読むロバの会」カテゴリーアーカイブ

2025.4/17(木)

本日、ダブルヘッダー。

まずは15時から、読むロバの会(読書会)。
参加者はおふたり。
それぞれに読んでおられたのは……
京極夏彦『魍魎の匣』
井戸川射子『無形』

『魍魎の匣』は、「先輩からすすめられて。好きなミュージシャンもおもしろかったと言っていたので」ということで、初めての京極夏彦作品だそうです。それって文庫本!?と思わず聞きたくなる分厚さ。ですが、するすると読めるそう。もうおひとりの参加者は既に読了されていて、「おもしろいですよね!」と。

その人が読んでおられた『無形』は、芥川賞受賞作家の初長編作品(たぶん)。古い団地で暮らす人々の物語だそうですが、「(著者は)詩人でもあるからなのか、詩のような文章がすごくいい。とてもおもしろいのでぜひ読んでみてほしい」とのこと。

わたしは、ジェイムズ・リーバンクス(濱野大道訳)『羊飼いの暮らし』を、読みかけの文庫本タワーから抜き出して。副題に「イギリス湖水地方の四季」とあるように、家業を継いで羊飼いとなった著者が、その暮らしを四季に分けて綴った一冊です。本は「夏」から始まり、その途中までは読んでいたので、今日は思いっきり飛ばして最後の「春」を読みました。春は羊の出産の季節、と知っていたので、明るい話だと思い込んで読み始めたのですが、早産・死産、母羊の死、それに向き合う著者の苦悩もあり……。そうだよなあ、命をあつかう仕事だものなあ、と。
余談ですが、著者のSNSをフォローしていて、その日の羊たちのようすを見るのをたのしみにしています。

そして18時からは、つまびくロバの会(ギター練習会)。
こちらも参加者はおふたり(エレキとアコギ)。ヒマールふたり(アコギとアコギ)とあわせて4人で、今週もそれぞれに、各自の課題曲を中心に練習しました。
せっかく集まって練習しているので、最後に「雨上がりの夜空に」を合奏。コードをじゃかじゃか鳴らすだけですが、合奏はたのしいですね!

さて、次回は……
読むロバの会(読書会)は4月26日(土)18時から。
つまびくロバの会(ギター練習会)は毎週木曜18時からなので、4月24日にやります。
どちらもご予約は不要。そのほかの詳細については前回分の投稿をご覧いただけましたら〜
ご参加をお待ちしています!

2025.4/11(金)

18時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者はおひとり。
前回から続いて、ジュリー・オオツカ(小竹由美子訳)『スイマーズ』を読まれていました。
「読む前に思っていた話(認知症の女性の話)になってきた」とのこと。
箇条書きのように羅列される文章が、深刻な話なのだけどちょっとユーモラスな感じもして笑ってしまう、やはりふしぎな印象の小説だそうです。

わたしは、森崎和江『能登早春紀行』を。1980年代に書かれた旅行記です。
わたしは能登にも、新潟県以外は北陸地方にも行ったことがありません。
まだ少ししか読めていませんが、東北地方とも山陰地方とも違うし、もちろん山陽地方とはまったく違う気候風土のようで、それだけ気候風土が違えば人々の暮らしも考え方も違うようで、日本列島は狭いようで広いんだよなあなどと思いながら読んでいます。

さて、次回は4月17日(木)15時からやります。
読むロバの会は、各自でただ黙って本を読む、読書空間と読書時間を共有する読書会です。帰り際に、読んでいた本をお互いに紹介しあっています。
ご予約は不要、だいたい1時間ぐらい読んでいますが、短い時間でも、途中参加でも大歓迎です。
参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いします。
本を読む時間をつくりたい方、ちょっと時間をつぶしたい方も、どうぞお気軽にご参加くださいね。

2025.4/4(金)

15時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者はおひとり。
読んでおられたのは、ジュリー・オオツカ(小竹由美子訳)『スイマーズ』。
「読む前に思っていたの(認知症の母と娘の話)とは、いまのところ全然違う」「地下にあるひび割れたプールにいろんな人が泳ぎに来ている」「ふしぎな感じ」とのこと。

