本づくり」カテゴリーアーカイブ

本づくり 2021年3月その1

おっと!本づくりblogを書かないまま、3月が終わろうとしている!?こりゃいかーん!!
というわけで、久しぶりの経過報告です。

ヒートウェイヴ・山口洋さんの本。

去る3月22日、本にする連載がアップされているwebメディア「WHAT’s IN? tokyo(旧エンタメステーション)」が、3月末日で終了することが発表されました。とても残念です。
現段階では、終了後についての発表は特にありませんが、終了することで、本に「保存版」としての役目を期待される方は少なからずいらっしゃるだろうと思います。

じつは、連載を本にまとめよう、ということになったとき、山口さんと編集チーム(村崎さんと圓城寺さん)とデザイナー&版元(ヒマール)とで話し合って決めたのは、「web連載の保存版にはしない」「音楽が好きな人に広く読まれる、本として魅力のある一冊にしたい」ということでした。
その考えは、今も変わっていません。
一冊の本としておもしろく、読みごたえがあり、読みやすく、手にしたくなる、持っていたくなるものを。そう考えて、連載87回分の膨大な原稿から本として残すべきものを選び、編集して整え、デザインで魅力をプラスしようと、ずっと作業を続けてきています。

webメディアにはwebメディアのよさがあり、本には本のよさがあります。私たちは本をつくっているので、そのよさを生かしてつくり、届けたい、と思っています。

2月の本づくりblogでは初校ゲラまで進んだことをお伝えしましたが、そこからさらに収録する原稿を絞り込み、そのぶん写真ページを少し増やすことにして、いま再校ゲラを整えている最中です。
ずいぶん締まってきたというか、ぼんやりしていたこの本の佇まいが、くっきりと輪郭が立ち上がってきて、おー!これはいい本になるね!!というのが見えてきました。
「原稿」が「本」として見えてくる、本づくりの醍醐味がいちばん味わえる段階かも!作業は多くてたいへん、だけど、たのしい!!

ということで、引き続き、刊行までたのしみにお待ちいただけましたら幸いです!
また書きます!

膨大なフォトライブラリーから写真を選んでおります!


感謝!刊行1年&祝!聖パトリックスデー

明日、3月17日は、アイルランドではとてもたいせつな日「聖パトリックスデー」。
そして、ヒマールでは初めての本「旅に倦むことなし アンディ・アーヴァインうたの世界」を出版してちょうど1年の記念日。

この本を購入してくださったみなさん、届けてくださっている書店さん、さまざまな媒体でご紹介くださった方々、ほんとうにありがとうございます!
おかげさまで、この1年、たくさんの方にこの本をお届けすることができました。

アンディさんのファンの方から「訳がいいですね」「美しい本ですね」と言っていただくことも、柴田元幸さんをきっかけに本を手にした方から「どんなうたか聴きたくなりました」と言っていただいたり実際にCDをご注文いただいたりすることも、アンディファンで柴田ファンのわたしたちには、どちらもとてもとても嬉しくて、幸せな気持ちをたくさんいただいてきた1年でした。

出版したときから世界中がこういう状況ですので、本を手にアンディさんの生演奏をたのしんでいただく、という企画は実現できていませんが、いつかきっと!!!!!
それまでは、CDやオンライン配信で、それぞれにたのしんでいてくださいね!

本は、もちろんまだまだ販売していますので、まだお読みでない方、ぜひ!
ヒマールの店頭とオンラインストアのほか、全国の書店への卸もしていますので、よかったらお近くの書店に「注文したいのだけどー」と問い合わせてみてください。よろしくお願いします!!



本づくり 2021年2月その2

松井ゆみ子さんの本づくり、順調に進んでいます!

