読むロバの会の日

でした。
蒸し蒸しと湿度が高く、激しく降ったり照ったりで気圧の変化も著しい、頭も体も重たい日。

参加者は2名。
それぞれに読んでおられたのは‥
文芸誌『MONKEY vol.30』(特集:渾身の訳業)
キジ・ジョンスン(三角和代訳)『猫の街から世界を夢見る』

『MONKEY』は翻訳家・柴田元幸さん責任編集の文芸誌で、年に3回発行、ちょうど10年(祝!)の記念号ということで、柴田元幸翻訳作品づくし号です。
今日の1時間で、掲載作品を3つほど読めたそうですが、「オースターはやっぱりおもしろい!」と。これから出る新作長編の一部なのだそうです。
本になって出てぜんぶ読めるのが、またたのしみですね!

わたしは、甘耀明(白水紀子訳)『神秘列車』を。前回読んでいた方からお借りして。台湾の作家による短篇集で、貸してくれた方イチオシの「伯公、妾を娶る』からさっそく読んでみました。
なんだこれ!?とおもながら読んでいるうちに、どんどんツボにはまって、笑いを堪えられなくなってしまいました! ストーリーにのってきたぞと思っていたら足をひっかけられ、大真面目に受け取っていたら軽くあしらわれ。聖と俗の往来。すごいスピード感とドタバタ感。これは、マジックリアリズム?幻想小説?と思いきや、そうではなかったのだ、とわかった読後のなんともいえない味わい。
おもしろすぎます!ほかの作品も読んでみよう。

さて、次の読むロバの会は、7月8日(土)15時から16時までやります。
ご予約不要ですので、気が向いたらどうぞお気軽にいらしてくださいね。


読むロバの会の日

でした。
けっこうな雨降りの平日午後。
参加者は3名。

それぞれに読んでおられたのは…
津村記久子『ディス・イズ・ザ・デイ』
甘耀明(白水紀子訳)『神秘列車』
キジ・ジョンスン(三角和代訳)『猫の街から世界を夢見る』

『ディス・イズ・ザ・デイ』は、以前わたしが読んだ紹介をブログで見て「読んでみたくなって」と。おー、いいですねー、嬉しいですー。読み終えたら感想をおしゃべりしましょう、と約束しました。

『神秘列車』は台湾文学。甘耀明の作品は「詩的な美しさとドタバタ感が混在しているのが魅力」なのだそうで、この短篇集では表題作の「神秘列車」で詩的な美しさが、「伯公、妾を娶る」で大笑いしたくなるドタバタ感が味わえるそうです。読んでみたい!

『猫の街から世界を夢見る』はファンタジー小説とのこと。

わたしは、電子書籍で朝井まかて『ボタニカ』を。
牧野富太郎の生涯を描いた伝記小説。先日の休みに、高知の牧野植物園へ向かいながらスマホ画面で読んでいたものの残りを読了しました。
道中読みながら、牧野富太郎に腹が立って仕方がなく、高知に着いても、もうちょっと、植物園へ行くのやめようかと思うくらい腹が立っていたのですが(苦笑)、行ってみたら植物園は素晴らしく、まあ、ああいう人だったから、これだけのものをつくって今もたくさんの人を魅了して動かして残していけているのかもしれないよね…と、まあ思わなくもなかったんですけど…いや、でも、ねー…

さて次の読むロバの会は、29日(木)15時〜16時にやります。
お気軽にご参加ください。
開催曜日や時間帯のリクエストも遠慮なくどうぞ。

読むロバの会の日

でした。
参加者は5人(もうすぐ3歳の参加者1人を含む)。

それぞれに読んでおられたのは…
『マッカラーズ短編集』
ダニエル・ミラー(貞包英之訳)『消費は何を変えるのか』
キジ・ジョンスン(三角和代訳)『霧に橋を架ける』
戸谷洋志『SNSの哲学』
楢喜八『転校生の花子さんとヨゲンジュウ』

『SNSの哲学』を読んでいたのは中学生。

わたしは、もうすぐ3歳の子に「本を読む時間だから、いっしょに本を読もうか」と声をかけて、「どれ読む?」と聞いて選ばれた『転校生の花子さんとヨゲンジュウ』をひそひそ声で読み聞かせ。途中、2回ほど「こわい」と言ってましたが、最後まで集中して読んでくれていました。
そのあとで、イ・ギホ(小西直子訳)『舎弟たちの世界史』を20分ほど読みました。
昨日公開された「K-BOOKらじお」に書店員として出演してK-BOOK(韓国の本)の話をさせてもらったので、これまで以上に積極的にK-BOOKを読もうと思っています。K-BOOKらじおはYouTubeやPodcastで聴けるので、よかったら聴いてくださいね。読むロバの会のことも話しました!