わたしは、パク・ミンギュ(斎藤真理子訳)『ピンポン』を。少し前に白水Uブックスになった作品ですが、エクス・リブリスのほうで。読んでなかったんです。
冒頭からいじめの話が続いて辛いけれど、原っぱの卓球台と卓球専門店の老人が登場して、少し変わっていくのか、変わってほしい、と願いながら読んでいます。

『スイマーズ』のプールと、『ピンポン』の卓球台は、もしかして同じような役割?を果たすものなのかも??と思いつきで話しましたが、お互いにまだ読み始めたばかりなので、まったく見当違いな推測かもしれませんー。

次回は4月11日(金)18時からやります。
読むロバの会は、各自でただ黙って本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。帰り際に読んでいた本を紹介しあっています。
週1回のペースで、15時からの日と18時からの日がありますので、ご都合のよいときに、短い時間でもお気軽にご参加ください。
ご予約は不要、参加費のかわりに1ドリンクのご注文か500円以上のお買い物をお願いしています。
その日読む本のご購入、大歓迎です!

2025.3/21(金)

15時から「読むロバの会(読書会)」をやりました。
参加者は1名。
読んでおられたのは、金井美恵子『道化師の恋』。
少し前から、久しぶりに金井美恵子の作品が読みたくなったとのことで再読されていましたが、この一冊で、目白四部作のすべてを再読されたそう。
金井美恵子ならではのいじわるな感じを懐かしく楽しんでおられましたが、続けて四作品を読んでおなかいっぱいのようすでした。

わたしは、ロレッタ・ナポリオーニ(佐久間裕美子訳)『編むことは力』を。発売直後から重版が続いている話題の一冊。
前回仕入れてすぐ買ってくださったお客様から昨日、「おもしろいです!編み物をする人はみんな読んだらいいと思います」と聞いたので、わたしも読まねば!と店頭最後の一冊を自分で買って読み始めました(また補充しますので!)。こういう内容だったのか!と冒頭からほんとうにおもしろく読んでいます。編み物がいつどこでどうやって始まったかなんて今まで考えたこともなかったけれど、なるほどねー。あと、間違いに気づいたらすぐやりなおす、大事ですね!そして、やりなおすことができる、ってことも大事だな。

さて、次回は3月28日(金)18時からやります。今週に続いて金曜ですが、時間が18時からの日です。
読むロバの会は、各自でただ黙って本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。帰り際に読んでいた本を紹介し合っています。
ご予約不要、参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。
どうぞお気軽に、本を読む時間をつくりにいらしてくださいね。

2025.3/12(水)

15時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者は2名。
読んでおられたのは…
スティーヴ・ハミルトン(越前敏弥訳)『解錠師』
梨木香歩『ヤービの深い秋』

『解錠師』は、子どものときに言葉を話せなくなったけれど、どんな錠もあけられる特殊な能力を持っている少年の物語。再読だそうですが細かい部分は覚えていなくて、「金庫破りをしているけど、そんなに悪いエンディングではなかった気がする」とのこと。

『ヤービの深い秋』は、ヤービシリーズの2作目。前回の1作目に続いて、こちらも再読。

わたしは、山内明美『痛みの〈東北〉論 記憶が歴史に変わるとき』を。今日はご来店などが多くて「はじめに」しか読めなかったのですが、14年前の震災をふりかえる一冊(1年前に出版された本なので、当時だと13年前)だと思い込んでいて、それはそうでもあるようなのですが、「はじめに」は突然パレスチナの話から始まったのでちょっとびっくりしました。それから大和と蝦夷のこと、戦争と植民地支配、戦後と原発、激甚災害とジェノサイドにもふれられていて。遠い過去へ、さらには東北から離れた場所にもひろがり。それって、考えてみれば当たり前なのですが、そうだよなあ、「震災から○○年」というものだけを単独で抜き取って語れるわけないよなあ、と読みながら思いました。続けて読みます。

さて、次回は3月21日(金)15時からやります。
読むロバの会は、各自でただ黙って本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。帰り際に読んでいた本をお互いに紹介し合っています。
週1回のペースで、15時からの日と18時からの日がありますので、ご都合のよいときに、途中からでも、どうぞお気軽にご参加ください。
ご予約は不要、参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。
読書時間を意識してつくりたい方、おすすめです。