原稿もほぼ揃っているし、構成(章立て)も決めたし、ふつうならもうとっくに、ゲラ(印刷するように文字を組みレイアウトをしたもので、校正紙ともいう。こちらでも説明しています)を作成している段階なのですが、我々(ゆみ子さんとヒマールの妻のほう)はまだメールに添付した「Word」で原稿の細かいやりとりを続けています。

なぜか、というと、ゆみ子さんがひとつ前のブログに乱入(!?)して書いてくださったように、現在、日本からアイルランドへの郵便(船便を除く)がストップしているから……。

通常、本づくりの過程では、ゲラになってから原稿に手を入れるというのはよくあることで、むしろゲラになったほうが推敲しやすい部分もあり、初校(1回目のゲラ)、再校(2回目)、場合によっては三校(3回目)と、書き足したり削除したりチェックしたりしながらゲラを更新していって印刷原稿を完成させていきます。
そのゲラは、現在ではもちろんデータとしてつくられているのですが、著者も編集者もゲラをデータ上でさわることはしません。ゲラ=校正紙の名の通り紙にプリントしたものに、直接手で書き込みをしています。どこをどう書き換えたのか、どこに何を書き足したのか、どこを削除したのか、お互いにわかる必要があるからで、わかったうえでここをこう修正する、ということが決まれば、編集者からブックデザインの担当者に書き込みをしたゲラを戻して、データもそのように修正してもらいます。

航空便でやりとりできる状況であれば、日本国内のように宅配便で翌日に……というわけにはいかなくても、10日から2週間ほどで送ったり送り返したりができますので、もうゲラにしていたと思いますが、船便で3ヶ月、となると、ちょっと無理、いや、無理!
ということで、ふつうならゲラに手書きしてやりとりすることを、ゲラにするとやりとりできなくなってしまうのでWordの原稿の段階でやっている、というわけです。

Word……。わたしはWordが超苦手なのですが、つい最近、ひっぱりだしてコメントを書く、という技(?)を覚えたので、その技を駆使して、まずはゆみ子さんからいただいたWord原稿に質問や確認事項を書き込み、お送りしてみました。
すると、ゆみ子さんから「窓が開いて、かっこいい!」というメールとともに、本文内に直接書き込みをしたお返事が(笑)。ゆみ子さんはまだ、わたしが覚えた ”技” をご存知なかったようです。
それ以降、我々はあっさりと、Wordの本文内に各自の色で書き込みをするスタイルに。ゆみ子さんは緑、わたしは赤。なのですが、ときどき、ゆみ子さんは色をコントロールできなくなる(!?)そうで、ずらーっと緑になってお返事が帰ってくることも〜(笑)。わかるので全然問題なし!
そんな感じで、たのしくやっています!

じつは、ゆみ子さんの本も、タイトルが決まりました!
表紙のデザイン案もほぼできています!!
そのへんのお話は、またそのうちにー。

本づくりの話、読んでくださりありがとうございます。

ゆみ子さんの本に収録するお菓子のレシピ原稿を見ながら、試作するのもわたしの仕事。材料に「ゴールデンシロップ」とあったのですが、日本だと一般的には入手しにくいので、蜂蜜で代用できるか確認したときの写真。左が「ゴールデンシロップ』使用、右が「蜂蜜」使用。見た目は変わらないけど、食べるとやっぱり違いがありました。

本づくりブログに著者乱入!?

 こんにちは、松井ゆみ子です。
 著者乱入!笑

 山口洋さんの本づくりのプロセスを読んで、とっても興味深かったので、ついまた”乱入”コメントしてしまいます。お許しを。

 わたしたちの作業の詳細は、じゅんこ編集長が書かれるので割愛しますけれど、こちらもだいぶ細かい作業になってきているところなので、わたしの本にかかり切りなのではと思っていました。さにあらず、平行してあんなに大量のゲラや資料を作成していたとは!! お店も再開しているし、その切り替え度が素晴らしい。打ち合わせの前にすべての資料をプリントして、各スタッフに発送している手際もあっぱれです。

