月別アーカイブ: 2023年12月

今年最後の、読むロバの会の日

でした。
参加者は2名。
それぞれに読んでおられたのは…
ブルハン・ソンメズ(最所篤子訳)『イスタンブル、イスタンブル』
コラム・マッキャン(栩木玲子訳)『無限角形』
どちらもそれぞれ、前回に続いて、でした。

わたしは、開催中のK-BOOKフェアがいよいよ明後日までなので、K-BOOKから、チョン・セラン(すんみ訳)の短編集『屋上で会いましょう』を。昨日、韓国から悲しいニュースが届き、ちょっと苦しくなっていたので、チョン・セラン作品に助けを求めました。今日は、収録作品のうち表題作の「屋上で会いましょう」と「ボニ」を読むことができました。1時間のこの読書に、とても救われた気持ちでいます。

一昨年10月から新しいかたちで再開したオフラインの読書会。ほぼ週1回のペースで1年ちょっと、今日で55回になりました。
来年も引き続き、この「読書空間と読書時間を共有する読書会」は続けていきたいと思っていますが、もうちょっとみなさんが参加しやすくなるように時間帯を遅くしてみるとか、変更していきたいと思っています。
気になっているけど参加できていないみなさん、「この時間帯だったら」「この曜日だったら」というリクエストがありましたら、ぜひ教えてください。
新年の予定は、また年が明けてからお知らせします。

それと、久しぶりに「同じ課題図書を読んで話をする読書会」も開きたいなと思っているのですが、どうでしょうか? 参加したい方、おられますか?
「こんな読書会だったら参加してみたい」という声も、聞かせてもらえたら嬉しいです。
読書のおもしろさを感じてもらえる会にしたいと思っています。

今年もたくさんの本と出会い、読むことができました。
来年もたくさん読めますように。そして誰かと本の話ができますように。

読むロバの会の日

でした。
参加者は2名。

それぞれに読んでおられたのは……
ブルハン・ソンメズ(最所篤子訳)『イスタンブル、イスタンブル』
コラム・マッキャン(栩木玲子訳)『無限角形』

『イスタンブル、イスタンブル』は、地下牢に閉じ込められた4人が順繰りに拷問に連れ出されながら、お互いに物語をし合いながら過ごしているお話のようです。作者ソンメズは英国に亡命したクルド系トルコ人で、本作はトルコ語で書かれて英語に訳され、さらに日本語に訳された重訳だと思う、とのこと。

『無限角形』は、ゴム弾に命を奪われた娘をもつパレスチナ人の父親と、テロで命を奪われた娘をもつイスラエル人の父親を軸とした物語のようです。作者マッキャンはアイルランド人。重たい話だけど、各章が短く読み進めやすい、とのこと。

わたしは、李箱(斎藤真理子訳)『翼 李箱作品集』を。李箱の作品を読むのは初めてです。韓国で最も権威のある文学賞として「李箱文学賞」があることは知っているので、若くして亡くなった李箱の生前に一冊も本が出版されていないことを知り、とても驚きました。この本には「この特異な作家の才能をまんべんなく味わえるよう、詩、小説、随筆、紀行、童話、書簡など多様なスタイルの文章」(訳者まえがきより)が収められています。今日は小説「翼」の途中までしか読めなかったのですが、大正から昭和初期の日本文学の香りがしました。

さて、次の読むロバの会は、12月28日(木)15時から16時ごろまでやります。
今年最後の読書会です。
年の瀬でみなさんお忙しいことと思いますが、1時間が無理なら10分でも、コーヒーでも飲みながら本を開いてみませんか?
もう忘れられているかもしれませんが(苦笑)、30日までK-BOOKフェアも継続中ですので、ぜひ!(ご購入特典のプレゼント応募も年末までできます!)
ご予約不要、ご参加をお待ちしています!

多謝!二階堂和美LIVE

二階堂和美「ちいさな年末歌謡ショー」
満員御礼!!!ありがとうございました!!

「満を持して」実現した、密かに「念願」だったニカさんライブでした。

わたしたちが初めて生でニカさんのステージを見たのは、10年くらい前でしょうか、周防大島で寄り道バザールが主催されたキセルとのツーマンライブ・イベントに出店させてもらったときでした。
寄り道バザールの中村明珍さんがヒマールのことをニカさんとガンジーさんに紹介してくれて、おふたりが店へ遊びに来てくださるようになりました。
その後、ヒマールでギターパンダ(山川のりをさん)のライブをやるときには「ふたりギターパンダ」「瀬戸内ギターパンダ」としてベーシストであるガンジーさんが必ず参加してくださるようになったり、じつはけっこうご近所なので、僧侶でもあるガンジーさんがおまいりの帰りに店へ寄ってくださってコーヒーを飲みながら沖縄の話を聞いたり本の話をしたり、ガンジーさんが住職を継承される会をお手伝いさせてもらったり、家族ぐるみでごはんを食べたりして過ごしていました。
そのあいだに、生でニカさんのステージを見る機会も増えていって、「なんてすごい歌手なんだ!なんてすごいソングライターなんだ!」と思う気持ちが見るたびに更新されていき、それゆえに「店で演奏してもらいたい」ということをどんどん言い出せなくなってきていました。

去年の3月にガンジーさんの訃報が届いたときは、信じられなくて、ほんとうにショックでした。かなしくてさみしくて、それ以上に、ニカさんのことが心配で気になって。
お寺のこともおうちのことも全部がいっぺんにその肩にのっかってきて、泣きながらでも止まることを許されずに走り続けているみたいなニカさんを見ていて、倒れちゃうんじゃないか、無理しないでほしい、と心配しながら、いっぽうでは、歌うことは続けてほしい!と願っている……ファンとは勝手なものですね。

そんな勝手なファンたちの荒療治(!?)のおかげで、今回のライブができたのかもしれないなーと、各地のみなさんに感謝いたします!

