himaar(2017年からの店)」カテゴリーアーカイブ

「韓国の本を巡る旅」で考えたこと/考えていること

この数年、韓国に行きたいなあ、いつ行こうかなあ……と考え続けていたら、思いがけず実現しました。
書店として毎年参加しているK-BOOKフェアで、昨年はBOOK MEETS NEXTキャンペーン(出版文化産業振興財団)の一環として参加書店の「飾り付けコンクール」があり、SNSに投稿したヒマールのK-BOOKフェア・コーナーの写真が優秀賞に選ばれて、「韓国の本を巡る旅」にご招待いただいたのです。

3月1日からのソウル2泊3日「韓国の本を巡る旅」ツアー。
ソウルの書店と図書館巡りを、CUON(クオン:韓国の翻訳本を中心とする東京の出版社)の金承福(キム・スンボク)社長がコーディネート、案内そして通訳までしてくださるという、とても贅沢な内容です。
ツアー参加者は、ヒマールと同じく優秀賞に選ばれた岩手県の東山堂さん、そして全国各地で開催されたBOOK MEETS NEXTのスタンプラリーに参加・応募して当選された方々、総勢9名。

まずは、江南(カンナム)にある「チェ・イナ本屋」へ。
長く広告代理店で活躍され、韓国では誰もが知る名コピーをいくつも書かれたチェ・イナさんが共同代表のおひとり。大通りに面した落ち着いた雰囲気の建物4階にある空間は、高い天井の上のほうまで壁全体が書棚になっていて可動式のはしごがかけられ、ロフト部分にはカフェスペースがあってコーヒーの香りが漂い、スタイリッシュだけれど居心地のよい温かみも感じられます。その奥にある小部屋で、チェ・イナさん自ら資料を用意して1時間ほどお話をしてくださいました。
なぜ江南のこの場所で本屋を始めたのか、なぜ「書店」ではなく「本屋」なのか、店で毎日のように開催しているさまざまなプログラムのこと、チェ・イナ本屋が大切に考えていること、本屋をやりながら自分に問い続けてきたことなどについて。
「思考」を重要とされていることに強く共感し、足を運んでもらうための空間づくりやイベント企画の具体例には刺激を受けました。洗練された店やオフィスが多い大人の街である江南で、クリエイターをはじめとする「働く人」を主なターゲットとされているチェ・イナ本屋とヒマールとでは環境も客層も異なるので、そのまま真似をしてもうまくはいかないだろうけど、自分の店に合わせてアレンジして試してみたいアイデアが、お話を伺いながらいくつも浮かんできました。

チェ・イナ本屋では金社長に本選びを手伝っていただいて、ペク・スリンさんの日本でまだ翻訳されていない作品を一冊購入しました。
棚に並ぶ韓国の本は、ハングルの文字がグラフィカルなこともありますがどれも素敵なデザインで、凝った装丁のものが多いように感じました。
金社長に尋ねてみると、手に取ってもらえるように、持っていたくなるように、装丁に凝る傾向が年々強くなっているとのこと。そのぶん値段は上がっている、とのことでした。

次に向かったのは、巨大ショッピングモールの中にある「ピョルマダン図書館」。
2フロア分を吹き抜けにした空間には天井から自然光が差し込み、巨大な書架がそびえ、人々がエスカレーターで行き交っています。韓国ドラマのロケなどにもよく使われているようで見覚えのある風景でした。
図書館と言ってもここで本を借りることはできません(もちろん買うこともできません)。ショッピングモールのテナントが並ぶ通路から無料で自由に出入りできて、好きなだけ蔵書を読むことはできます。が、訪れた日、休日(三・一独立運動記念日:1919年、日本の植民地支配下で民族独立運動が起きた日を記念している)だったこともあり歩き回るのがたいへんなほどの混雑ぶりだったにも関わらず、本を手にしている人の姿はあまり見ませんでした。ほとんどは写真を撮るなど観光で訪れている人たち(自分もそのひとりだったわけですが……)。平日は違うのかもしれませんが、少なくとも訪れた日はとても本を読む気にはなれない場所で、ここは図書館ではなく観光スポットだな、と感じました。
出入り口の隅で床に座り込んだ子どもが3人ほど、傍らに本を積み上げて読書に没頭していました。買い物中の大人を待っているのかなと想像しながら、人混みにうんざりした気持ちがちょっとだけ救われました。

