こちらは「読むロバの会(オンライン読書会)」の会場です。
日々のブログの更新は、ひとつ下の投稿から始まります。
読んで書く、文章に親しみ愉しむ読書会です。
本を読んで感じたこと、考えたこと、それを言葉に、ましてや文章にするのはなかなか難しいかもしれませんが、どうぞ気軽に書いてみてください。
7月の「読むロバの会(オンライン読書会)」
テーマは……
「夏」
7月末までの1ヶ月間、上記のテーマで選んだ本について、このブログのコメント欄に書いていってください。
過去に読んだ本から選び、オススメ紹介文を書いてもよし。
テーマをもとに自分自身の今月の一冊を選んで、読んだ感想などを綴ってもよし。
匿名でもOK。
何度書いてもOK。
誰かのコメントに返信してもOK。
書き方は自由です。
ヒマール店頭でも、今月のテーマで本をセレクトして並べますので、よかったらチェックしにいらしてください。
ご参加をお待ちしています!
2021年6月の読むロバの会「テーマ:ともだち」はこちら!
2021年5月の読むロバの会「テーマ:仕事」はこちら!
2021年4月の読むロバの会「テーマ;自然/nature」はこちら!
2021年3月の読むロバの会「とにかくうちに帰ります」はこちら!
2021年2月の読むロバの会「広場」はこちら!
2021年1月の読むロバの会 「わたしたちが光の速さで進めないなら」はこちら!
2020年12月の読むロバの会 「今年おすすめの一冊!」はこちら!
2020年11月の読むロバの会 課題図書「地下鉄道」はこちら!
「読むロバの会」がオンライン開催になったいきさつはこちら!
今回の「夏」というテーマの告知の仕方(写真)、しゃれてますね。表紙の一部を元に推測して調べると、韓国の作家の近作であることがわかる。題名が「夏」そのものではないことも。
私は夏という季節が好きで、言葉としても思い入れが大きい方なのですが、まずはこの著作を読んでみようと思います。
「外は夏」、以前に読みました!
nanaさん、読み終わったら、ぜひコメントやりとりいたしましょう。
「トム・ソーヤーの冒険」マーク・トウェイン著/柴田元幸訳(新潮文庫)
夏っぽい気がしたけど、どうだったっけ……と思いながら読み始めてみたら、はじまりはやっぱり夏でした!
安心して(?)読み進めまーす。
今月は9月出版予定の本のゲラ読みが続いて、なかなか読書ができなかったのですが。
ようやく、「トム・ソーヤーの冒険」読了。
トムのセリフが野沢雅子さんの声で聴こえてくる世代です。
アニメで親しんではいても、ちゃんと小説を読んだのは、もしかしたら初めてかもしれない。
何度も声を出して笑ってしまうくらい面白かった!
そして、息をのむような、引き込まれるシーンがたくさんありました。
でも、なによりも読んでいて感じたのは、翻訳の素晴らしさ!
このところしばらく、ことばがどんどん軽くなっていくことが恐ろしく思え、汚されていくことに怒りも感じていました。
柴田元幸さんの訳は、この物語の世界観にぐいっと引き込んでくれるし、文章を読むこと自体もほんとうにたのしい、ことばっておもしろい、と思わせてくれる名訳だと思います!
夏のはじまりから夏休みのあいだに起きた、トムたちのさまざまな冒険の物語。
夏休みのこどもたちが読むのにぴったりな本だと思いますが、おとなたちの夏も間違いなく愉快にしてくれると思います。
ちせさんから借りっぱなしだったこの本、近々返すね!ありがとう。
貸していたことも忘れていたよ!
夏の冒険ならこちらもおすすめ。
銀林みのる『鉄塔 武蔵野線』(新潮文庫、1997年)
夏休みも半ばを過ぎたある日に、小学五年生の見晴が、三年生のアキラを引き連れて、武蔵野線の1号鉄塔とその先にあるものを目指して、ひとつひとつ鉄塔をたどっていく物語。
鉄塔愛炸裂。とにかく鉄塔の描写が圧倒的で、これを読むと鉄塔を見上げずにはいられなくなります。
例えばこんな描写、
「59号鉄塔は、60号鉄塔と同型の女性型鉄塔で、60号鉄塔より少し短身でした。女性型鉄塔を眺める際の最も特性ある角度の1つーーー前後に張り出した碍子連の前半分(或いは後半分)が、柱材の内部と重なって紛れてしまう角度ーーーー鉄塔が静かに笑っているように見えるので、わたしはその角度を『にこにこ角度』と名付けていましたーーー」
にこにこ角度!素敵なネーミングです。見晴の目に映る鉄塔はみなとても表情豊かです。
この小説では、こどもによる世界のつくりかたや、世界のつかまえかたが、しっかりと手応えのある表現で描き出されていて、誰もがそうだとは言わないけれど、少なくともわたしにはかなり身に覚えのある心の動きをなぞっていくことができます。
見晴とアキラのやりとりからも、こどもの世界のありようが生々しく伝わってきます。
この小説は映画化されていて、そちらもとてもよいです。
映画を見てしまうと、見晴とアキラが、伊藤淳史と内山眞人でしか浮かんでこなくなる……。
「あ、この話、知ってる!」と思った。
小説を読んだことはないので(著者も、タイトルも、初めて目にしました)、たぶん映画の予告編か何かを観たことがあるんだと思う。
今度また貸してください・笑。
今度また持って行きます。
「夏」っていうと、なぜかこどもの話ばかりが頭に浮かんでくるのだけど、これもこども時代の夏の話、
イーサン・ケイニン『あの夏、ブルー・リヴァーで』(雨沢泰訳、文藝春秋、1996年)
世界のすべてを示してくれる存在だった兄が家を出て行った。そのきっかけになった事件の起きた夏の日々を、弟である「僕」の言葉で語るものがたり。
こどもと世界とのつながりやつながらなさが、痛みとともに描かれている。自分とは全く異なった考えかた、感じかた、振るまいかたをする他者と、どうつきあっていくのか、どう折り合っていくのか。
成功した大人として兄と再会した「僕」は、あの夏をどこまでも引きずっているように見える。いくつも失敗を積み重ねた夏。再会して、その先に光が見えるのかどうか、というところでものがたりは終わる。
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