読むロバの会」カテゴリーアーカイブ

2025.3/21(金)

15時から「読むロバの会(読書会)」をやりました。
参加者は1名。
読んでおられたのは、金井美恵子『道化師の恋』。
少し前から、久しぶりに金井美恵子の作品が読みたくなったとのことで再読されていましたが、この一冊で、目白四部作のすべてを再読されたそう。
金井美恵子ならではのいじわるな感じを懐かしく楽しんでおられましたが、続けて四作品を読んでおなかいっぱいのようすでした。

わたしは、ロレッタ・ナポリオーニ(佐久間裕美子訳)『編むことは力』を。発売直後から重版が続いている話題の一冊。
前回仕入れてすぐ買ってくださったお客様から昨日、「おもしろいです!編み物をする人はみんな読んだらいいと思います」と聞いたので、わたしも読まねば!と店頭最後の一冊を自分で買って読み始めました(また補充しますので!)。こういう内容だったのか!と冒頭からほんとうにおもしろく読んでいます。編み物がいつどこでどうやって始まったかなんて今まで考えたこともなかったけれど、なるほどねー。あと、間違いに気づいたらすぐやりなおす、大事ですね!そして、やりなおすことができる、ってことも大事だな。

さて、次回は3月28日(金)18時からやります。今週に続いて金曜ですが、時間が18時からの日です。
読むロバの会は、各自でただ黙って本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。帰り際に読んでいた本を紹介し合っています。
ご予約不要、参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。
どうぞお気軽に、本を読む時間をつくりにいらしてくださいね。

2025.3/12(水)

15時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者は2名。
読んでおられたのは…
スティーヴ・ハミルトン(越前敏弥訳)『解錠師』
梨木香歩『ヤービの深い秋』

『解錠師』は、子どものときに言葉を話せなくなったけれど、どんな錠もあけられる特殊な能力を持っている少年の物語。再読だそうですが細かい部分は覚えていなくて、「金庫破りをしているけど、そんなに悪いエンディングではなかった気がする」とのこと。

『ヤービの深い秋』は、ヤービシリーズの2作目。前回の1作目に続いて、こちらも再読。

わたしは、山内明美『痛みの〈東北〉論 記憶が歴史に変わるとき』を。今日はご来店などが多くて「はじめに」しか読めなかったのですが、14年前の震災をふりかえる一冊(1年前に出版された本なので、当時だと13年前)だと思い込んでいて、それはそうでもあるようなのですが、「はじめに」は突然パレスチナの話から始まったのでちょっとびっくりしました。それから大和と蝦夷のこと、戦争と植民地支配、戦後と原発、激甚災害とジェノサイドにもふれられていて。遠い過去へ、さらには東北から離れた場所にもひろがり。それって、考えてみれば当たり前なのですが、そうだよなあ、「震災から○○年」というものだけを単独で抜き取って語れるわけないよなあ、と読みながら思いました。続けて読みます。

さて、次回は3月21日(金)15時からやります。
読むロバの会は、各自でただ黙って本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。帰り際に読んでいた本をお互いに紹介し合っています。
週1回のペースで、15時からの日と18時からの日がありますので、ご都合のよいときに、途中からでも、どうぞお気軽にご参加ください。
ご予約は不要、参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。
読書時間を意識してつくりたい方、おすすめです。

2025.3/8(土)

18時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者は1名。
読んでおられたのは、梨木香歩『岸辺のヤービ』。ヤービシリーズの1作目です。
先日出たばかりのシリーズ3作目『ヤービと氷獣』を購入され、「久しぶりなので最初から読み返して、それから読もうと思って」とのこと。
「ヤービ、やっぱり可愛い」「1作目が出てから、もう10年も経つんだね」と。

わたしは、石田千『箸もてば』を。
石田千のエッセイがすごく好きで、定期的に無性に読みたくなります。
石田千さんの文章は、選ばれた言葉が好きだし、急いでは読めないところが好きです。ときに苦しかったり悲しかったりもしますが、それでも、心持ちがゆったりとして落ち着きます。
これは、食にまつわるごく短いエッセイ集。氷をうかべたそうめんやとうふの話は今夜は寒くて、土鍋や大根の話を探して読みました。