最後の訪問先「本屋オヌル」へ向かうバスの中で金社長が「よかったら、本屋オヌルへ行った後、ハン・ガンさんとお話できます。参加したい方は?」と何気ない感じでおっしゃいました。……え、ハン・ガンさんって……あのハン・ガンさん!? そんな、まさか……!?
贅沢なツアーだと思っていたけれど、さらにこんなサプライズまで用意されているなんて! にわかに緊張してきました。

「本屋オヌル」は景福宮の西側、伝統的な韓屋(ハノク)も多く残る西村(ソチョン)の小さな通りにある小さなお店です。西村は、こぢんまりとしたカフェや雑貨屋など個人店が多いエリアのようでした。
本屋オヌルに入るとすぐアップライトピアノにぶつかります。10坪ほどのこの空間で音楽ライブをやったり、日本で翻訳出版もされている著名作家のブックトークなどもよく開かれているそうです。また、店の奥には公衆電話のボックスがあって(文字通りボックスごと!)、そこで写真を撮る人が多いのだとか。訪れた日には実際に電話をかけている人もいました。
店に並べる本はオーナーと店長、週末だけ働いている店員のそれぞれが選んでいるそうで、佐野洋子さんの『100万回生きたねこ』やカナダの作家の本など韓国語に翻訳された海外文学の本も目につきました。棚には手書きのコメントが貼られていて、コメントが手書きされた紙に包まれた「買ってみるまでわからない本」のコーナーもあります。店のオリジナルデザインで作られたポストカードやマスキングテープ、トートバッグなども売られていて、店の感じとしては、チェ・イナ本屋よりもヒマールに近いように思いました。

本屋オヌルでは、この後にお会いするハン・ガンさんの最新作(日本でもまもなく3月29日に斎藤真理子さん訳で白水社より出版される『別れを告げない』)が平積みされていました。どちらにしようかちょっと考えて、ヒマールでよくお客さんに紹介している『少年が来る』と、オリジナルグッズをいろいろ購入しました。

カフェでハン・ガンさんの隣りに座って甘いバニラ・ラテを飲みながらお話できたひとときは、わたしにとって夢のような時間で、もう今夜日本へ帰ることになってもいい(初日なのに!)とさえ思えた、旅のクライマックスでした(どんなお話をしたかは書きませんので、よかったらヒマールまで話を聞きにいらしてくださいね。遠方からもぜひ)。
金社長が通訳してくださったおかげでお話できたわけですが、金社長と東山堂さんが席を立たれてハン・ガンさんとふたりきりになった時間があり、話そうとすればするほど頭が真っ白になって韓国語はもちろん英単語さえなかなか出てこないわたしの言葉を、ハン・ガンさんはおだやかな笑顔でじっとこちらの目を見ながら待ってくださり、なんてやさしい人なんだろうと感激するのと同時に、こんなわたしにつきあっていただいていることが申し訳なくなりました。次は(次があるならば!)ちゃんとお話できるように、韓国語学習を頑張ろうと決意した次第です。

「韓国の本を巡る旅」を経験して、韓国も日本も、本と本屋が置かれている状況はとてもよく似ていると感じました。現地のガイドさんが「地下鉄でもみんなスマホを見ています。本を開いている人がいたら、わー、偉いねえ、と感心してしまうくらいめずらしいです」と話されていましたが、日本もまったく同じですよね。そんな状況の中で、本屋がそれぞれに悩み、創意工夫と試行錯誤で本屋を続けていく道を模索しているのも同じだと思います。
わたしは今回の旅で、試してみたいアイデアや今後の展開のヒントを得ることができたので、こんなふうに韓国と日本の本屋が交流する機会が(すでに交流されている本屋同士もあるかと思いますが)もっと頻繁にあったらいいんじゃないかと思いました。
このような貴重な機会をいただいて、BOOK MEETS NEXTキャンペーン事務局とK-BOOKフェア関係者の方々、とりわけCUONの金社長にとても感謝しています。