2025.3/8(土)

18時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者は1名。
読んでおられたのは、梨木香歩『岸辺のヤービ』。ヤービシリーズの1作目です。
先日出たばかりのシリーズ3作目『ヤービと氷獣』を購入され、「久しぶりなので最初から読み返して、それから読もうと思って」とのこと。
「ヤービ、やっぱり可愛い」「1作目が出てから、もう10年も経つんだね」と。

わたしは、石田千『箸もてば』を。
石田千のエッセイがすごく好きで、定期的に無性に読みたくなります。
石田千さんの文章は、選ばれた言葉が好きだし、急いでは読めないところが好きです。ときに苦しかったり悲しかったりもしますが、それでも、心持ちがゆったりとして落ち着きます。
これは、食にまつわるごく短いエッセイ集。氷をうかべたそうめんやとうふの話は今夜は寒くて、土鍋や大根の話を探して読みました。

次回は3月12日(水)15時からやります。
読むロバの会は、各自で黙ってただ本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。帰り際に読んでいた本をお互いに紹介し合っています。
ご予約は不要、週1回のペースで、15時からやる日と18時からやる日がありますので、ご都合のいいときに、途中からでも、どうぞお気軽にご参加ください。
参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。店頭での本の購入、大歓迎です。

2025.2/28(金)

15時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者は1名。
読んでおられたのは、金井美恵子『小春日和:インディアンサマー』。
前回に続いての金井美恵子作品。「描かれている時代がまさにドンピシャの世代」「久しぶりに “ スノッブ ” なんていう言葉をきいた!」と。
ちなみに、今日読んでおられたのは河出書房新社で文庫化されたものですが、前回読んでおられた『文章教室』は当時の福武書店から出版された単行本で、現在では考えられない誤字がかなりあった、とのこと。たとえば「恋愛」が「変愛」になっているのは、「写植印刷の時代ならではの誤字だねえ」「いや、『文章教室』の内容からすると、もしかして、わざと?とも思ってしまうけど……それはないか!」などとおしゃべり。

わたしは、森本あんり『キリスト教でたどるアメリカ史』を。
『スヌーピーがいたアメリカ 「ピーナッツ」で読みとく現代史』からの流れで読み始めました。
読みながら、映画やドラマ、小説や歌詞(わたしの場合、とりわけアンディ・アーヴァインのうたの歌詞)で見聞きしたことのある断片が、「この時代に、こういうつながりで起きていたことなのか!」と繋がっていく感覚があり、おもしろいです。
自分自身はどの宗教にもまったく深く関わらずに生きてきたけれど、世界で起きている多くの争いや問題の根本に宗教の対立があることは事実なので、知りたいなとは思います。
「高校時代、世界史は幅広すぎて、ばらばらに暗記するだけで全然世界がつながらなかったけど」「今なら、おもしろく勉強できそう」などと、またおしゃべり。

次回は、3月8日(土)18時からやります。
読むロバの会は、各自でただ黙って本を読む、読書空間と読書時間を共有する読書会です。帰り際に読んでいた本をお互いに紹介し合っています。
週1回のペースで、15時からの日と18時からの日がありますので、ご都合のよいときにご参加ください。
ご予約は不要、読みたいを本を持って(店頭での購入大歓迎!)気軽にいらしてくださいね。
参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。

2025.2/22(土)

15時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者は1名。
読んでおられたのは、金井美恵子『文章教室』。
「小山田浩子の『最近』を読んでいて、ふと金井美恵子を思い出して図書館で借りた。金井美恵子のほうがいじわるだけど、なんとなく通じるものを感じる」とのこと。
『文章教室』、わたしも確か学生の頃に読みました。金井美恵子のいじわるさ、なんとなくわかります。
「金井美恵子作品、このところアメリカでも翻訳出版されていて人気があるみたい」だそうです。

わたしは、文芸誌『MONKEY』最新号を。ポール・オースターの追悼特集号です。
冒頭の「君に物語を贈りたい」を読んで、もう涙が出ました。
小説を読む喜びをかみしめています。ありがたいです。素晴らしいな。

