下りてゆく生き方

午前0時の小説ラジオ。ご存知の方もいらっしゃるでしょう。
作家の高橋源一郎さんが、Twitter上で、毎回テーマを決め、即興で文章を紡いでは次々とツイートしていく、執筆のライブ中継、というか、連続生配信、とでもいうようなもの。

夕べのテーマは「祝島で考えたこと」でした。
こちらで、そのまとめを読むことができます。
http://togetter.com/li/226465

この中で、高橋源一郎さんが、「祝島は、みんなで手をつないで、ゆっくり『下りて』ゆく場所だ。『上がって』ゆく生き方だけではない、そんな生き方があったことを、ぼくたちは忘れていたのだ。(本文より抜粋)」と書かれていて、それが強く印象に残りました。

そこに書かれている意味そのものとはちょっとズレるけれど、祝島だけじゃなく、地方の田舎だけじゃなく、日本全体が、「下りて」ゆく生き方を考えていく時期に入っているのではないか、と思いました。
高度経済成長期もバブルも過ぎて、大変な少子高齢化社会に突入していて、ここから先は、どれだけ緩やかに、どれだけ息長く「下りて」ゆけるか、が大事なんじゃないか、と。
歴史をふり返ってみても、どんどん上がり続ける一方の文明なんかないわけで……。
滅亡しては困るので、ゆっくりじわじわと、できるだけ下りていることを感じないくらいの緩やかさで、できるだけ長く下り続けていく生き方ができないか、と。

そんな未来じゃ、夢が持てないのかな。

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