奇しくもこのタイミングで「経産省が街の書店振興のプロジェクトチームを設置」のニュースが伝わり、SNS上でもさまざまな意見が出ています。
わたしは、各書店の努力ではどうにもできないこと(例えば、薄利多売時代の流通システムがいまだに主流のままであることとか)もあるので、業界全体、自治体、国、そういった大きな単位でしかできないことをやってもらえるのであれば、ぜひお願いしたいと思います。くれぐれも、本屋(出版社も)が本にかけるべきエネルギーを削がれることになったり、本のインテリア化が進むことになったり、権力者のオトモダチ企業を潤すことが目的になったりすることだけはないように、注視して声をあげていきたいです。



多謝!二階堂和美LIVE

二階堂和美「ちいさな年末歌謡ショー」
満員御礼!!!ありがとうございました!!

「満を持して」実現した、密かに「念願」だったニカさんライブでした。

わたしたちが初めて生でニカさんのステージを見たのは、10年くらい前でしょうか、周防大島で寄り道バザールが主催されたキセルとのツーマンライブ・イベントに出店させてもらったときでした。
寄り道バザールの中村明珍さんがヒマールのことをニカさんとガンジーさんに紹介してくれて、おふたりが店へ遊びに来てくださるようになりました。
その後、ヒマールでギターパンダ(山川のりをさん)のライブをやるときには「ふたりギターパンダ」「瀬戸内ギターパンダ」としてベーシストであるガンジーさんが必ず参加してくださるようになったり、じつはけっこうご近所なので、僧侶でもあるガンジーさんがおまいりの帰りに店へ寄ってくださってコーヒーを飲みながら沖縄の話を聞いたり本の話をしたり、ガンジーさんが住職を継承される会をお手伝いさせてもらったり、家族ぐるみでごはんを食べたりして過ごしていました。
そのあいだに、生でニカさんのステージを見る機会も増えていって、「なんてすごい歌手なんだ!なんてすごいソングライターなんだ!」と思う気持ちが見るたびに更新されていき、それゆえに「店で演奏してもらいたい」ということをどんどん言い出せなくなってきていました。

去年の3月にガンジーさんの訃報が届いたときは、信じられなくて、ほんとうにショックでした。かなしくてさみしくて、それ以上に、ニカさんのことが心配で気になって。
お寺のこともおうちのことも全部がいっぺんにその肩にのっかってきて、泣きながらでも止まることを許されずに走り続けているみたいなニカさんを見ていて、倒れちゃうんじゃないか、無理しないでほしい、と心配しながら、いっぽうでは、歌うことは続けてほしい!と願っている……ファンとは勝手なものですね。

そんな勝手なファンたちの荒療治(!?)のおかげで、今回のライブができたのかもしれないなーと、各地のみなさんに感謝いたします!

ニカさんと一緒にタイトルを考えた「ちいさな年末歌謡ショー」、いやー!めちゃくちゃたのしかった!!!!!(ニカさんはたいへんだったと思いますが・苦笑)
黒瀬みどりさんのピアノ(変幻自在!素晴らしいピアニストです!!)とニカさんの歌声だけで、こんなにちいさな会場で、しっかり「歌謡ショー」でしたよね? ご覧くださったみなさん、いかがでしたか?

荒療治の一貫で、ステージでまたニカさんをいっぱい泣かせてしまうことになって申し訳なかったけど、でもね、あんまりひとりで泣いてほしくはないからさ、会場のみなさんと一緒に思い出して一緒に泣こう! これからも。いつまでも。(と直接ご本人に言いにくくて、ここに書いてしまいます)
今回も、歌うニカさんのそばにはずっとガンジーさんのコントラバスがあって、1曲だけ、ニカさんが演奏しながら歌ってくれました。
ガンジーさんのコントラバスの音が、またヒマールに響いて嬉しかった。
終演後、「3人(ニカさんとみどりさんとガンジーさん)がいるみたいだった」と話してくれた方もいました。

写真はすべて、ナガツカアキラさんです。いつもありがとう!
フライヤーのイラストを描いてくれたきみ子さん、ありがとう!