次回は3月12日(水)15時からやります。
読むロバの会は、各自で黙ってただ本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。帰り際に読んでいた本をお互いに紹介し合っています。
ご予約は不要、週1回のペースで、15時からやる日と18時からやる日がありますので、ご都合のいいときに、途中からでも、どうぞお気軽にご参加ください。
参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。店頭での本の購入、大歓迎です。

2025.2/28(金)

15時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者は1名。
読んでおられたのは、金井美恵子『小春日和:インディアンサマー』。
前回に続いての金井美恵子作品。「描かれている時代がまさにドンピシャの世代」「久しぶりに “ スノッブ ” なんていう言葉をきいた!」と。
ちなみに、今日読んでおられたのは河出書房新社で文庫化されたものですが、前回読んでおられた『文章教室』は当時の福武書店から出版された単行本で、現在では考えられない誤字がかなりあった、とのこと。たとえば「恋愛」が「変愛」になっているのは、「写植印刷の時代ならではの誤字だねえ」「いや、『文章教室』の内容からすると、もしかして、わざと?とも思ってしまうけど……それはないか!」などとおしゃべり。

わたしは、森本あんり『キリスト教でたどるアメリカ史』を。
『スヌーピーがいたアメリカ 「ピーナッツ」で読みとく現代史』からの流れで読み始めました。
読みながら、映画やドラマ、小説や歌詞(わたしの場合、とりわけアンディ・アーヴァインのうたの歌詞)で見聞きしたことのある断片が、「この時代に、こういうつながりで起きていたことなのか!」と繋がっていく感覚があり、おもしろいです。
自分自身はどの宗教にもまったく深く関わらずに生きてきたけれど、世界で起きている多くの争いや問題の根本に宗教の対立があることは事実なので、知りたいなとは思います。
「高校時代、世界史は幅広すぎて、ばらばらに暗記するだけで全然世界がつながらなかったけど」「今なら、おもしろく勉強できそう」などと、またおしゃべり。

次回は、3月8日(土)18時からやります。
読むロバの会は、各自でただ黙って本を読む、読書空間と読書時間を共有する読書会です。帰り際に読んでいた本をお互いに紹介し合っています。
週1回のペースで、15時からの日と18時からの日がありますので、ご都合のよいときにご参加ください。
ご予約は不要、読みたいを本を持って(店頭での購入大歓迎!)気軽にいらしてくださいね。
参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。

2025.2/22(土)

15時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者は1名。
読んでおられたのは、金井美恵子『文章教室』。
「小山田浩子の『最近』を読んでいて、ふと金井美恵子を思い出して図書館で借りた。金井美恵子のほうがいじわるだけど、なんとなく通じるものを感じる」とのこと。
『文章教室』、わたしも確か学生の頃に読みました。金井美恵子のいじわるさ、なんとなくわかります。
「金井美恵子作品、このところアメリカでも翻訳出版されていて人気があるみたい」だそうです。

わたしは、文芸誌『MONKEY』最新号を。ポール・オースターの追悼特集号です。
冒頭の「君に物語を贈りたい」を読んで、もう涙が出ました。
小説を読む喜びをかみしめています。ありがたいです。素晴らしいな。

さて、次回は2月28日(金)15時からやります。
読むロバの会は、各自でただ黙って本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。
週1のペースで、15時からやる日と18時からやる日があります。
ご予約不要、途中からでも短い時間でもご参加いただけます。
参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。
読みたい本をもって(店頭で買ってくださるのも大歓迎!)気軽にご参加くださいね。

2025.2/12(水)

18時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者は1名。
読んでおられたのは、京極夏彦『塗仏の宴 宴の始末』。文庫本で読んでおられましたが、ちょっとびっくりする分厚さです。百鬼夜行シリーズの第6弾『塗仏の宴 宴の支度』に続く作品で、その『宴の支度』とこの『宴の始末』で二部作になっているそうです。
今日の読書時間でまもなく終わるところまで読み進み、「いよいよ!あれやこれやがいっしょになってきた!」と。