次の読むロバの会は、6/21(水)15時〜16時に開きます。
お気軽にご参加ください。
曜日や時間帯のリクエストもお気軽にどうぞ。

読むロバの会の日

でした。
お出かけ日和の日曜日。
店内で静かに本を読むことを選ばれた参加者は2名。

それぞれに読んでおられたのは…
津村記久子『ディス・イズ・ザ・デイ』
吉川英治『三国志(八)』

前回わたしも読んだ『ディス・イズ・ザ・デイ』。わたしは文庫本ですが、持ってこられたのは単行本。「読んでいるのを見たら、読みたくなって!」と。
津村記久子さんの小説を大切にしているので全部読み終えてしまわないように(!)とっておくようにしているそうで、この単行本も買ってずっと読まずにとっていたそうですが、「読み始めてしまったから、読んでしまいそう!」と嬉しそうでもあり寂しそうでもあるようすが、なんとも、いいなあと思いました。

『三国志』、ついに読了されましたよ!がんばりましたねー!

わたしは、ハン・ガン(きむ・ふな/斎藤真理子訳)『引き出しに夕方をしまっておいた』を。
ハン・ガンさんの、小説ではなく詩集です。
ちょうど昨日、大学4年の姪が、この本をもとに卒業制作の準備をしていると話してくれたので、ほほう!と思って読んでみました。
ゆっくりゆっくり、途中まで読んで、あとがきにかえて収録されているきむさんと斎藤さんの対談を先に読みました。韓国と日本の詩をめぐる背景の違い、とても興味深いです。

次の読むロバの会(読書会)は、6/10(土)15時から16時ごろまで。
週末の予定はお天気次第かもしれませんが、ご予約不要ですので、気が向いたらお気軽にいらしてください。

読むロバの会の日

でした。
参加者は、初めての方も迎えて3人。
それぞれに読んでおられたのは…
国木田独歩『武蔵野』
粕谷栄市『瑞光』
吉川英治『三国志(八)』

『武蔵野』といえば東京ですけど、国木田独歩は岩国に住んでいたことがあり、岩国のことも書かれているのだそうです。そうだったのかー。

粕谷栄市は詩人だそうで、タイトルと装丁からは格調高い雰囲気が漂っていましたが、ひとつ読ませてもらったら、散文詩というのかな、それぞれ3ページ分ほどのごく短いお話といった感じで、それも、ちょっと前に読んだ埴原一亟を想起させる感じがあって、おもしろそうでした。好みです。

『三国志』はいよいよ最終巻。読んでみて、三国志の登場人物の中で好きなのは「ちょっと地味だけど、趙雲と子龍」とわかったそうです。おつかれさまでした!

わたしは、津村記久子『ディス・イズ・ザ・デイ』を。
チョン・セランの『フィフティ・ピープル』のような読書をまた味わいたくて、これはどうかな、と選んでみた一冊です。まだ50ページ(全400ページほど)なので「どうか」はわかりませんが、それはさておき、おもしろい!!!
22のサッカーチーム(すべて架空)のそれぞれのファン22人を描いた連作小説ということで、サッカーにまったく興味がない自分が読めるのか心配だったのですが、全然だいじょうぶでした。サッカーじゃなくても何かしらのスポーツ(なんならアイドルでもいいかも)のファンである人なら、おもしろく読める気がします!

さて、次回以降、6月の読むロバの会の予定は、決まり次第またHPやSNSでお知らせします。
ご都合よいときに、お気軽にご参加くださいね。

2023.5.19

月火の定休日にまだ慣れないのか、GWで曜日感覚がおかしくなったのか。
きょうは金曜日だよ、え?木曜でしょ、金曜だってば、木曜じゃないの?、と夫婦で言い合う。

最近のたのしみは、ジロ・デ・イタリア(自転車ロードレース)観戦と、十両・落合くん(と、あえて呼ばせてもらう)の活躍をチェックすること。

今年のジロは雨が多く、落車でけがをしてリタイアする選手が多いのがかなしい。
優勝候補のひとりがマリア・ローザ(現在トップをあらわすジャージ)を着てすぐに、コロナ陽性でリタイア、その後、コロナ陽性でリタイアする選手が続出していてかなしい。
でも、若い選手が活躍していたり、ベテラン選手がまだまだがんばっていたり、嬉しいこともいっぱい。
沿道の景色を見ているだけでも、いろんな想像をしてたのしい。