 わたしの本の作業と大きく異なるのは、今現在コロナの影響で日本とアイルランド間の郵便が止まっており、プリントアウトしたもののやりとりができないため、すべての作業をメールで行なっているところ。
 自慢じゃないですが、わたしはニューテクノロジーに疎い方で、フェイスブックもインスタも使っていません。そんなわたしが紙抜きで本づくりの作業をするアンバランスさをちょっと楽しんでいます。
 アイルランドは紙代が高いので、ゲラを出さずにすべてパソコンの画面で作業することが多いようです。表紙など、大事なビジュアル部分だけはプリントアウトしていますが。
 山口洋チームの、膨大な紙資料を見て、ちょっとうらやましい気もしました・笑。
 自分で書いている原稿ですけれど「あれ、どこで書いたっけ?」と確認したいときに、紙ならすぐにめくって見つけられますけど、画面だとそうはいかず。しかし、じゅんこ編集長がしっかり原稿を読み込んでいてくれるので、うっかり同じようなことを別の章で書いてしまったときも、ちゃんと見つけて記しておいてくれますから、画面だけの作業でも支障はまったくありません。部屋がちらからないのも嬉しい・笑

 もうひとつの大きなちがい。
 わがチームは、じゅんこ編集長、ふみふみ(じゅんこさんのだんなさま。こうよばせていただいてます)デザイナー、著者のわたくしという極めてミニマムな編成。ミュージシャンとエンジニア、デザイナーの3人でCDを作るような感じかな。かっこいいでしょう?

 すっかり長くなっちゃったので、じゅんこ編集長にバトンを渡します!

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ゆみ子さん、ありがとうございます!
褒めていただいている文章を自分のところのブログにアップするのもどうかと思ったのですけど、ゆみ子さんからの「引き続きがんばりましょう」というエールと受け取って!

書いてくださった、山口洋さんの本づくりとの大きな違いが、自分も関わっていることながら、おもしろいー!
じつはちょうど、昨年11月初めに出したゆみ子さんへの郵便物が、丸3ヶ月たって「ついに届いた!」というお知らせと共に、この乱入原稿(笑)をいただいたんです。
船便ですよ〜。コロナ禍になってもう長いこと、日本からアイルランドへの郵便物は船便しか引き受けがないのです。いまの時代に、船便って、ねえ(苦笑)。
インターネットがなかったら、アイルランド在住のゆみ子さんとの本づくりも、原稿を受け取るのに3ヶ月、返事を出して3ヶ月……一体、何年後に出版できることやら!? インターネットがあってほんとうによかったのですが、ご自身で書いておられるように「ニューテクノロジーに疎い」ということで、そのネットでのやりとりも、当然 ”ニューテクノロジー” を ”駆使” した感じにはなっておりません!(笑)
そのあたりのようす、次のブログでお伝えしますね。おたのしみに〜!

本づくり 2021年2月その1

立春大吉。

ヒートウェイヴ・山口洋さんの本、今年になって初めて、チーム全員でオンライン・ミーティングをしました。
メンバーは、著者の山口さん、編集チームの村崎さんと圓城寺さん、デザイン担当&版元のヒマールふたりの、計5人です。

現在、webに連載されていた部分の原稿は、「初校」という段階まで作業が進みました。
初校というのは、実際に印刷するように文字を組んだり写真をレイアウトしたりして校正するための校正紙=ゲラの、初回のことです。
本づくりと関わりのない方はほとんど目にする機会もないと思いますので、写真でチラッとご覧いただきましょう。

お気づきでしょうか?
本文を、2段で組もうと思っています。
2段組み、馴染みがない人も多いと思うのですが、そうしようと思ったのには理由があります。ページ数を抑えたい、元がweb用に書かれた原稿ということで改行や1行空きが多めなので1行の文字数を短くしたい、つまりは1ページになるべく多く文字を入れたいけれど読みやすくもしたい、ということです。
(お気づきでしょうか? そう考えて2段組みにしても、すでに連載部分だけで300ページ超、です。)

きょうのミーティングでは、事前にこの初校ゲラをデザイン担当のヒマールからみなさんに郵送して、それぞれがざっと目を通したうえで気づいた意見を出し合いました。
結果、2段組みで、いきますよ!

