ととしか読書会

「ととのはたけと、うたれちゃったしか」原画展 〜はんこイラストレーター・白幡美晴の世界〜 会期中のイベントとして、こどももおとなもいっしょに読書会を開きました。

参加者は、こどもが3人(2歳と、4歳×2人)、おとなが6人。
店で開催する久しぶりの”リアル”読書会でしたが、小学生以下のこどもの参加は初めてで、どうやって進行しようかと悩み、前夜は夢にまで見てしまいました(苦笑)。
全員、すでに本を読んで持参してのご参加でしたが、まずは1ページずつ、おとなが順に音読して、みんなで一緒に通して読むことから始めてみました。絵本だからできることですね。

読み終わって「どう思った?」と漠然とした質問を投げかけても、「んー、わからない」と言われるのは当然で(苦笑)。
「じゃあ、本物の鹿を見たことある人は?」と聞いてみたら、こどももおとなもみんなが手を上げて「宮島で見たよ」「キャンプしたときに鹿が来た」と話し始めてくれたので、ほっとしました。

2歳の子は、罠にかかった鹿の『あしからちがでていて、いたそうでした』というところが一番印象に残っているようで、「ちが、ちが、と話してくれる」とその子のお母さんが教えてくれました。
4歳の男の子は、キャンプをしたときに角が折れた鹿を見たことがあること、そして、「夜にテントを開けようとしたんだよ」「ぼくたちのごはんが食べたかったんだよ」と一生懸命話してくれました。
4歳の女の子は「(猟師さんは鹿を)うったらダメ」「もし、こどもの鹿がうたれたら、おかあさんの鹿はどうするん?」。人間と鹿がなかよくするには「握手をしたらいい思う」と。

同じ状況になったとしたら、鹿がうたれるところをこどもたちに見せますか?と、おとなに聞いてみると「見せると思う」と。でも「自分は見られない!」というお母さんもおられました。
こどもが猟師さんを悪い人のように思っているみたいで、そうではないんだということを説明したいけれど難しい、畑が獣害で困っている人たちのこともよく知っているし……という話も出ました。

はじめはモジモジしたりおとなのようにすましたりしていたこどもたちが、だんだんと活発になってきて後半はとても賑やかでしたが(笑)、どのページの絵が好きかを言い合ったりしながら、舞根湾周辺の空撮写真もお見せして舞根地区の環境をお伝えしたり、凪さんの作文からどうやって絵本を作っていったのかをお話したり。
少しずつのご紹介になりましたが、小さな子たちといっしょに1時間も、読書会をたのしむことができました。

今回参加してくれた子たちが小学生になったら、またこの本の読書会を開いていっしょに話してみたいです。そのときにはどんな話をしてくれるかな。
3年後、5年後のたのしみができました!

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