日別アーカイブ: 2024年6月20日

読むロバの会の日

でした。
参加者は1名(と、たまたま来店されてお誘いした親子1組)でした。

読んでおられたのは……
リカルド・アドルフォ(木下眞穂訳)『死んでから俺にはいろんなことがあった』
tupera tupera『くだものさん』

『死んでから俺にはいろんなことがあった』は、自国を出て言葉がまったく通じないところで妻子とともに暮らすことになった移民の男が、買い物をした帰り道に地下鉄が故障し、いきなり見知らぬ場所でおろされて、右も左もわからない、何を聞いても誰もわかってくれない、やることなすこと裏目に出る、ただ家に帰りたいだけなのに……という状況から展開していく長編小説。読み始めたばかりで「いまのところは、とにかく男は困っていて、周りの人にいろいろ訴えるのだけれど言葉がまったく通じないので、ただ独り言を言ってるみたいになってる」とのこと。タイトルの『死んでから〜』というのは、自国を出たことを表しているのか、これから死んでしまうのか……もしかして、もう死んでるとか!?気になります。

いつも親子で絵本を買いに来てくれる方。今日は育休中のお父さんとTちゃんがふたりで来て『くだものさん』を選んでくれました。「読書会中なんだけど、一緒に読んでいきませんか?」とお誘いして初参加。Tちゃんも少しのあいだ、本のしかけを開きながら読んでいましたが、周りのほうが気になるのか眠い時間なのか、途中でおしまいに。参加してくれてありがとう!また来てねー。

わたしは、山内マリコ『選んだ孤独はよい孤独』を。よくお名前を拝見している作家さんで気になりつつ、小説はまだ読んだことがありませんでした。ごくごく短い作品がたくさん収められた一冊。まだ途中ですが、どれも男の人が主人公のようです。文芸誌で発表されたものと、この単行本のための書き下ろしとがあるのですが、本のタイトルになっている作品はないので、これらをまとめて単行本化するときにタイトルをつけられたのか、このタイトルを決めてそれに基づいて発表作から選び書き下ろしを加えられたのか……気になります。いずれにしても、よいタイトルだなあ、と。

さて、次の読むロバの会は6月29日(土)15時から16時ごろまでやります。
読書時間と読書空間を共有する読書会。
各自で読みたい本を黙って読むだけです。
ご予約も不要ですので、どうぞお気軽にご参加くださいね。