わたしは、オースターの大作『4321』を読了したことで自信をつけ、いつ手を出そうかとタイミングを伺っていた朴景利(吉川凪訳)『完全版 土地01巻』を、ついに読み始めました。全20巻の完訳が昨年すべて出揃った大河小説です。
最初は、お、この感じは久しぶりだな、と思って調子がつかめずにいましたが、4章まで読んで大河小説を読む感覚を取り戻せてきたというか、入り込めるようになってきました。
なにしろ全20巻あるので(そう思っただけで幸せを感じます!)、ゆっくり構えて、2年ぐらいかけて読むつもりで味わっていこうと思っています。

百鬼夜行シリーズもものすごい大作ですが、「長編ほど、読み返したくなるものなんだよねえ」「何度読んでもたのしめる作品ってあるよね」「忘れちゃってる、ってこともあるんだろうけど……」と、ちょっとおしゃべり。

次の読むロバの会は2月22日(土)15時からやります。
読むロバの会は、各自で黙って本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。
帰り際に読んでいた本を紹介しあっています。
週1回のペースで、15時からの日と18時からの日があります。
参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。
ご予約は不要ですので、ご都合のいいときに本を読みにいらしてくださいね。

2025.2/7(金)

18時から、「読むロバの会(読書会)」をやりました。
参加者は1名。強い風に激しく雪が舞う寒いさむい夜に、ご参加ありがとうございました!
読んでおられたのは、中里介山『大菩薩峠』。
大正から昭和にかけて都新聞に連載された小説を、旧仮名づかいなどは改めて読みやすく、連載当時の挿絵はすべてそのまま収録して、2014年に出版されたものだそうです。
「橋本治の『完本 チャンバラ時代劇講座』を引き続き読んでいるのだけれど、その流れで、読んだことがなかったので読んでみようと思って」とのこと。わたしも、中里介山の名前も『大菩薩峠』というタイトルも知ってはいたけれど読んだことはなく、新聞小説だったということも初めて知りました。
連載当時の挿絵がとてもかっこいいです。

わたしは、昨夜ついにポール・オースター(柴田元幸訳)『4321』を読み終えまして!
前情報なしに読むほうがおもしろいと思うので感想もなかなか言えないのですが、小説のタイトル・映画のタイトルがたくさん出てきて、それらを読んだり観たりしたくなったのと、アメリカ史(とくに現代史)を知りたくなり(現状を理解するためにも)、今日は店の棚からブレイク・スコット・ボール(今井亮一訳)『スヌーピーがいたアメリカ 「ピーナッツ」で読みとく現代史』を選んで読み始めました。
そしたら、「今井さんは、柴田先生のところの学生さんだった人だよ」と言われ(お知り合いでした!)、たまたま手にとったけど、じゃあ、よい流れだね!ということで、たのしみに読んでいきたいと思います。

次回は2月12日(水)18時からやります。
読むロバの会は、各自で黙って本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。
週1回のペースで違う曜日に、15時からやる日と18時からやる日があります。
ご予約は不要、読みたい本を持って(店頭での購入大歓迎!)お気軽にご参加ください。
参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。

2025.1/25(土)

昨夜のライブ仕様(ライブのレポートは追って)から通常営業仕様に店内を戻して、18時から「読むロバの会(読書会)」をやりました。
参加者は1名。
読んでおられたのは、サマル・ヤズベク(柳谷あゆみ訳)『歩き娘 シリア・2013年』。読み始めたばかりなので、どういう話かまだよくわからないけれど、起きているあいだは歩かずにはいられず、そして、クルアーンを唱えることはできるので声は出せるのだけれども喋ることはしない娘が語り手(書き手)となって「こういうことがありました」「こうなりました」と伝えてくれている話だそう。小説ですが、副題に「シリア・2013年」とあるように、実際に2013年のシリアであったできごと・ようすが描かれているようです。「すごく悲惨ではあるんだけど、語り手の視点や説明の仕方が独特で、ちょっとふしぎな感じがする」とのこと。

わたしは、梨木香歩『炉辺の風おと』を。エッセイです。梨木さんのエッセイを読むといつも、植物や鳥の名前がすぐに出てきてすごいな、かっこいいなと憧れます。あと、梨木さんは引き寄せる力がすごく強いな、とも感じます。いろんなことがどんどん繋がっていくのは、梨木さんが書く小説のようです。来月、久しぶりに梨木さんの新しい小説(ヤービシリーズの新作)が出るようなので、そちらもたのしみ。
ちなみに、オースターの『4321』はまだ読んでいます!