二階堂和美「ちいさな年末歌謡ショー」、実現できて、ヒマールのこの1年をこんなに素晴らしいライブで締め括ることができて、ほんとうに嬉しい!
ご来場くださったみなさん、ありがとうございました! 今回は早々に満席になってしまってご覧いただけなかった方もあり、申し訳ありませんでした。次回がきっとあることを信じて! たのしみに待っていてくださいね。
ニカさん、みどりさん、素晴らしい演奏を届けてくださってほんとうにありがとうございました!またぜひぜひ、お願いします!!

2023年は、わたしが骨折してのリクオさんライブに始まり、夫がギックリ腰になってのニカさんライブで終えることになりました(笑)。打ち上げの準備や片付けを手伝ってくれたブロッコリグリルとEF、ありがとう! 来年は怪我せず、元気でいます。
2024年も、すでにたくさんのライブを予定しています! みなさん、どうぞ今後のヒマールのイベントをチェックして、ぜひライブにいらしてください。いいですよ〜、ライブは!!

(年末の営業は30日まで続きます!)

多謝!中川敬&リクオ「うたのありか2023」岩国篇

中川敬とリクオ「うたのありか2023」岩国篇、終了しました。

今年リクオさんをお迎えするのは、早くも2回目です。
1月に、昨年末ヒマールから出したリクオ初書籍『流さない言葉① ピアノマンつぶやく』出版記念ライブを開催したばかりですが、あれからわずか半年ちょっと。
じつは、本も発売からわずか半年ちょっとで、7月にめでたく重版したところで!
わたしたちにとっては“重版記念ライブ”という感もあった今回でした。祝!(本をお求めくださったみなさん、ほんとうにありがとうございます!まだの方はぜひ!)

リクオさんとソウル・フラワー・ユニオンの中川敬さんが一緒に長く続けているシリーズ「うたのありか」。
『流さない言葉① ピアノマンつぶやく』の一番最後に収録した書き下ろしエッセイは、昨年6月に宮城・南三陸で開催された「うたのありか」を軸とした物語です(力作!ぜひ読んでください!)。

中川さんをお迎えするのは今回が初めて。
なのですが、じつはヒマールは中川さんと初対面ではなく!35年前、夫がボーカル、わたしがマネージャーをしていたバンドが、新宿アンティノックというライブハウスで、中川さんの当時のバンド、ニューエスト・モデルと対バンしていて、打ち上げにも行っていたのでした!
打ち上げに誘っておきながらろくに話もしない、つまらないメンバーばかりだったので(苦笑)、中川さんの記憶に残っているはずもないのですが……バンド名だけ覚えておられました!チラシを手作りしていた効果!奇跡!(笑)

そんなこともあり、いろいろと気合や緊張や嬉しさが入りまじったライブ。
おかげさまで、予約完売で当日を迎えることができました!

ライブは、ふたりでの演奏から始まり、それぞれのソロがあって、最後にふたたびふたりで。そしてアンコールへ!

写真撮影はすべて、ナガツカアキラさんです。
いつもありがとう!

日曜の17時スタート。まだまだ明るい夏の夕方。ヒマールは窓ガラス面が広いので、真昼のような明るさからだんだんと暗くなっていく店内の感じは、ライブハウスでのライブとはまたちょっと違った雰囲気です。
よくライブハウスへ行かれる方にも、あまり行かない方にも、ライブをもっとたのしんでもらえたら嬉しいです。ライブ、ほんとにサイコーなんで!

いつものお客さんも、遠方から来てくださったお客さんも、ご来場ありがとうございました!

中川さん、リクオさん、素晴らしい演奏、最高な「うたのありか」、ありがとうございました!またお待ちしています!!