もう完成なのでは!?と思われたかもしれませんが、いやいや、ま〜だまだ!
このあと、著者は著者の目で、編集チームは編集の目で、あらためてゲラをじっくり読んでチェックして、修正・追加・校正をゲラに書き込んでいき、それをふたたびデザイン担当へ戻してもらって、こんどは「再校」をつくります。
初校戻しの内容次第では、文字が増えたり減ったりしてページまで変わってくる可能性もあります。今回の本は写真ページもたくさんあって、その写真が左ページにくるのか右ページにくるのかでデザインの仕方が変わってくるので、そのあたりのデザインの詰めは再校で、ということになるわけです。
ちなみに、ゲラとは別に、本の全体を見渡しながら考えるために「台割」というものもつくってあります。本の設計図、みたいなものかな。こんな感じです。

そうだ!大事なことをお伝えし忘れるところでした!!
本のタイトルが決まりました!
……と言っておきながら、まだ発表しないんですけど……ごめんなさい〜。
いろいろ整ったら、そのタイトルが決まるまでの流れも含めて、またお話させてもらいますので、予想しながら、たのしみに待っていていただけたら幸いです。

タイトルは、メールでやりとりして決まりました。
それぞれに離れたところにいるチームのメンバー、ふだんはメールや電話や郵便でやりとりをしています。そのほうが捗る作業というのももちろんあるのですが、お互いの顔を見て話しているうちにひらめくことや見えてくるものって、やっぱりあるなあ、と。あらためて、本ってチームでつくるものだなあ、と。たとえオンラインでも実感したきょうのミーティングでした。

本づくりの経過、たのしんでいただけたら嬉しいです。
また書きます!

本づくり 2021年1月その2

一昨日、ヒートウェイヴ・山口洋さんの本づくりの現在のようすをお伝えしましたが、きょうは並行してつくっている、もう1冊の本、アイルランド在住の写真家で料理家でエッセイストでもある、松井ゆみ子さんの本づくりについて、まずはこれまでのいきさつと、現在のようすを書いてみます。

ゆみ子さんとはふだんから頻繁にメールのやりとりなどをして、おともだちづきあいをしていただいてます。
一昨年(2019年)の夏頃でしたか、ヒマールの初出版となったアンディさんの本づくりを進めていた時期に、どちらからともなく「ゆみ子さんの本をヒマールから出しましょう!」という話になりました。その時点ではまだ原稿はひとつもなし! ざっくりと、料理のレシピとエッセイが半々くらいの本、というイメージをお互いにもってつくりはじめることにしました。

すぐに、ゆみ子さんから「こんなの書いてみた!」とタイトルをつけた短めのエッセイが続々とメールで送られてくるようになり、それがどれも毎回おもしろくって! 笑える話、じーんとする話、ゾクッとする話、軽い感じのもの、読み応えのある力作などなど。
このとき、わたしは完全にひとりの読者としてたのしんでいて、編集者として「こうしたら」「ああしたら」みたいな意識はほぼありません。読んで素直な感想や質問を送ると、それに反応してゆみ子さんが「こんなのも書いてみました!」「ちょっと書き直してみたから読んでみて〜」とまたエッセイを送ってくださる。わたしのためだけに書いてもらっているみたいで、超贅沢な気分でした!

そんなふうにたのしいやりとりを続けながら、全体の構成(章立てや収録順など)も相談しあいながら、そろそろ一冊にまとめられそう!というところで始まったのが、コロナ禍。去年の春に最初のロックダウン(アイルランドでは「コクーニング(巣ごもり)」と呼ばれていました)が始まって、この状況も書くべきなんじゃないか、と話し合った結果、本づくりは一旦ストップすることにして、ヒマールのサイト内でゆみ子さんのブログを始めました。そのことは年末にも書きましたので、ぜひお読みください!