次回は、1月30日(木)15時からやります。
読むロバの会は、各自で読みたい本を黙ってただ読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。帰り際に読んでいた本をお互いに紹介し合っています。
週1回のペースで、いろんな曜日に、15時からやる日と18時からやる日があります。ご都合のいいときに、お気軽にご参加ください。
参加費のかわりに1ドリンクのご注文か500円以上のお買い物をお願いしています。
本を読みたいと思いながらなかなか読めない、という方におすすめです!

2025.1/15(水)

今日は15時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者は2人。
それぞれに読んでおられたのは……
似鳥鶏『目を見て話せない』
ソ・ユミ(金みんじょん訳)『誰もが別れる一日』

『目を見て話せない』は図書館で見つけた一冊で、「わたしも、なかなか相手の目を見て話せないので」と、タイトルに惹かれて借りてみたそうです。
主人公は大学生。教室に忘れられた傘を見つけたものの、「誰の?」と周りの人に聞けない主人公は、推理で持ち主を探していく……ミステリー小説と言ってよいのかな。
今のところ、「大きな事件が起こりそうな感じはしない」とのこと。

『誰もが別れる一日』は、6本ほどの短篇小説集。「最近おかしな話ばかり読んでいたので、ふしぎなことが何も起こらない日常の物語を読みたくなって」とのこと。「ごくふつうの日常にある、ちょっと胸がつまるような話ではあるけれど、こういうのが読みたかったので、とてもよい」とのことです。

わたしは引き続き、ポール・オースター(柴田元幸訳)『4321』を。ちょうど半分あたりまできました。
ふだんは複数の本を並行して読む派なのですが、最近はこの本以外ほとんど開いていなくて、今日もなんかしらエッセイを読もうかと思ったものの気分がのらず、やっぱりこの本を開いたのでした。
読み終わるのがもったいない気持ちでちびちび読んではいましたが、さすがに全然読み終わりませんね、二段組800ページ!

さて、次回の読むロバの会は1月25日(土)18時からやります。
読むロバの会は、各自で黙って読みたい本を読む、読書空間と読書時間を共有する読書会です。帰り際に読んでいた本を紹介しあっています。
ご予約不要、参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。
読みたい本を持って(または店頭で買って!)本に集中する時間をつくりにいらしてくださいね。お気軽にどうぞ!

2025.1/10(金)

18時から、今年最初の読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者は1名。
読んでおられたのは、『ちくま日本の文学016 稲垣足穂』(ちくま文庫)。
お正月に会った親戚の方から、稲垣足穂の「星を売る店」がおもしろい、とすすめられて、収録されているこちらの一冊を入手したそう。
今日の読書時間では、収録されている順に「一千一秒物語」と「鶏泥棒」を読み、おすすめされた「星を売る店」はまだ読んでいないそうですが、「稲垣足穂の作品はほとんど読んだことがなくて、可愛いのだけど、思っていたよりも暴力的(月が殴ったりする)で驚いた」「おもしろい。すすめられたものは読んでみるものだね」とのこと。

わたしは、年末から引き続きポール・オースターの『4321』を。
うっかり集中して読んでいると腕や指のどこかが痛くなる重量級の一冊(安定して立ちます!)
まったく前情報なく読み始めたのがすごくよかった!文字通りのびっくりするおもしろさを味わいながら、どんどん読みたい気持ちと読み終わるのがもったいない気持ちで、ただいま3分の1を過ぎたあたり。
すごくおすすめしたいけど、どういう話か知らずに読むほうが絶対おもしろいので、なんにも言いません!
それにしても、オースター作品の柴田元幸訳はほんとうに最高で、もはや、オースターが日本語で書いてくれたようにしか思えないんですよね。
そんなふうに読めるわたしたち、すごく幸運だと思うので、ほんと、みなさん、読んでください!

さて、次回は1月15日(水)15時からやります。
読むロバの会は、各自で黙って読みたい本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。
帰り際に読んでいた本を紹介しあっています。
ご予約不要、参加費のかわりに1ドリンクのご注文か500円以上のお買い物をお願いしています(当日の本購入も大歓迎!)
お気軽にご参加くださいね。