月別アーカイブ: 2023年9月

読むロバの会の日

でした。
参加者は2名。

それぞれに読んでおられたのは…
スティーグ・ラーソン(ヘレンハルメ美穂、岩澤雅利訳)『ミレニアム3』
TAJIRI『少年とリング屋』

『ミレニアム3』は、スウェーデンの大ベストセラー小説。ダークサスペンスのシリーズ作品で、映画化もされています。映画はスウェーデン版とハリウッドリメイク版があって、確かハリウッド版の1作目が「ドラゴン・タトゥーの女」だったかな。映画もおもしろいけど、小説もおもしろいそうですよ。

『少年とリング屋』は、プロレスラーTAJIRIの作家デビュー作品。プロレスラーが書いたプロレスの小説ということであまり期待せずに(!?)読み始めたそうですが、予想外の展開が繰り広げられていて、「文章もうまいし、おもしろい!TAJIRIというレスラーのトリックスターぶりを、小説の世界でもいかんなく発揮している」とのこと。

わたしは、エリカ・チェノウェス(小林綾子訳)『市民的抵抗』を。なんだかなあと思うことが続いているので、なんとかできないものだろうかと、希望を見出したくて手にしてみました。これはなかなか勉強になるぞ!ははーん、なるほどねー、と思いながら読んでいます。

次の読むロバの会は、10月7日(土)15時から16時ごろまでやります。
ご都合つく方、どうぞお気軽にご参加ください。

読むロバの会の日

でした。
参加者は2名。

それぞれに読んでおられたのは…
村上春樹『街とその不確かな壁』
イ・グミ(神谷丹路訳)『そこに私が行ってもいいですか?』
おふたりとも、前回(日曜)の続き、でした。

わたしは、前回読んでいた『終わりのない日々』を一旦置いて、これまた一気読みしたい気持ちを抑えながらちょっとずつ、大事に読んでいるチョン・セラン(斎藤真理子訳)『シソンから、』を。登場人物が多いので、ちょっと間があくと「この人、誰だっけ?」と思って巻頭の家系図で確認することもあるのですが、読み始めたらすぐに、すっとこのお話の世界に入っていける、やっぱりおもしろい〜!と、そのたびに思います。すでにこの本を読了しておられる参加者と、「シソンが生きているように感じられるよね」「歴史的なできごとが、それを描いている小説ではないのに、シソンと家族の人々の日常にちゃんと当たり前に登場してくるのがすごいよね」というようなおしゃべりをしました。ああ、チョン・セランさんの作品て、なんでこんなにおもしろいのでしょうか!

さて、次の読むロバの会は、9月27日(水)15時から16時ごろまでやります。
どうぞお気軽にご参加くださいね。

読むロバの会の日

でした。
参加者は2名。

それぞれに読んでおられたのは……
村上春樹『街とその不確かな壁』
イ・グミ(神谷丹路訳)『そこに私が行ってもいいですか?』

『街とその不確かな壁』、かなり分厚い長編。友達とオンラインで話している読書会の、次の課題図書なのだそうです。まだ読み始めたばかり、とのこと。がんばれー。
「最近は、村上春樹自身の小説よりも、村上春樹が翻訳した小説のほうが、文章がいいなあ、と思うことが多いんだけど、なんでなんだろう」ということをちょっとおしゃべりしました。

『そこに私が行ってもいいですか?』は前回に続き。「いよいよ辛くなってきた」とのこと。わたしは読了しているので、その先を言いそうになる口をおさえて「引き続きおたのしみください」と一言だけ。

わたしは、セバスチャン・バリー(木原善彦訳)『終わりのない日々』を。読みたかったけど大事にとっておいた一冊です。「この人が翻訳した作品は読む」と決めている翻訳家が何人かいて、木原さんもそのおひとり。まだ読み始めですが、やっぱり素晴らしい作品の予感がしています。辛いけど…。インディアンの戦士が潜んでいて襲ってくる、と聞かされ、燃える小屋の煙で目が痛くなりながら銃剣で刺しまくり、自分自身が興奮していることに驚き、落ち着いてから周りを見てみると倒れているのは女と子供ばかりだった……というところで、先日見た映画『福田村事件』をまた思い出してしまいました。

さて、次の読むロバの会は、9月21日(木)15時から16時ごろまでやります。
読みたい本を持って(店頭で購入も大歓迎!)、どうぞお気軽にいらしてくださいね。

読むロバの会の日

でした。
参加者は2人。
それぞれに読んでおられたのは…
『柴田元幸翻訳叢書 アメリカン・マスターピース 準古典篇』
イ・グミ(神谷丹路訳)『そこに私が行ってもいいですか?』

『アメリカン・マスターピース 準古典篇』は、ヘミングウェイ、フォークナーら巨匠によるアメリカ文学の定番から、本邦初訳作まで、20世紀前半に執筆・発表された名作中の名作短篇12篇がおさめられた一冊。もちろんすべて柴田元幸さんの訳。
イーディス・ウォートンの「ローマ熱」がめちゃくちゃおもしろい!そうですよ。女性ふたりの会話のやりとりで展開していくサスペンスなのだそう。

『そこに私が行ってもいいですか?』は、読み始めたばかりだけどおもしろそう、とのこと。
じつはこの本、昨年のK-BOOKフェスティバルの「本屋が特に推したい一冊」の動画リレーで、わたくしが推しておりますー。よかったら見てみてください。

わたしは、朱喜哲『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす 正義の反対は別の正義か』を。まだ2章まで。著者は言語哲学を専門とする研究者。「正義」や「公正」といったちょっと使いづらい?ややこしい?難しい?いわゆる「正しい言葉」について、その言葉の「ほんとうの意味」を理解しなくても、見よう見まねで「正しい使い方」を体得することはできる、それは自転車の乗り方を説明した文章を理解しなくても、実際に自転車に乗ることができるのと似ている…というようなことが最初に書いてあって、なるほどなーと思いました。
先日、リクオさんと中川敬さんと、ライブのあとでなぜか「正義」という言葉の話になって、その後もちょっと気になっていて、そんなときにこの本に出会ったのでした。そういうものですよねー。

さて、次の読むロバの会は、9月17日(日)15時から16時くらいまでやります。
どうぞお気軽にご参加くださいね。