じつは、この時期、ゆみ子さんにはコロナ禍による生活の変化と同時に、長く暮らした市街地から田舎の村のさらにはずれへのお引越しという環境の変化がありました。
2つの大きな大きな変化があったゆみ子さん、新たに書きたいことが出てくるのは当然です。実際、夏に本づくりを再開させてからもらう原稿がめちゃくちゃおもしろい! そこで「レシピとエッセイ半々ではなくて、今回はエッセイがメインの本にしませんか?」とご提案。
そうして、その後も名作や力作をたくさん受け取り、今度こそ、ついにまとめる段階に!

現在は、収録順を相談しあってほぼ決めたので、お互いにその順番で通して読み、原稿を整理しているところです。なにしろ一昨年の夏から長い期間をかけて書いていただいたものですから、あらためて通して読むと、お互いが見逃していた重複しているところや書き足したほうがよいところなど、見えてくることも多いのです。
これもまた、たのしい作業。ゆみ子さんとの作業は、いつだってなんだってたのしいのですけど!

わたしが「本づくりのブログを書き始めた」とお知らせしたら、なんと、ゆみ子さんが「本を書く側から」の文章を寄せてくださいました。

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本を書く側から。

 幸いなことに今までいくつか書籍を出版する機会を得て、さらに幸いなことに、何人もの優秀な編集の方たちと作業しました。
 1冊目は共著で、わたしは写真とイラストの担当でしたから、原稿を形にしていく過程を傍らで見学できたのはラッキーでした。
 2冊目はわたし個人の著書で、編集担当者は1冊目と同じ、コミュニケーションはばっちりとれていましたし、経験豊富なベテラン編集者なので、たくさん勉強させてもらいました。
 本作りをしてみるまで、本は書き手が作るものと思っていましたけれど、大きなまちがい。編集者なくして本はできないのです。当たり前のことなのですけど。原稿があっても、すぐに本ができるわけではないことは、すでに前回じゅんこさん(ヒマールの編集長。おともだちでもあるので、こうよばせていただいています)が詳しく書いているので割愛。

 編集者はいちばん最初の「読者」です。
 原稿をお渡しした後の反応はかなり気になるところ。書き手も様々ですから、何も気にせず書き続けていく方もいるのでしょうけど。自信ありの原稿ほど、反応が気になるものです。
 ここからは、ヒマールじゅんこさんへの賛美。
 原稿には即座に目を通し、すぐさま感想を送ってくれるのが、ものすごくありがたい。(って、無理しないでくださいね!)
 疑問点は率直に言ってくれるので、説明の足りなかった部分に気付けて、校正などの調整時期よりも前に手直しすることができます。

 大きな出版社には、校閲といって、文字の直しだけでなく、言葉の意味や文法的なことまでチェックする担当者がいて、粗忽なわたしはずいぶんと助けてもらいました。編集者が校正と校閲の二役を務めるときもあり、じゅんこさんはまさしくそんなオールラウンドプレーヤー。頼りにしています。
 ヒマールから出すわたしの新刊は、今までのエッセイ本よりも多く、アイルランドの歴史や文化に言及しているので、じゅんこさんの“Eagle eye”(アイルランドでは“鷹の目”とよばず、“ワシの目”)が重要な役割を務めます。

 本を作るのは至福の喜びで、こういう機会を得るのは、ほんとうにラッキーですし、光栄なことです。同時に責任も強く感じているので、充実した本をみなさんにお届けしたいと思っています。

 じゅんこ編集長、ひき続きよろしく!!

 松井ゆみ子

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ゆみ子さん、こちらこそ、引き続きよろしくお願いします!

松井ゆみ子さんの本づくり、山口洋さんの本づくり、ともに引き続きお伝えしていきますので、それぞれのつくり方の違いを、たのしんでいただけましたら幸いです!!

