて、チーム全員でオンライン・ミーティングをしました。
メンバーは、著者の山口さん、編集チームの村崎さんと圓城寺さん、デザイン担当&版元のヒマールふたりの、計5人です。

現在、webに連載されていた部分の原稿は、「初校」という段階まで作業が進みました。
初校というのは、実際に印刷するように文字を組んだり写真をレイアウトしたりして校正するための校正紙=ゲラの、初回のことです。
本づくりと関わりのない方はほとんど目にする機会もないと思いますので、写真でチラッとご覧いただきましょう。

お気づきでしょうか?
本文を、2段で組もうと思っています。
2段組み、馴染みがない人も多いと思うのですが、そうしようと思ったのには理由があります。ページ数を抑えたい、元がweb用に書かれた原稿ということで改行や1行空きが多めなので1行の文字数を短くしたい、つまりは1ページになるべく多く文字を入れたいけれど読みやすくもしたい、ということです。
(お気づきでしょうか? そう考えて2段組みにしても、すでに連載部分だけで300ページ超、です。)

きょうのミーティングでは、事前にこの初校ゲラをデザイン担当のヒマールからみなさんに郵送して、それぞれがざっと目を通したうえで気づいた意見を出し合いました。
結果、2段組みで、いきますよ!

もう完成なのでは!?と思われたかもしれませんが、いやいや、ま〜だまだ!
このあと、著者は著者の目で、編集チームは編集の目で、あらためてゲラをじっくり読んでチェックして、修正・追加・校正をゲラに書き込んでいき、それをふたたびデザイン担当へ戻してもらって、こんどは「再校」をつくります。
初校戻しの内容次第では、文字が増えたり減ったりしてページまで変わってくる可能性もあります。今回の本は写真ページもたくさんあって、その写真が左ページにくるのか右ページにくるのかでデザインの仕方が変わってくるので、そのあたりのデザインの詰めは再校で、ということになるわけです。
ちなみに、ゲラとは別に、本の全体を見渡しながら考えるために「台割」というものもつくってあります。本の設計図、みたいなものかな。こんな感じです。

そうだ!大事なことをお伝えし忘れるところでした!!
本のタイトルが決まりました!
……と言っておきながら、まだ発表しないんですけど……ごめんなさい〜。
いろいろ整ったら、そのタイトルが決まるまでの流れも含めて、またお話させてもらいますので、予想しながら、たのしみに待っていていただけたら幸いです。

タイトルは、メールでやりとりして決まりました。
それぞれに離れたところにいるチームのメンバー、ふだんはメールや電話や郵便でやりとりをしています。そのほうが捗る作業というのももちろんあるのですが、お互いの顔を見て話しているうちにひらめくことや見えてくるものって、やっぱりあるなあ、と。あらためて、本ってチームでつくるものだなあ、と。たとえオンラインでも実感したきょうのミーティングでした。

本づくりの経過、たのしんでいただけたら嬉しいです。
また書きます!

2月の読むロバの会(オンライン読書会)開催中!

こちらは「読むロバの会(オンライン読書会)」の会場です。
日々のブログの更新は、ひとつ下の投稿から始まります。

2月の「読むロバの会(オンライン読書会)」
課題図書は……
広場
崔仁勲(チェ・イヌン)著/吉川凪訳
CUON(クオン)刊

1月に初めて韓国文学を課題図書にして、「いま」の韓国文学からSF作品を読みましたので、続いて「20世紀の名作」といわれるロングセラー小説を読んでみましょう。

2月末までの1ヶ月間、上記の課題図書を読んだ感想を、このブログのコメント欄に書いていってください。

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誰かのコメントに返信してもOK。
書き方は自由です。

ご参加をお待ちしています!

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