読むロバの会の日

でした。

ぐっと冷え込んできた日曜日。
参加者は2名。
それぞれに読まれていたのは、
赤染晶子『乙女の密告』
『時のきざはし 現代中華SF傑作選』立原透耶(編)
でした。

わたしは、『乙女の密告』を読んでいた人が注文してくれた、赤染晶子さんのエッセイ集『じゃむパンの日』がちょうど今日、注文した人が来る読書会の日に入荷して、1冊を自分用にして読みました。
読書時間と空間を共有している人たちがいるから笑いをこらえていたら腹筋がぴくぴくするほどおかしくて、でもなんだかせつなくて、愉快で、静かで。
出版してくださってありがとう、とお礼を言いたい本でした。読めてよかった。
店頭の「ただいまのイチオシです」に決定です。ぜひ。

次の読むロバの会は、1月27日(金)15:00〜16:00あたりにやっています。
ご予約不要。
ご参加の方には1ドリンクのご注文か500円以上のお買い物をお願いしています。
各自で黙って読みたい本を読むだけの会です。
どうぞ気軽に参加してみてくださいね。

感謝!2022

2022年が終わろうとしています。

今年は、コロナ前ほどではないにしても、店では展示会やライブイベントをいくつも開催することができ、オンラインに移行していた「読むロバの会(読書会)」も新たな形で再開することができました。やっぱり直接会える、集まっていっしょになにかをやれるのってたのしいなあ!と何度も思えた一年でした。

喫茶の営業は、コロナ以前のようなスタイルでやることはもうないかなーという感じになってきてまして(たのしみにしてくださっている方、ごめんなさい!)、そのぶん、買い物をたのしんでもらえるように、おもしろいものやちょっといいものを見つけてもらえるように、仕入れ先や取り扱いアイテムを増やす努力をしてきた一年でもありました。

本の売り場も広げ、出版社としては、今年はヒマッコブックス(こぶな書店との共同出版レーベル)から「ととのはたけと、うたれちゃったしか」を、ヒマールからは「流さない言葉① ピアノマンつぶやく」を刊行しました。

嬉しいことも悲しいことも、たのしいことも腹の立つことも、たくさんたくさんあった一年でした。
最後の最後にうっかり足を骨折してしまい、年末にやるつもりだった店の棚卸しと展示替えが吹っ飛んでしまって、年始の営業も延期することになってしまったのですが(1/10から営業します!)、まあ、折れてしまったものは仕方がない!ので、いろいろ諦めてのんびりさせてもらいます。

今年も一年、ヒマールの店にお越しくださり、ヒマールの本を手にしてくださり、ヒマールのことを気にかけてくださり、ほんとうにありがとうございました!
みなさんがおだやかに明るく(骨折せずに!)新年を迎えられますよう、心からお祈りしています。
どうぞよいお年を!


読むロバの会8回目

でした。
ぐっと寒くなった日でしたが、3人の方が参加してくださいました。

それぞれの人が読んでいたのは…
エマ・ストーネクス著/小川高義訳「光を灯す男たち」
森須磨子著「しめかざり」、長野まゆみ「星降る夜のクリスマス」
橋本治著「双調平家物語」

「光を灯す男たち」は新潮クレストブックスからの一冊。死んだ3人の男をめぐる物語のようです。
「しめかざり」と「星降る夜のクリスマス」は12月らしい選書ですね!「しめかざり」、少し見せていただきましたが、日本各地のしめかざりの写真が美しくて素敵でした。
「双調平家物語」は最終巻を少しずつ大事に読まれているようです。

私は数日前に読み始めたチャン・ガンミョン著/小西直子訳「我らが願いは戦争」を。
北朝鮮の現政権が勝手に崩壊し、統一過渡政府が樹立された…という設定での近未来ディストピア小説。
半分ちょっとまで読み進んできましたが、これがめちゃくちゃおもしろくて!昨夜も遅くまで読んで、今日、読書会で続きを読めるのがたのしみで15時まで仕事をがんばりました!
映画化も決まっているようで、すごくたのしみです!