本づくり 2021年1月その1

しばらく店の模様替えに奮闘していましたが、12日からの初営業に間に合う目処がついたので、ここ数日はヒマールの出版業のほう、本づくりにも励んでいます。

去年初めての本を出版して以降、「本ってどうやってつくるの?」「編集ってどんなことをするの?」とよく聞かれるようになりました。わたしは以前も編集の仕事をしていたことがあるのですが、これがなかなか説明するのが難しい。一言で説明しづらいし、詳しく言おうとすると本ごとに違うのでまた難しい、と思ってしまうのです。
でも、そうして説明しないでいると、いつまでたっても「本をつくる」という仕事を知ってもらうことはできません。本づくりという仕事を知ってもらわないと、本をつくりたいと思う人もいなくなってしまうかもしれない。それは困る。
ので、まわりの人からのすすめもあって、これからヒマールの本づくりの過程をお伝えしていってみようと思います。あくまでも、本づくりの一例、ということになりますが。もし質問があったら、じゃんじゃんしてください!できるだけお答えしていきたいと思います。

さて、ヒマールではいま、2冊の本をつくっています。

1冊は、ヒートウェイヴの山口洋さんの本。
ソニー・ミュージックエンタテインメントが運営するWebメディア「エンタメステーション(現ワッツイントーキョー)」に昨年7月まで、3年7ヶ月に渡って書き続けられた連載を一冊にまとめようという企画です。
つまり、この本の場合、書き下ろし部分(ある予定です!)を除き、連載時の原稿がすでにあります。が、もちろん、そのまま印刷して本にすればいいというわけにはいきません。

webに限らず新聞や雑誌なんかでもそうですけど、連載というのは、アップされるそのときに、リアルタイムで読んでもらうことを前提に書かれています。なので、山口さんの連載にも、そのときそのときの社会の動きだったり開催されたばかりのイベントだったり、当時の空気感が含まれています。その空気感は、本にするときにも残したほうがいいものもあるし、本になったときにはピンとこないかもしれないものもあります。
それらをまず検討するのは編集の仕事のひとつ。
今回、この点でとてもありがたく幸いだなと思うのは、webでの連載の担当者だった村崎文香さんと圓城寺裕子さん、連載当時の空気感をもっともよく知るおふたりに、本でも編集チームとして携わっていただいていることです。
本に収録する順番を、連載順にするか並べ替えるか、全体の構成も検討していただいたり、登場するミュージシャンのプロフィールなど、webの場合は文字数制限がないので長かったり短かったりするまちまちなデータを書き直していただいたり、細かいことまで言うと、web上では改行や一行あきが多いほうが読みやすいのですけど本では逆にパラパラしすぎると読みにくくなってしまうので、一行あきのままにするところと、つめるところ、そんな判断もしていただいています。

こうした編集作業を進めてもらうために、まずはweb連載では横書きだった原稿を、本にするときの文字の組み方をおおよそ決めて縦書きにしました。これはブックデザインを担当するヒマール(夫のほう)が作業。横書きの文章を縦書きにする、これだけで、西暦や年齢など数字の表記、バンドやミュージシャン名、楽曲や単位などの英語表記をどうするか、という課題が生まれます。それらをどう表記するかのルール「組版ルール」を、あらかじめ編集チームと版元&デザイン担当のヒマールとで相談して決めました。これから刊行するまで、同じ原稿を何度も繰り返し読むので、先にルールを決めておいて読むたびに全員がチェックするほうが見落としも少なくなる、というわけです。

年明けの現在は、デザイン担当が縦書きに組み直した連載原稿の本文に、編集チームが手を入れて戻してくれたので、ふたたびデザイン担当がそれを反映させているところです。
デザイン担当は続いて収録する写真を選び、「ゲラ」と呼ばれる、本として印刷するかたちの原稿作成に入ります。

そして、もう1冊つくっているのは、松井ゆみ子さんの本。
つくり方は、山口さんの本とはまた全然違います。
続けて書こうかと思いましたが、すごく長くなってしまったので、また後日!