さて、次回は2月28日(金)15時からやります。
読むロバの会は、各自でただ黙って本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。
週1のペースで、15時からやる日と18時からやる日があります。
ご予約不要、途中からでも短い時間でもご参加いただけます。
参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。
読みたい本をもって(店頭で買ってくださるのも大歓迎!)気軽にご参加くださいね。

2025.2/12(水)

18時から、読むロバの会(読書会)をやりました。
参加者は1名。
読んでおられたのは、京極夏彦『塗仏の宴 宴の始末』。文庫本で読んでおられましたが、ちょっとびっくりする分厚さです。百鬼夜行シリーズの第6弾『塗仏の宴 宴の支度』に続く作品で、その『宴の支度』とこの『宴の始末』で二部作になっているそうです。
今日の読書時間でまもなく終わるところまで読み進み、「いよいよ!あれやこれやがいっしょになってきた!」と。

わたしは、オースターの大作『4321』を読了したことで自信をつけ、いつ手を出そうかとタイミングを伺っていた朴景利(吉川凪訳)『完全版 土地01巻』を、ついに読み始めました。全20巻の完訳が昨年すべて出揃った大河小説です。
最初は、お、この感じは久しぶりだな、と思って調子がつかめずにいましたが、4章まで読んで大河小説を読む感覚を取り戻せてきたというか、入り込めるようになってきました。
なにしろ全20巻あるので(そう思っただけで幸せを感じます!)、ゆっくり構えて、2年ぐらいかけて読むつもりで味わっていこうと思っています。

百鬼夜行シリーズもものすごい大作ですが、「長編ほど、読み返したくなるものなんだよねえ」「何度読んでもたのしめる作品ってあるよね」「忘れちゃってる、ってこともあるんだろうけど……」と、ちょっとおしゃべり。

次の読むロバの会は2月22日(土)15時からやります。
読むロバの会は、各自で黙って本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。
帰り際に読んでいた本を紹介しあっています。
週1回のペースで、15時からの日と18時からの日があります。
参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。
ご予約は不要ですので、ご都合のいいときに本を読みにいらしてくださいね。

2025.2/7(金)

18時から、「読むロバの会(読書会)」をやりました。
参加者は1名。強い風に激しく雪が舞う寒いさむい夜に、ご参加ありがとうございました!
読んでおられたのは、中里介山『大菩薩峠』。
大正から昭和にかけて都新聞に連載された小説を、旧仮名づかいなどは改めて読みやすく、連載当時の挿絵はすべてそのまま収録して、2014年に出版されたものだそうです。
「橋本治の『完本 チャンバラ時代劇講座』を引き続き読んでいるのだけれど、その流れで、読んだことがなかったので読んでみようと思って」とのこと。わたしも、中里介山の名前も『大菩薩峠』というタイトルも知ってはいたけれど読んだことはなく、新聞小説だったということも初めて知りました。
連載当時の挿絵がとてもかっこいいです。

わたしは、昨夜ついにポール・オースター(柴田元幸訳)『4321』を読み終えまして!
前情報なしに読むほうがおもしろいと思うので感想もなかなか言えないのですが、小説のタイトル・映画のタイトルがたくさん出てきて、それらを読んだり観たりしたくなったのと、アメリカ史(とくに現代史)を知りたくなり(現状を理解するためにも)、今日は店の棚からブレイク・スコット・ボール(今井亮一訳)『スヌーピーがいたアメリカ 「ピーナッツ」で読みとく現代史』を選んで読み始めました。
そしたら、「今井さんは、柴田先生のところの学生さんだった人だよ」と言われ(お知り合いでした!)、たまたま手にとったけど、じゃあ、よい流れだね!ということで、たのしみに読んでいきたいと思います。

次回は2月12日(水)18時からやります。
読むロバの会は、各自で黙って本を読む、読書時間と読書空間を共有する読書会です。
週1回のペースで違う曜日に、15時からやる日と18時からやる日があります。
ご予約は不要、読みたい本を持って(店頭での購入大歓迎!)お気軽にご参加ください。
参加費のかわりに1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いしています。