月別アーカイブ: 2023年10月

読むロバの会の日

でした。
参加者は2名。

それぞれに読んでおられたのは…
ソン・ホンギュ(橋本智保訳)『イスラーム精肉店』
アレクサンダル・ヘモン(岩本正恵訳)『ノーホエア・マン』

『イスラーム精肉店』、「タイトルが気になっていて」と来店されて購入されてからの読書会ご参加でした。朝鮮戦争で戦ったあとも韓国に残りムスリムでありながらモスクに通わず豚をさばくトルコ人と、彼に引き取られた(彼が義父となった)少年の物語のようです。読書会の1時間で読み終えることはできませんでしたが、「差異が差異を生んでいくような、哲学的な話だと感じる。おもしろい」とのこと。ふだんあまり小説は読まないとおっしゃっていた方なので、「おもしろい」の言葉につい嬉しくなってしまった店員です。

『ノーホエア・マン』の作者へモンはボスニア出身。アメリカに来ていたときに内戦が起きて祖国に帰れなくなり、以降そのままアメリカに暮らし、母国語ではない英語で小説を書いている作家だそうです。「読みたいと思いながら本棚に置いたままだった一冊。もうすぐ新しい翻訳作品が出ると知ったので、先に読んでおこうと思って」とのこと。「ヘモンはかっこよくておしゃれな人なので、なんとなくそんなイメージをもって読み始めたけど、いまのところ(冒頭は)ドタバタしている。これからどうなるのか、全然わからない」とのこと。

わたしは、中島岳史『思いがけず利他』を。先日、数年ぶりに会った友人といっぱい話をして、わたしの話をたくさん聞いてくれた友人が帰宅後に「この本、まだ読んでなかったらぜひ」と勧めてくれたので昨日と今日でさっそく。ずっと気にはなっていたけれど、今が読むタイミングだったんだなあ、としみじみ思いながら読みました。なんだかすっきりしています。勧めてくれてありがとう!

さて、次の読むロバの会は、11月2日(木)15時から16時ごろまでやります。
各自で読みたい本を黙って読んで、最後に読んでいた本を紹介しあう、という読書会です。
ご予約は不要です。どうぞ気軽にご参加くださいね。

読むロバの会の日

でした。
参加者は3名。

それぞれに読んでおられたのは…
『どこか、安心できる場所で 新しいイタリアの文学』
ハインリヒ・フォン・クライスト(北岡武司訳)『嘘とまこと』
ミヒャエル・エンデ(田村都志夫訳)『自由の牢獄』

『どこか、安心できる場所で 新しいイタリアの文学』は、前回から続いて。複数の作家の短篇作品がおさめられた一冊の中から今日は、ヘレナ・ヤネチェクの「恋するトリエステ」を読んだそうです。「タイトルから想像していたのとは違って、実在する人物の話で、イタリアがファシズムに覆われる時代のシリアスな話だった。おもしろかったけど」とのこと。

『嘘とまこと』と『自由の牢獄』を読んでおられたおふたりは久しぶりのご参加。それぞれに「読むロバの会では小説を読んだほうがいいんじゃないか」と思われて(小説じゃなくてもいいんですよ!)、ご自宅にある“積ん読”の中から選んで来られたのだそう。
『嘘とまこと』におさめられた「決闘」を読んだ方は、「人工的に複雑にされた感じがして、ねっとりしていて……やっぱりわたしは、この時代のドイツ文学は嫌いでした」と再確認される読書になったようす。
『自由の牢獄』におさめられた「夢世界の旅人マックス・ムトの物語」を読んだ方は、「しばらく、読書会の課題図書とか目的のある読書しかしていなくて、久しぶりにぼんやりしながら読書をした」と話しておられて、その“目的のない読書”と、物語の最後でマックス・ムトが「目的地に到達したものをうらやまない。私は旅が好きだ。」と言っていることとがリンクしていて、ああ、いいなあと思わされました。

今日はそれぞれに読んでいた本のあらすじを詳しく紹介しあって、読んだあとのおしゃべりの時間もたっぷり。たのしかったです。

わたしは、チョン・ミョングァン(斎藤真理子訳)『鯨』を。国際ブッカー賞の最終候補になったことをニュースで知って読もうと思いながら、なかなか読めていなかった作品。かなり分厚い一冊。今日はそのはじめのごく一部しか読めませんでしたが、娘と母と祖母、それぞれの、かなり激しく壮絶な人生を描いた大きな物語のようです。おもしろいことはおもしろいのですが……ちょっと好みじゃないというか(たのしめる人はいると思います!韓国でも大ベストセラーだったそうですし!)……ほかに読みたい本もたくさんあるので、これは一旦置いておこうかな、と思っています。

さて、次の読むロバの会は、10月27日(金)15時から16時ごろまでやります。
今週末から来週末まで「伊東製靴店の受注会」があり、そのあいだはお休みするのでちょっと先になります。
読書の秋、いっしょにたくさん読みましょう!

読むロバの会の日

でした。
参加者は2名。

それぞれに読んでおられたのは…
『どこか、安心できる場所で 新しいイタリアの文学』
イ・ジョンチョル(印イェニ訳)『カデギ 物流倉庫でミックスコーヒーをがぶ飲みしながら働いた話』

『どこか、安心できる場所で』は、わりと最近のイタリアの文学作品を集めた短編集。13人の作家のうち11人が、この本で日本初紹介となるそうです。現代イタリア文学、と聞くと、わたしはイタロ・カルヴィーノくらいしかすぐに思いつかず、難解というかちょっと苦手なイメージを持っていますが、カルヴィーノはすでに前世紀の作家!?……ということで、新しいイタリアの文学、気になりました。

『カデギ』は、韓国のコミック。サブタイトルでなんとなく内容が想像できますが、感想を聞いてみたところ、「たいへんです…」と一言だけ。漫画家を目指しながら生計を立てるためにアルバイトしていた、作者の体験をもとに描かれた作品のようです。

わたしは、読書会の時間が始まってすぐ、ちいさいおともだちが店に遊びに来てくれたので読めず、でした。今日読むつもりだった本は、また次回に読もうと思います。

さて、次の読むロバの会は10月12日(木)15時から16時ごろまでやります。
どうぞお気軽にご参加くださいね。