次の読むロバの会は、11日(日)15:00〜16:00に開きます。
どうぞお気軽にご参加くださいね。

読むロバの会4回目

でした。
初の祝日開催。
初めての方も参加されて、3人+店の者で読書の時間と空間を共有しました。

今日それぞれが読んでいた本は……
乗代雄介「十七八より」
イボ・アンドリッチ「イェレナ、いない女」
ジョナサン・スウィフト/柴田元幸訳「ガリバー旅行記」

私は、樋口直美「『できる』と『できない』の間の人」を。
これ、おもしろい!と言っていいのかどうかと思いますが、おもしろいです。おすすめしたい!追加で仕入れときますね。

次回はこれまた初、11月11日(金)に開きますが、「一日読書会」をやってみます。
営業時間中(12:00〜18:00)いつでも本を読みにいらしてください。
一応1時間を目安として、1ドリンクのご注文または500円以上のお買い物をお願いいたします。

読むロバの会3回目

本日2つめのblog。
再開して新しくなった「読むロバの会(読書会)」でした。
参加者は2人。

換気のために裏口を開け放って過ごす店内がちょうどいい、さわやかな秋晴れの読書日和。

今日読まれていた本は…
イボ・アンドリッチ「イェレナ、いない女」
橋本治「双調平家物語」
でした。

私は、くぼたのぞみ「山羊と水葬」を。
「イェレナ、いない女」を読んでいた人が、自転車を買った、というのを聞いてから読み始めたら、「山羊と水葬」に、女性にとって自転車に乗るというのは自由を手に入れることだった、というような話が出てきたので、帰り際にお伝えしました。
「イェレナ、いない女」は、なんなんだ!?この話は!?、というタイプのおもしろさの物語だそうです。セルビアの、ノーベル文学賞受賞作家なんですね、イボ・アンドリッチ。

次の読むロバの会は、11月3日(祝・木)15:00〜16:00で開く予定です。
ご予約不要、各自で黙ってただ本を読むだけの会です。お気軽にどうぞ!

読むロバの会2回目

新しくなった「読むロバの会」(読書会)2回目を開きました。
参加者は2名。

今日も離れて座って黙って読んで、読書の時間と空間を共有しました。
1時間、あっという間。

それぞれが読んでいた本は
宮部みゆき「子宝船」
橋本治「双調平家物語」
でした。
私は今朝「今日はハンナ・アーレントの誕生日」というツイートをちらりと見たので、ちゃんと読んだことのない「人間の条件」を読み始めましたが、途中で、読みかけの北丸雄二「愛と友情と差別とLGBTQ+」に戻りました。

次回は10月25日(火)15:00〜16:00に開きます。

NEW読むロバの会1回目のようすと、これからの予定

新しいかたちで再開した「読むロバの会」(読書会)の1回目を開きました。

参加者は3人。
そのうち1人は10分ほどの短い時間のご参加でしたが、それでも帰りがけに「なんだか、すっとしました」と。

それぞれの生活の中で読書に集中する時間をとるのって、案外難しいものなんだなあと、参加した人の感想を聞いて、あらためてそう思いました。私自身、5分とか10分の“ちょこちょこ読み”が多いですし。

集まってもお互いに話すわけでもなく、1時間、ただそれぞれに本を読む……、そんな読書会がこれほどおもしろいとは、やってみるまで思いもしませんでした。
「すごく集中できた。これで本が読めるかも」
「月に一度は参加したい」

というわけで、しばらく“それぞれにただ読むだけの読書会”を続けてみようと思います。
これからの予定は、
2回目:10月14日(金)15:00〜16:00
3回目:10月25日(火)15:00〜16:00
○曜日の○時ごろにやってほしい、というリクエストがあれば、ご連絡ください。

ちなみに、今日の参加者が読んでいた本、教えてもらいました。
・金井真紀著「世界はフムフムで満ちている」
・ジョン・バーンズ著「軌道通信」
・百人一首の本(百人一首の内容を一首ずつ、漫画と文章で説明する一冊)
私は、北丸雄二著「愛と差別と友情とLGBTQ+」を読みました。