落合くんは現在6連勝中。
入門後、ひと場所で十両になってのこの活躍。
落合くんが中学3年のとき、奈良で開催された全中相撲選手権大会を観戦に行き、その強さを目の当たりにして、早々に大相撲で活躍するに違いないと思ってた。
中学3年の落合くんの取組を見たというだけで、親戚のおばさんのような気持ちでいます。

読むロバの会の日

でした。
参加者は2名。

それぞれに読んでおられたのは…
大江健三郎『取り替え子(チェンジリング)』
牧野富太郎『なぜ花は匂うか』

『取り替え子(チェンジリング)』を読んでいた方は、週末におともだちとZoomで読書会があるのだそうです。読む本を決めて、定期的にオンラインで数人の友人たちとその本の話をしながら飲んだり食べたり。たのしそうですね。

『なぜ花は匂うか』に誘われて、わたしも、いとうせいこう監修『われらの牧野富太郎!』を。
高知の牧野植物園へ行きたい気持ちがむくむくと。
朝の連続テレビ小説、観てないんですけど(観たいけど観られない)、きっといま、すごい人気なんだろうなあ。
植物のエネルギーを感じて、植物にふれたい欲求が高まってくる季節です。

さて、次の読むロバの会は5/27(土)15時から開きます。
お気軽にどうぞ。

読むロバの会の日

でした。
窓を開けての読書時間が爽快な5月の晴天。
室内なのでメマトイムシもいませんしね。

参加者は2名。
それぞれに読んでおられたのは…
アリ・スミス(岸本佐知子訳)『五月 その他の短篇』
吉川英治『三国志(七)』

『五月 その他の短篇』は、5月中に読みたい、とのこと。

『三国志(七)』は、主要人物たちが続々と死にはじめたそうです。

わたしは前回の続きで、チョン・セラン(吉川凪訳)『アンダー、サンダー、テンダー』を読みました。

次の読むロバの会は、17日(水)15時からです。
ご都合つく方はお気軽にどうぞ。

読むロバの会の日

でした。
けっこうな雨降りでしたが、参加者はいつもの方々2名。

それぞれに読んでおられたのは…
津村記久子『水車小屋のネネ』
吉川英治『三国志(七)』

前回「今後、誰かひとりの作家の作品しか読めないとしたら、内田百閒がいい」と話していた方ですが、「津村記久子でもいいな」とのこと。
『水車小屋のネネ』、読み終わりたくないからゆっくり読みたいと思っているのに、おもしろくてどんどん読んでしまう!と。そういう本を読んでる時間って、ほんと、さいこうですよね!

『三国志(七)』での戦い方、どうして同じ策略に皆まんまとはまってしまうのか、バカなんじゃないか、とのこと(また出ましたね、バカ)。

わたしは、チョン・セラン『アンダー、サンダー、テンダー』を。
最近、チョン・セラン作品にはまっております。
チョン・セランさんの小説と、津村記久子さんの小説、なんとなく似ているというか、共通しているものがあるような気がするね……という話を帰り際におしゃべりしました。

次の読むロバの会は、11日(木)15時から16時ごろまでやります。
本さえあればどなたでも、事前準備もご予約も不要でご参加いただけます。
お気軽にどうぞ。

2023.4.30

きょうで4月もおしまい。
先週、奈良でイベントに出店しまして、外に出るとやはりいろいろと刺激を受けるもので、帰り道からむくむくとアイデアがわいてきて、イベントごとも夏までないし、のんびりとりかかってみようかなー、と思っていたら、新たな出版の相談が。そういうものですね。
新たな出版、ぜひやりたい企画なので、進めていくことにしました。来年になると思うけど、ヒマール単独からの4冊目の本になりそうです。
そのあいだに、わいてきたアイデアのほうもかたちにしたいなー。

あまりのんびりでもなくなってきたけれど、それなら計画的にのんびり(!?)しようと、恒例の周年休みの計画もたてはじめました。あー、いそがしくてたのしい!