日頃から、今のこの国の首相の発言にうなずけることはまったくないのですが、昨日の会見の中で出た一つの言葉は、とても気に入りました。
「新しい日本をつくるつもりで」
そうだ、そうだ!本当にそうしましょう!
自分で言ったんだから、その言葉、忘れんなよー!(あんまり期待はしてないけど……)
と、思わずテレビにつっこみ。
いまなお不安と不便の中におられる被災地の方々には、一日も早く元の生活に戻られる日が来ることを、心からお祈りしています。
ですが、幸いにも被害の少なかった首都圏の人たちが「元の生活に」と言っているのを耳にすると、ちょっと待って、と確認したい気持ちになります。
まさか、そんなことは決してないと思うけど……
「元の生活」っていうのは、
被災地のことをちょっとずつ忘れ、被災地の人々にだんだんと無関心になっていく生活だったり
電気や燃料を自分が使いたいだけ、節約なんか気にせず使う生活だったり
災害への備えを忘れて、そのときにはまた買いだめに走る生活だったり
便利さのためには原子力発電所があるのはやっぱり仕方がないよね、と思う生活だったり
そういう生活のことではないですよね?……と。念のため。
だから、「新しい日本をつくるつもりで」という言葉には賛成。
東京にいる私たちは「元の生活に戻る」のではなく、「新しい生活スタイル」をみんなで考え、実践していかなければいけないと感じています。
特に「新しいエネルギー」については真っ先に。
福島の原子力発電所でつくられた電気を使っていたのは、首都圏に暮らす私たちなのですから。
新しい生活スタイル、新しいエネルギーへシフトする議論をスタートさせることも、ひとつの復興支援だと思います。
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