でした。
参加者は1名。
読んでおられたのは…
エリック・マコーマック(増田まもる訳)『隠し部屋を査察して』
おそらくマコーマック作品で唯一(少なくとも日本語訳作品の中では間違いなく唯一!)の短編集。マコーマック作品、『雲』を以前に課題図書を読む読書会で読んだので参加された方は同じように思われるでしょうけど、「マコーマックの短編って、一体どんなの?と思って読み始めた」とのこと。案の定「壮大なイントロダクション、で、いきなり終わり」みたいな短編が続くそう。どれも「この世界、ここからどうなるの!?」という、続きを長編にして読ませてほしい作品ばかりだそうです。
わたしは、昨日パレスチナのポスター展を見に行って購入した『ZINE for GAZA』を。パレスチナ・ガザ地区での即時停戦、虐殺を止めること、そしてパレスチナの解放と自由を訴えるスタンディングデモを毎日午後5時30分から午後7時まで、原爆ドーム前で続けているVigilの活動を伝えるZINEです。広島在住の作家・小山田浩子さん(課題図書を読む読書会で『穴』を読みましたね)もスタンディングに参加しZINEに寄稿されています。ほかの寄稿者も同様のことを書かれていましたが「広島の通りすがりの人、全然こっちを見ない」、反応してくれるのは「大部分が旅行者、特に海外から来たと思しき人に見える」、これ、わたしも経験したことがあるので(2008年の暮れから連日数百人の一般市民が殺されていると報じられたガザ紛争のとき、年明けに東京であった即時停戦を訴えるデモに、生まれて初めて参加しました)、その状況とそうやって無視される気持ちがすごくよくわかるのと同時に、広島でもそうなのか、あのときよりもさらに酷い状況になった今でもそうなのか、と、わかってはいたけれど(だからこうなっているわけなので)心底がっかりしました。でも、あのときデモに参加したことで現在のわたしがあり、張り紙をしたり缶バッジを作って配布したりするヒマールになり、誰か(お客さん)とそういう話もできるようになってきている実感もあるので、これからも発言していくし、Vigilの人たちも活動を続けていかれるはずだし、ちょっとずつ動いてきたことをもっと加速させていきたいと思いました。……話がそれました! 読書時間がまだあったので、柴崎友香『百年と一日』も少し読みました。文庫化されたばかりですが読めていなかった単行本で。ガザのことを考えた続きで読んだせいか、小説なのですが、オスタップ・スリヴィンスキー(ロバート・キャンベル訳)『戦争語彙集』を読んだときと同じような感じがして、みんな生きてるんだよなあ、同じなんだよなあ、と思いました。
さて、次の読むロバの会は3月30日(土)15時から16時ごろまでやります。
読むロバの会は、読書時間と読書空間を共有する読書会です。帰り際にお互いに読んでいた本を見せ合っています。
ご予約不要ですのでお気軽に、読みたい本を持って(または店頭で買って!)ご参加ください。
お待ちしています。