月別アーカイブ: 2023年6月

読むロバの会の日

でした。
蒸し蒸しと湿度が高く、激しく降ったり照ったりで気圧の変化も著しい、頭も体も重たい日。

参加者は2名。
それぞれに読んでおられたのは‥
文芸誌『MONKEY vol.30』(特集:渾身の訳業)
キジ・ジョンスン(三角和代訳)『猫の街から世界を夢見る』

『MONKEY』は翻訳家・柴田元幸さん責任編集の文芸誌で、年に3回発行、ちょうど10年(祝!)の記念号ということで、柴田元幸翻訳作品づくし号です。
今日の1時間で、掲載作品を3つほど読めたそうですが、「オースターはやっぱりおもしろい!」と。これから出る新作長編の一部なのだそうです。
本になって出てぜんぶ読めるのが、またたのしみですね!

わたしは、甘耀明(白水紀子訳)『神秘列車』を。前回読んでいた方からお借りして。台湾の作家による短篇集で、貸してくれた方イチオシの「伯公、妾を娶る』からさっそく読んでみました。
なんだこれ!?とおもながら読んでいるうちに、どんどんツボにはまって、笑いを堪えられなくなってしまいました! ストーリーにのってきたぞと思っていたら足をひっかけられ、大真面目に受け取っていたら軽くあしらわれ。聖と俗の往来。すごいスピード感とドタバタ感。これは、マジックリアリズム?幻想小説?と思いきや、そうではなかったのだ、とわかった読後のなんともいえない味わい。
おもしろすぎます!ほかの作品も読んでみよう。

さて、次の読むロバの会は、7月8日(土)15時から16時までやります。
ご予約不要ですので、気が向いたらどうぞお気軽にいらしてくださいね。


読むロバの会の日

でした。
けっこうな雨降りの平日午後。
参加者は3名。

それぞれに読んでおられたのは…
津村記久子『ディス・イズ・ザ・デイ』
甘耀明(白水紀子訳)『神秘列車』
キジ・ジョンスン(三角和代訳)『猫の街から世界を夢見る』

『ディス・イズ・ザ・デイ』は、以前わたしが読んだ紹介をブログで見て「読んでみたくなって」と。おー、いいですねー、嬉しいですー。読み終えたら感想をおしゃべりしましょう、と約束しました。

『神秘列車』は台湾文学。甘耀明の作品は「詩的な美しさとドタバタ感が混在しているのが魅力」なのだそうで、この短篇集では表題作の「神秘列車」で詩的な美しさが、「伯公、妾を娶る」で大笑いしたくなるドタバタ感が味わえるそうです。読んでみたい!

『猫の街から世界を夢見る』はファンタジー小説とのこと。

わたしは、電子書籍で朝井まかて『ボタニカ』を。
牧野富太郎の生涯を描いた伝記小説。先日の休みに、高知の牧野植物園へ向かいながらスマホ画面で読んでいたものの残りを読了しました。
道中読みながら、牧野富太郎に腹が立って仕方がなく、高知に着いても、もうちょっと、植物園へ行くのやめようかと思うくらい腹が立っていたのですが(苦笑)、行ってみたら植物園は素晴らしく、まあ、ああいう人だったから、これだけのものをつくって今もたくさんの人を魅了して動かして残していけているのかもしれないよね…と、まあ思わなくもなかったんですけど…いや、でも、ねー…

さて次の読むロバの会は、29日(木)15時〜16時にやります。
お気軽にご参加ください。
開催曜日や時間帯のリクエストも遠慮なくどうぞ。

読むロバの会の日

でした。
参加者は5人(もうすぐ3歳の参加者1人を含む)。

それぞれに読んでおられたのは…
『マッカラーズ短編集』
ダニエル・ミラー(貞包英之訳)『消費は何を変えるのか』
キジ・ジョンスン(三角和代訳)『霧に橋を架ける』
戸谷洋志『SNSの哲学』
楢喜八『転校生の花子さんとヨゲンジュウ』

『SNSの哲学』を読んでいたのは中学生。

わたしは、もうすぐ3歳の子に「本を読む時間だから、いっしょに本を読もうか」と声をかけて、「どれ読む?」と聞いて選ばれた『転校生の花子さんとヨゲンジュウ』をひそひそ声で読み聞かせ。途中、2回ほど「こわい」と言ってましたが、最後まで集中して読んでくれていました。
そのあとで、イ・ギホ(小西直子訳)『舎弟たちの世界史』を20分ほど読みました。
昨日公開された「K-BOOKらじお」に書店員として出演してK-BOOK(韓国の本)の話をさせてもらったので、これまで以上に積極的にK-BOOKを読もうと思っています。K-BOOKらじおはYouTubeやPodcastで聴けるので、よかったら聴いてくださいね。読むロバの会のことも話しました!

次の読むロバの会は、6/21(水)15時〜16時に開きます。
お気軽にご参加ください。
曜日や時間帯のリクエストもお気軽にどうぞ。

読むロバの会の日

でした。
お出かけ日和の日曜日。
店内で静かに本を読むことを選ばれた参加者は2名。

それぞれに読んでおられたのは…
津村記久子『ディス・イズ・ザ・デイ』
吉川英治『三国志(八)』

前回わたしも読んだ『ディス・イズ・ザ・デイ』。わたしは文庫本ですが、持ってこられたのは単行本。「読んでいるのを見たら、読みたくなって!」と。
津村記久子さんの小説を大切にしているので全部読み終えてしまわないように(!)とっておくようにしているそうで、この単行本も買ってずっと読まずにとっていたそうですが、「読み始めてしまったから、読んでしまいそう!」と嬉しそうでもあり寂しそうでもあるようすが、なんとも、いいなあと思いました。

『三国志』、ついに読了されましたよ!がんばりましたねー!

わたしは、ハン・ガン(きむ・ふな/斎藤真理子訳)『引き出しに夕方をしまっておいた』を。
ハン・ガンさんの、小説ではなく詩集です。
ちょうど昨日、大学4年の姪が、この本をもとに卒業制作の準備をしていると話してくれたので、ほほう!と思って読んでみました。
ゆっくりゆっくり、途中まで読んで、あとがきにかえて収録されているきむさんと斎藤さんの対談を先に読みました。韓国と日本の詩をめぐる背景の違い、とても興味深いです。

次の読むロバの会(読書会)は、6/10(土)15時から16時ごろまで。
週末の予定はお天気次第かもしれませんが、ご予約不要ですので、気が向いたらお気軽にいらしてください。