ニカさんと一緒にタイトルを考えた「ちいさな年末歌謡ショー」、いやー!めちゃくちゃたのしかった!!!!!(ニカさんはたいへんだったと思いますが・苦笑)
黒瀬みどりさんのピアノ(変幻自在!素晴らしいピアニストです!!)とニカさんの歌声だけで、こんなにちいさな会場で、しっかり「歌謡ショー」でしたよね? ご覧くださったみなさん、いかがでしたか?

荒療治の一貫で、ステージでまたニカさんをいっぱい泣かせてしまうことになって申し訳なかったけど、でもね、あんまりひとりで泣いてほしくはないからさ、会場のみなさんと一緒に思い出して一緒に泣こう! これからも。いつまでも。(と直接ご本人に言いにくくて、ここに書いてしまいます)
今回も、歌うニカさんのそばにはずっとガンジーさんのコントラバスがあって、1曲だけ、ニカさんが演奏しながら歌ってくれました。
ガンジーさんのコントラバスの音が、またヒマールに響いて嬉しかった。
終演後、「3人(ニカさんとみどりさんとガンジーさん)がいるみたいだった」と話してくれた方もいました。

写真はすべて、ナガツカアキラさんです。いつもありがとう!
フライヤーのイラストを描いてくれたきみ子さん、ありがとう!

二階堂和美「ちいさな年末歌謡ショー」、実現できて、ヒマールのこの1年をこんなに素晴らしいライブで締め括ることができて、ほんとうに嬉しい!
ご来場くださったみなさん、ありがとうございました! 今回は早々に満席になってしまってご覧いただけなかった方もあり、申し訳ありませんでした。次回がきっとあることを信じて! たのしみに待っていてくださいね。
ニカさん、みどりさん、素晴らしい演奏を届けてくださってほんとうにありがとうございました!またぜひぜひ、お願いします!!

2023年は、わたしが骨折してのリクオさんライブに始まり、夫がギックリ腰になってのニカさんライブで終えることになりました(笑)。打ち上げの準備や片付けを手伝ってくれたブロッコリグリルとEF、ありがとう! 来年は怪我せず、元気でいます。
2024年も、すでにたくさんのライブを予定しています! みなさん、どうぞ今後のヒマールのイベントをチェックして、ぜひライブにいらしてください。いいですよ〜、ライブは!!

(年末の営業は30日まで続きます!)

読むロバの会の日

でした。
参加者は1名。

読んでおられたのは…
カン・ファギル(小山内園子訳)『大丈夫な人』

読書会の1時間が経ち終わる時間になって、読んでいた本をパタっと閉じての開口一番が「こわい」でした。「こわすぎる!からだに力が入ってしまって!肩が凝った!」と。「こんなにこわい本だとは思っていなかった」と。ちょっと難解な部分もあるようでしたが、おもしろいので読むのをやめられないようです。

わたしは、ファン・ボルム(牧野美加訳)『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』を。これは、わたしたちの物語だ、と思いながら読んでいます。とくべつなことが起こるわけでも、とくべつな人が登場するわけでもなく、わたしたちの日常がそのまま描かれたような物語、という意味で。それがこんなにおもしろく思えて、読んでいるのが深呼吸しているように心地いいのは、どういうわけなんだろうか、と考えたりもしています。わたしも(夫も)常日頃、一番に心がけているのが「無理をしない」ということなので、共感する部分もたくさん。ひとつの章がごく短いのと、文章がとても読みやすいので、どんどん読めます。先日、「短い読書時間しかとれなくて、長編を読みたいけど読みにくい」というお客さんにチョン・セランの『フィフティ・ピープル』をご紹介したところですが、この本もおすすめしようと思います。

今日はK-BOOKフェア期間中らしく、K-BOOKな読書会でした。
明日10日までを予定していたK-BOOKフェアですが、入荷したばかりの本もあるので、年末30日まで延長して開催いたします。

次の読むロバの会は12月20日(水)、引き続きK-BOOKもぜひ。
15時から16時ごろまでやってますので、お買い物がてら、5分でも10分でも、本を読んでいってください。
読書時間と読書空間を共有する読書会、ご予約は不要です。

読むロバの会の日

でした。
参加者は1名。

読んでおられたのは…
潤一郎訳『源氏物語』

前回に続いて、ですね。家では別の本も読んでいるそうですが、「とりあえず、第1巻は読み終えたい」とのこと。

わたしは、K-BOOKフェア開催中ということで今回もK-BOOKから、イ・グミ(李明玉訳)『アロハ、私のママたち』を。昨年読んだイ・グミさんの『そこに私が行ってもいいですか?』がおもしろすぎて、こちらの本もたのしみにしていました。どちらも、時代に翻弄されながらも自分の人生を生きようとする女性たちの物語です。今回は第二次世界大戦前、日本統治下の朝鮮から「写真花嫁」としてハワイへ渡った少女たちが主人公。彼女たちの行く末が心配でドキドキして、ページをめくる手を止められないのは前作同様。エンタメ小説として物語をたのしみながら、その時代背景である歴史を知ることもできるのが2作品に共通するところでしょうか。いま4分の3あたりまできました。これからどうなるのか、気になって仕事になりません!笑

さて、次の読むロバの会は12月9日(土)15時から16時ごろまでやります。
ぐっと寒くなってきましたが、温かいコーヒーでも飲みながら、本を読むひとときをご一緒いたしましょう。
ご予約不要、お気軽にご参加ください。